水原一平容疑者に“巻き込まれ…”大谷翔平選手に起きた「日本では報じられない」米国内でのバッシング

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日本中が驚愕したと言っても決して大げさではない、メジャーリーグ『ロサンゼルス・ドジャース大谷翔平選手の通訳・水原一平容疑者の違法賭博問題。「銀行詐欺罪」で訴追され、捜査終了が間近に迫っている。

そして詳細が明らかになってきたが、水原容疑者が大谷選手の口座から抜き出した金額は当初報道されていた6億強ではなく24億という巨額に唖然とするしかないだろう。

その手口の詳細も明らかになってきて、大谷に向けられていた疑惑は晴れることになった。だが今回の騒動をきっかけに、大谷に厳しい目を向けるアメリカ国民も出てきたようなのだ。アメリカ在住のライターはこう語る。

ギャンブルに関して日本ほど不埒な行為とは思われていないアメリカでも大きく報道されたのは、金額も金額だったし、何よりも水原氏がスーパースター大谷選手の通訳であったからなのは間違いないです。ただ、水原氏が通訳だけの仕事をしていたら、これほど大きく報道されたでしょうか……。

彼はあらゆるシーンで大谷選手と一緒にメディアに登場しており、通訳というよりはマネージャーか秘書のように見られていました。今までの日本人メジャーリーガーの通訳でここまで有名になった人はいません。有名人の犯罪、スキャンダルという一面もあったのです」

そして、水原容疑者が大谷選手の口座から送金していた金額があまりにも大きかったことから、“大谷選手は本当に気づかなかったのか?”、“実は借金を肩代わりしていたんじゃないか?”という疑惑が生じだした。

中には“大谷選手も水原容疑者と一緒に違法賭博にかかわっていたんじゃないか?”と言い出すもの者まで現れたという。過去に違法賭博で追放になった元メジャーリーガーのピート・ローズは、

「俺にも通訳がいたら逮捕されることはなかった」

と、いまだに愚痴っている。

しかし、捜査が進むにつれて、水原容疑者が大谷選手の銀行口座からお金を送金していた巧妙な手口が明らかになり、また多額のお金が自身の口座からなくなっても大谷選手が気づかなかったカラクリも分かってきた。大谷選手に向けられた疑惑は完全に解け、ファンは安心したのだが……。

「日本だって、野球に興味がない人は野球選手の名前をよく知らないでしょう。アメリカだって同じです。だけどこの騒動で“オオタニ”を知る人が増えました。日本では大谷選手を悪く言う人はいませんが、アメリカ国民全員が大谷選手のファンではありません。

悪く言う人はいないと思いますが、彼の活躍を喜ばない人はいます。メジャーリーグはアメリカのモノという意識が強い人もいて、アジア人が活躍しても、素直に喜べない人も少なからずいますからね……」(同・ライター)

アメリカメディアを含めそういう人たちが、水原容疑者のみならず大谷選手にまで批判的な意見を口にするようになった。

《水原が有名人になって、調子づいてしまったのは大谷選手が彼の扱いを間違えたからで、大谷選手にも責任がある》

口座からお金が無くなっていることに気づかなかったことに関しては、

《自己管理能力が欠如している》

挙句の果てに、

アメリカに来て7年も経つのにまだ通訳を頼っているのはどうなのか》

などという今回の騒動とはかけ離れた非難まで出てくる始末だ。そんな非難の声について、先のライターは

「どの世界でもスーパースターになればなるほどアンチも増えるものですから。どれも難癖ですね。“英語が上達してない”ということに関しては、そんなことはないと思います。チームメイトとの会話や普段の様子を見ていても普通に流暢な英語で会話しています。

彼がインタビューに日本語で答えるのは、日本のファンに対するサービスというか、思いやりでしょう。インタビューを日本でテレビを見ているファンは、わかりやすいですからね」

信頼していた親友に裏切られるという、最悪の出来事に見舞われた大谷選手だったが、メンタルは鋼だったようだ。その後は何事もなかったように活躍をしている。

21日(日本時間22日)には今季5号ホームランを放ち、松井秀喜氏を抜いて日本選手最多を更新するメジャー通算176号をマーク。今期は3割超えの高打率をマークしている。口差がないアンチが黙るまでそう時間はかからなそうだ――。

文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト))
宮城県仙台市出身。 31歳の時にFRIDAYの取材記者になり、数々のスクープを報じてきた。 その後も週刊誌を中心に活躍。 現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中