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DAZN観戦 2023~24AFCチャンピオンズリーグ決勝第1戦 横浜F・マリノスvsアル・アインFC

2024-05-15 18:09:04 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • コイントスでコートチェンジ。
  • アルアインの選手名はyahooスポーツナビに準拠。
  • マリノスのACL仕様の背番号は、ポープ(本来は1)・マテウス(11)・ロペス(10)の3人。

横浜Mベンチメンバー=GK飯倉 GK白坂 加藤蓮 加藤聖 渡邊泰基 渡辺皓太 山根 榊原 山村 井上 水沼 宮市

前回のACLの記事 - 準決勝第2戦・横浜Mvs蔚山(3-3・PK5-4)


苦難の道のりを経て、決勝の舞台に辿り着いたマリノス。
週末開催とあって観衆も十分、いや普段以上の大人数が集結し、良く雰囲気が演出されていました。

2003・2004年とリーグ連覇を達成し、2004・2005年と連続で参加したACL。
この黄金期といえる時代に、少なくともアジア王者に手が届くという地位を固めておきたかった所でしょうが、いずれもグループリーグで敗退と現実は非情であり。
その後、王者が現実的なクラブ最有力の枠は浦和に収まる形となりましたが、20年の月日を経て取って代わる事が出来るかどうか。

対戦相手はUAEクラブのアルアインで、ノックアウトステージに敷かれたサウジアラビアの包囲網を掻い潜って勝ち抜いてきた強豪クラブ。(ラウンド16の相手はウズベキスタンのナサフ・カルシFCでしたが)
スタメンには他国の助っ人選手が4人顔を並べている、マリノス同様に様々な国の力を取り入れており決勝に相応しい相手といえるでしょう。
(なお日本人では過去に広島・塩谷、浦和・中島が在籍)

ピッチ上は風が強い事もあり、コートチェンジが行われて迎えたキックオフ。
アルアインは1トップのラヒミの脅威的なスピードを生かす、典型的なカウンター主体のチームとの事であり。
その通りに攻撃権を支配するマリノスに対し、4-5でブロックを敷きつつマンツーマン気味の守備隊形を作るアルアイン。
マリノスが片側のサイドバックを上げれば、それに対しサイドハーフが下がって陣形を変える、という具合。

それを利用せんと、前半3分にマリノスはロペスが降りてポストプレイをすると、それに付いていったのはボランチのナデル。
愚直にセンターバックが喰い付くなんて事をしない辺り、流石にレベルが違うという事を匂わせます。

それはともかくとして、ホームの場で主導権を握りたいマリノス。
6分に攻撃が途切れたのちにゲーゲンプレス、右サイドでロペスがボール奪取すると、パスを循環させて再度ロペスにボールが渡った末にクロス。
クリアされて途切れるも、またも永戸が即時奪回して継続、今度は中央を縦に素早く運び。
植中→ロペスの縦パスはズレるも、クリアボールを拾ったナムテヒが逆向きでのヒールパスで左ポケットへ送って好機。
エウベルのクロスの跳ね返りを、逆の右ポケットで拾ったマテウスがシュート(枠外)と、前線の助っ人による圧力を発揮します。

アルアインはラヒミの裏抜けに対するロングボール・スルーパス攻勢が基本で、マリノスの攻勢を凌ぎつつ一発を狙うという立ち回り。
そのカウンターの槍も、GKポープの飛び出しなどで防いできたマリノスでしたが、迎えた12分。
アルアインの自陣左スローインという、脅威となり辛いシチュエーションだったのが却って拙かったか、投げられたボールをパクヨンウがフリックしてラヒミの下へ。
これをワンタッチで裏へ蹴り出し、自身で走り込むという選択をしたラヒミ、蓋をしに掛かったエドゥアルドを超スピードで追い越して拾う事に成功します。
そしてほぼGKと一対一状態で放たれるシュート、GKポープがセーブしたものの跳ね返りをM・アルバルーシに詰められ。
ゴール前まで戻ったエドゥアルドのブロックも及ばず、ゴールネットが揺れてアルアインの先制点が創出される事となりました。

突拍子も無くラヒミの脅威に晒される格好となったマリノス。
追い掛ける立場でのキックオフ、すかさず右へ展開してスルーパスでマテウスを走らせ。
受けたマテウスは右ポケットに進入するも、パクヨンウのアタックで倒されてボールロスト。(反則無し)
奇襲が実らず終わると、試合も膠着状態に。

かくしてマリノスは最終ラインからの繋ぎで、堅守の相手を崩すという展開を強いられる事に。
19分、畠中から斜めの縦パス→ロペスポストプレイ→エウベルと繋がんとし、遮断されるもこぼれ球を再度畠中縦パス→ナムテヒポストプレイと、同パターンで前進。
これを受けたロペスがドリブルでエリア内へ切り込み、左へ流れてシュートを放ったもののGKエイサのセーブに阻まれます。
まずはCBからの縦パスというのがスイッチとなる、という事を示しましたが、その後の同パターンはアルアインのパスカットに遭う事が目立ち。

リードした事で、アルアインも無理をせずボール保持で時間を使う選択も混ぜ始め。
それに対しハイプレスを仕掛けるマリノスは、26分M・アルバルーシのボールキープに対して追い込み、戻りながらのキープを強いたのちナデルのパスミスを誘い。
これを回収した植中がそのまま前進からミドルシュートを放つも、これもGKエイサにセーブされてショートカウンターも実りません。
逆にこれで得た右コーナーキックから、永戸のシュートに持ち込んだものの防がれるとアルアインがカウンター。
右サイドでスルーパスに走り込んだのはやはりラヒミで、さらに中央へダイレクトでスルーパスと、鋭い槍を放たんとしましたがこれは遮断したマリノス。

するとマリノスは、その後得意手である「偽SB」の色を押し出し始め。
高い位置を取る永戸をハーフレーンに置く事で、アルアインの守備隊形を崩さんと試みます。
29分エドゥアルドの持ち上がりに対し、永戸を見失ったM・アルバルーシがやむ無く(そう見えた)それを止めに前に出た所に、すかさず永戸へ縦パスを通したエドゥアルド。
ここから永戸→植中→マテウスと経由し逆サイド・右ポケットへ運び、マテウスのシュート気味のクロスをファーサイド奥でエウベルが折り返しと、綺麗な流れで繋いだものの中央には誰も居らず。
またも狙いを的中させながら、結果だけが伴わないという絵図に。

すると30分、アルアインはアルハシェミのロングパスのセカンドボールを拾って攻撃に入り、ロメロの縦パスに入れ替わったパラシオスが右ポケットに進入。
そして放たれたシュートが、GKポープの股を抜けてゴールに突き刺さります。
大きな追加点か、と思われた所にVARが介入すると、際どいながらもオフサイドの判定が下され。
マリノスサイドが、オフサイドと判断したのか緩い守備になったというシーンだっただけに、その通りになって本当に助かった格好に。

それでも攻撃権を支配しているマリノス、34分に松原ミドルパス→植中収めで最前線での崩しに入り、横パスの連続を経て喜田がエリア内やや右からシュート。
GKエイサにセーブされて左CKになると、ショートコーナーからの繋ぎの末に中央からマテウスがミドルシュートを放ちましたが、これもGKエイサのセーブで防がれ。

フィニッシュは順調に重ねる流れの中で、どうやらエドゥアルドが足を痛めてしまった模様であり。(何時かは不明)
プレーが止まった際にピッチ脇のハリー・キューウェル監督と話し合った結果、以降松原が最終ラインに残る左肩上がりの布陣を固定化。
このカバーにより、カウンターのケアを強める姿勢を採り。

恐らくハーフタイムまで持たせて……という思惑でしょうが、それは叶わずに36分、ついにエドゥアルドが倒れ込んでしまい続行不能に陥ります。
上島の出場停止でCBが不足気味ななか、交代に選ばれたのは渡邊泰。
何とか自力でピッチ外に出たエドゥアルドに代わり、37分に投入されました。

アクシデント発生で流れが悪くなるマリノス。
その後の流れは今一つで、アディショナルタイムには再び縦パス中心の崩しから、右ポケットに切り込んだマテウスがマイナスのクロス→ナムテヒシュート(マテウスがオフサイドで無効に)というのが唯一の決定機。
この際にGKエイサがロペスとの交錯で痛み、長らく倒れ込んだ事もあり攻勢はブツ切りとなり。

結局0-1のまま前半が終了。
ハーフタイムではともに交代無く、運命の後半戦へ……と言ってもまだ2戦目があるのですが。

後半もマリノスの流れはイマイチで、早々の後半2分にラヒミと渡邊泰が頭部同士で激突し、ラヒミの方が激しく痛む事態に。
幸い何事も無かったものの、早く攻勢を整えたいマリノスにとってはアクチュアリープレイングタイムの減衰はなるべく無くしたい状況。

その焦りを突くように、アルアインは6分GKエイサのロングフィードをパラシオスがフリック、流れた所をロメロが浮かせてラヒミへ送り。
そのラヒミがヘッドからの収めで一気にエリア内へ切り込む好機となりましたが、永戸のカバーで辛うじて防ぎ。
こうした一発の縦に速い運びが、致命傷になりかねない戦いを強いられます。

気を取り直して攻めるマリノスでしたが、前半とは打って変わってフィニッシュに持ち込めず。
アルアインの守備力が冴え渡る展開から、10分を過ぎると今度はアルアインが攻撃権を支配する流れとなり。
マリノスの攻め疲れを見計らうかのように、パラシオスが様々なサイドに張り出してパスを引き出す姿勢によるボール保持の色を高めるアルアイン。
13分には再度カウンターでスルーパスをラヒミの下に送る(手前でカットされる)という具合に、マリノスの焦りを増幅させる狙いは成功しつつありました。

このままでは厳しいマリノス、状況打破のためにベンチが動いたのが16分。
喜田・エウベル→渡辺皓・宮市へと2枚替えし、喜田はキャプテンマークを松原に託しピッチから退きます。
以降、永戸の上がりが控えめになり逆に右の松原が高い位置を取る絵図が増えるなど、新たな手法を交えて崩さんとするマリノス。
その変化に付いていかんとするアルアインですが、19分に畠中の縦パスを降りて受けるロペスに対し、ついにCBのアルハシェミが喰い付くという絵図が生まれ。
戻しを経て左サイドから前進し、宮市の奥からのクロス(クリアされCKに)にまで持ち込み、フィニッシュは放てなかったものの決壊の兆候が見られたでしょうか。

これ以降カウンターにも持ち込めず、専守を余儀なくされるアルアイン。
23~24分に長らくポゼッションを続けるも前進出来ずにいたマリノスですが、最終ラインから畠中の持ち運びで局面を変えると、彼の縦パスを受けた植中の右奥へのスルーパスにマテウスが走り込み。
そして低いクロスを入れたその先にロペスが脚から跳び込む理想的な流れを生み出しましたが、手前でナデルにクリアされて実らず。
それでも後方からの運びは有効で、25分に今度は渡辺皓が中央を前進したのち、狭い局面でのロペス・ナムテヒとのワンタッチパスで崩しに掛かり。
そして植中のスルーパスに抜け出す渡辺皓、遮断されるもエリア内中央へこぼれた所に永戸が走り込むという場面となりましたが、これも辛うじてクリアされ撃てずに終わります。

そして27分、とうとうスタンドの観衆(の殆ど)が待ち望んでいた瞬間が。
最終ライン→左サイド(宮市)で前進の姿勢から、中央(ロペス)→右ワイド(マテウス)へサイドを移すという典型的な繋ぎから、カットインを経てポケットから上げられたマテウスのクロス。
ポストワークののちエリア内へ走り込んだロペスの動きが効いて、ヘッドで合わせた中央の植中に対しアルハシェミは競り合えず、ゴールネットに突き刺さるボール。
ゴール前に人数を掛けた末のフィニッシュで、1-1の同点となります。

これで攻める姿勢を見せなければならなくなったアルアイン。(アウェイゴール制度は無いため)
30分にナデルが左サイドを持ち運ぶ所、植中が反則で阻止して警告を受けると同時に、足を攣らせて倒れ込む事態に。
殊勲の同点弾を挙げた植中ですが、ここで退く事となりました。(山根と交代)
同時にナムテヒ→榊原へと交代し、5人の交代枠を使い果たしたマリノス。(以降アンカーに山根が入る)

これで得たFKからのクロスや、ラフな裏へのボールを拾わせたのちのプレスで奪うという「ストーミング」的な手法から、何とか攻撃機会を得るアルアインですが迫力は薄く。
マリノスとは対照的に、ここまで交代カードを全く使わない事もあり、ラヒミの脅威をはじめその能力が鈍ってきたでしょうか。
チームを支えてきた守備力も、35分に宮市の左からの仕掛けに対し、2人が止めにいった結果カットインからのクロスを許す(ファーのマテウスには合わず)などその組織力は薄氷の状態に。
それでも動かないベンチのエルナン・クレスポ監督。

そして右奥からスローイン→右CKというセットプレーの連続に持ち込んだ39分。(33分にも同様の流れが)
キッカー・マテウスの最初のクロスは跳ね返されるも、山根の落としを拾った榊原が右ポケットを突いて継続し、再度上がるマテウスのクロス。
これをファーサイドで宮市がボレーで合わせにいき、折り返されたボール(放送席ではシュートミスと言われていた)に渡辺皓が抜け出して合わせた事でゴールネットを揺らします。
これに一旦オフサイドを告げる笛が吹かれるも、VAR介入によりオンサイドが判明し、判定が変わった末の勝ち越し点に。
胸すく逆転劇に沸き上がるマリノス。

しかし逃げきりという作業が待ち受ける終盤戦。
そしてその最中に畠中が足を攣らせてしまったため、ポジションチェンジを強いられる事に。
彼の代役のCBに松原が入り、右SBには山根。
そして渡辺皓と榊原がドイスボランチのようになり、畠中がロペスと横並びの2トップ状態といった最終布陣に。

そのため、攻撃的なマリノスでも専守を余儀なくされ。
ATに突入し、攻め続けるアルアインの流れを切らんとしますが、自陣でパスカットに遭う事で一方的な守勢を強いられます。

そしてクロスをクリアするも、そのこぼれ球を合わせに跳んだトラオレに対し永戸が激しくぶつかってしまい反則・警告。
それと同時に、植中と同様に足を攣らせてしまう永戸という具合に、既に満身創痍なマリノスメンバー。
ここでようやくアルアインは最初の交代(M・アルバルーシ→アルシャムシ)を使ったものの、結局この1枚のみに終わります。

ともかくこれで得た右ワイドからのFK。
蹴る前にエリア内でパクヨンウが松原を押し倒してしまい、警告を受けるという一幕もありましたが、キッカー・ロメロはクロスと見せかけて直接シュート。
意表を突かれる格好となったマリノスですが、シュートはゴール上へ僅かに外れと、命拾いとともにようやく勝利の光景が膨らみ始め。

その後も押し込まれ続け、アルシャムシがエリア内に切り込まんとする所を渡邊泰が倒してしまうというヒヤリとする場面もありましたがノーファール。
最後は這う這うの体という感じでしたが、試合終了の笛が鳴り響き、勝利に辿り着いたマリノス。
しっかりとホームの地で1戦目をモノにしましたが、まだ激戦必至の第2戦が残されています。
果たしてアウェイ・UAEの地に乗り込む、その戦いの行方は如何に。

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