【ラブコメミステリードラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』あらすじ・レビュー】記憶喪失の原因と指輪の謎とは?

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2024年4月9日からTBSで火曜22:00に放送中のドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』。
生見愛瑠が記憶喪失の主人公を演じ、彼女を取り巻く3人の男性との関係性について描いていくラブコメミステリー作品。
このドラマの各話あらすじ・レビューを書いた記事です。

元カレ、同僚の親友、一目惚れの男はどれも怪しいと思った(1話)

あらすじ

何者かに追いかけられ、階段から落ちて記憶を失った緒方まこと(生見愛瑠)。
生活に支障のない知識はあるものの、自分の名前から仕事、人間関係までもすべてリセットされてしまった。そんな中、手元にあったのは男性ものの指輪。これを誰に渡そうとしていたのかわかれば、自分の過去も紐解くことができると考えた。

まず、お見舞いに来た同僚で友達だと自称する朝日結生(神尾楓珠)に指輪をはめてみるとピッタリ。ただ、彼に渡そうとしていた雰囲気は感じず。
そして、心配してメッセージを送ってきたフラワーショップの店主・西公太郎(瀬戸康史)に自分との関係を聞くと、元カレだとわかる。彼にも指輪をはめるとピッタリ。ただ“元カレ”なので、指輪を渡すはずもなく。

退院後、住んでた部屋や職場に行けば記憶が戻るかと思うが、まったく。それどころか、自分がイメージしていた以上に地味で質素に、そして波風立てずに生きていたことがわかる。まことはそんな過去の自分にショックを受ける。
そして、職場復帰したものの愛想笑いで嫌なことをやり過ごしてこのまま仕事を続けても楽しいのだろうか。ふと疑問に思ったまことは、飲料メーカーの営業として正社員で働いていたけれど、思い切って辞めてしまう。

その直後、一目惚れしたといきなり言い寄ってきた板垣律(宮世琉弥)と出会い……。

相関図

レビュー

TBSの火曜22時枠らしくラブストーリーもメインではあるんだろうけど、それよりもそれまで何らかの原因で抑えていた自分の殻を破って、本当にやりたいこと、本来の自分を取り戻していく物語に重点を置いているんじゃないかなという印象。
そのためのきっかけとして「記憶喪失」を利用したというのは、個人的には斬新な展開だと思った。

主人公が記憶喪失だから、物語のメインで描かれる人自身が一切合切、自分の情報を知らない。当然、見ている側もわからない。1話では仕事と同僚、元カレはわかったけど、家族や友人は不明。まこと自体の背景がミステリアスなのが興味深い。
しかも過去の自分は、なるべく目立たないようにしていて……。部屋もシンプル、というかほとんど何も持っていないし、彩りもない。
仕事も辞めてしまったから、まことがこれから思いがけない方向に変わっていって、部屋もどんどん個性的になっていくんじゃないかなと思うと今から楽しみ。

で、ストーリーのキーパーソンになっているまことの周りにいる3人の男。
公太郎はまことに対して「元カレ」と言っているけど、あくまで自称なので本当に元カレなのか怪しい。別れた理由も胡散臭かったし。
仲が良い同僚と言う朝日は、記憶喪失をきっかけに自分らしく生きようと服装を変えて出勤したまことへ、やめろと言ってきた人物。記憶をなくした彼女の今の生き方をあまり応援してないように見えるけど……。
そして、律は一目惚れしたと突然まことに接近したけど、彼女らしい女性との2ショット写真をスマホの待ち受け画面にしているし、前から知ってる?

「ラブコメミステリー」と銘打っているだけであって、謎が多くて、その点が回を増すごとに解き明かされるんだろうなという期待が高まった。

まことが記憶喪失のきっかけになった人物はあの人?と思った(2話)

あらすじ

記憶喪失の上、会社も辞めてしまった緒方まこと(生見愛瑠)。早速、転職活動をはじめるが自分の長所も短所もわからない始末。とりあえず、いろいろ会社を受けてみるものの、肝心なアピールポイントがイマイチで落ちてばかり。

見かねた朝日結生(神尾楓珠)がまことに会社を紹介する。とにかく仕事を決めたい彼女は受けてみるものの、心のどこかでこれがやりたいことなのか迷っていた。
その直後、SNS経由で連絡をとってきた板垣律(宮世琉弥)と会うことに。というのも、彼が経営しているアプリ制作会社に入社しないか誘われたから。朝日に紹介された会社へ行くつもりと断るも、それが自分を幸せにする仕事なのか問われ、さらに迷ってしまう。

決め手を探すため、自分が好きだったことを知りたいと思ったまこと。指輪をあげたいと思った人ならわかるかもと西公太郎(瀬戸康史)からアドバイスされ、指輪を買ったリングショップへ行くことに。
買ったときの様子をアクセサリー職人の立川杏璃(ともさかりえ)に聞いてみると、とても幸せそうだったと聞く。贈る相手はわからなかったものの、幸せだった自分にうれしくなる。それとともに、お店を訪れて杏璃がその幸せを提供するためにリングを作る姿に惹かれているのがわかったまこと。朝日の紹介も、律の誘いも断り、杏璃のリングショップで働くことに決める。

その矢先、ランニングをしていた公太郎が、まことが落ちた階段に朝日が佇んでいるのを見てしまい……。

相関図

レビュー

ちなみに、まことにはまだバレてないけど、律が偶然を装って彼女に近づいたことが発覚。わざわざ元カレ・公太郎の店について入念に調べ、しかもまことに渡すための花をそこで買うとか。今のところの情報だけみると単にストーカーなんだけど……。
朝日は、好きなように生きようとしているまことを邪魔するような提案が多いし、彼女が落ちた階段にいたのが怪しい。ひょっとして、回想シーンで出てくるまことを追いかけるうさぎの正体?
今のところいい人でしかない公太郎だけど、まことを見る目が兄のようにしか見えないんだけど、気のせい?
そして、まことはひょんなきっかけで母の連絡先を知ることになる。でも別の家族がいることがわかるし……。

こうやって、謎めいた点を書き出すと意外とネガティブな情報が多くて、ゾクッとする。でも、記憶がない自分を探すのに奮闘する姿に悲壮感がないし、前向きだからほっこりした気持ちで見られちゃうんだよね。

とはいえ、まこと周辺の未知なものが多すぎる。その真相がどう明らかにされるのか次の展開が気になる。

事故の日、まことを追いかけた着ぐるみの中の人は律?(3話)

あらすじ

リングショップで働き始めた緒方まこと(生見愛瑠)。ただ、指輪職人としての基礎作業ですらままならない。そんな自分の不器用さに辟易しながらも、早く一人前になりたくて過剰に作業を続ける。しかし、師匠でもある立川杏璃(ともさかりえ)から休めと言われてしまう。
それを西公太郎(瀬戸康史)に相談すると、上達するには休むのは当然。そして師匠をもっと観察すべきとアドバイスされる。

そんな最中、リングショップで働いていることを嗅ぎつけた板垣律(宮世琉弥)が店に押しかけてくる。そしてまことが持っていたリングを売り物だと勘違いしてつけてみるとピッタリ。
これでリングのサイズが同じなのが、公太郎、朝日結生(神尾楓珠)、律の3人になってしまいますます混乱する。

一方、仕事面は公太郎のアドバイスもあり、作業が上達してきたまこと。少し自信をつけた彼女は、意を決して母らしき人物の携帯番号に電話をかけてみるが、男の人が出て……。

記憶を取り戻したいと焦るまことだが、それは本人だけでなく公太郎、朝日、律も同じ。しかも彼女が事故にあった日、彼ら3人も現場の神社にいた。その上、花見客で賑わっていた中に律がうさぎの着ぐるみを着て、社員たちと盛り上がっていたことがわかり……。

相関図

レビュー

まことの記憶の進展はナシ。事故現場に行ってみても思い出せず、母親に電話をかけても出た人物が誰だかわからない。

ただ断片的に昔と同じ発言をするまことが描かれ、記憶喪失とはいえ、変わらない部分があることはわかった。
これまでのまことは、環境や人間関係の影響で本音や自分の奥底にある願望を抑えていた部分があった。でも記憶喪失のおかげで、いい意味で昔から自分の根本にあった軸(記憶喪失になる前の変わらない部分)を生かしながら、自分に合った生き方ができるようになりつつある姿を描いた回だったのかなと思った。

一方で、初回の回想から出てきていたまことを追いかけるうさぎ。これと同じ着ぐるみを律が着ていたことが発覚。
まことを執拗に調べてるし、ストーカー的だから事故の当日もそうやって彼女を追ったのか……⁉︎ という気がしないでもない。けれど、これはミスリードなのでは?
つまり、公太郎、朝日、律の誰もが怪しいと思わせているけど、誰もまことが階段の落ちる要因になっていない。3人以外の誰かがまことを追いかけていたのかも。

と言っておきながら、今回匂わせていたように、律がまことを追いかけたせいで階段から落ちた気もするし……。
うーん。予想が難しい。

まことが突然一瞬の記憶を取り戻して……4話

あらすじ

緒方まこと(生見愛瑠)は母らしき人物へ電話をかけたときに出た相手が男の人でビックリするが、どうやら母の再婚相手で義父だったことがわかる。しかし、自分の誕生日である5月5日は家族で旅行すると聞いてしまい、母との距離を感じてしまう。

そんな中、リングショップへ頻繁に出入りするようになった板垣律(宮世琉弥)から5月5日にデートの誘いを受けるまこと。
本来なら連休中も出勤のはずだったが、まことの誕生日に気づき、立川杏璃(ともさかりえ)のはからいで休暇をもらえることに。

当初は困惑していたものの、律とのデートを意外にも楽しめたまこと。その日の最後、ディナーの誘いを受けたところで、彼に仕事のトラブルが。終わるまで待つというまこと。

その間に、まことの誕生日を祝いたいと思った西公太郎(瀬戸康史)、朝日結生(神尾楓珠)は彼女が投稿したインスタの写真から居場所を見つける。律も仕事が一段落し駆けつけると、まことのところに3人の男たちが集結することに。

そして、ひょんなことからまことは幼き日の母とのやり取りを一瞬思い出すが……。

相関図

レビュー

3人の男たちはお互いライバル心をむき出しにするものの、特に公太郎と律がバチバチ。公太郎がやっぱりまことの元カレじゃない、(気づいていたけど)律が彼女に一目惚れしたわけじゃないことはわかった。
今回は謎が解き明かされたようなシーンはそのくらいで、ミステリー的な進展はほぼなし。

でも、個人的にかなりグッと刺さった好きなシーンがあって。それは、アクセサリーの石の名前が答えられなかったまことに、杏璃が「普段からもっと美しいものに触れてみたら?」とアドバイスするところ。
というのも、これまで無難に波風立てず、無駄なく生きてきたまことが自分を変えていくために必要な言葉だと思ったから。

そんな新しい自分へ前進しつつあるまことなのに、一瞬だけ昔の記憶を思い出した。ということは、これからもっと思い出すことが増えていきそう。そうすると、昔の無難な自分を思い出して、変化した自分とせめぎ合うこともあるかもしれない。それで、せっかく変わりつつあるのに、昔の自分に引っ張られていってしまうまことが描かれるのではないか……というのが気がかり。

母との再会で昔の緒方まことの性格が明らかになった? 5話

あらすじ

母らしき人からどっちが好きなのか問い詰められる子供の頃の断片的な記憶を思い出した緒方まこと(生見愛瑠)。自分の好きなものを選べない性格の原因はここにある予感がした彼女。

ちょうどその頃、母・百合子(坂井真紀)から実家の本の処分について聞かれていた。そこでどの本を処分するか判別するというのを言い訳にして実家へ帰ることにする。

実家の記憶がまったく少し不安に感じていたところが、朝日結生(神尾楓珠)が心配してついてくる。

そして実家に着いたまことは、記憶をなくしたことを告白できなかったが、唯一思い出した子供の頃の記憶を百合子に聞いてみる。

すると、実父と母の離婚間際、両親の結婚祝いをするためにまことがサプライズを仕掛けた。しかし、同じことを実父にしていたことに気づいた百合子が、どっちが好きなのか彼女に聞いてしまった。そして、つい「賢いね」と言ってしまったと教えてくれた。

朝日の手助けもあり、ついに記憶喪失をカミングアウト。

子供の頃に親に甘えられず、ずっといい子を演じてきたから好きも嫌いも主張できず、家もミニマリストのような味気ない生活をしていたのかとようやく納得がいくまこと。

その帰り道、まことが居眠りしている間に朝日がなぜか「これ以上思い出さないで」とつぶやく。

一方、西公太郎(瀬戸康史)は配達中、偶然に板垣律(宮世琉弥)と会う。そこで、オフィスグリーンの見積もりを頼まれ、彼のオフィスへ。

そこで、まことが転落した日に律と会社のメンバーがその現場近くの公園でお花見をしていたことがわかる。しかもそのとき律が、うさぎの着ぐるみを着ていたことも。

東京に戻ったまことは実家に戻るタイミングで、母の日がてらカーネーションを持たせてくれたことと、追加で応援アイテムをくれた公太郎へお礼に来る。すると「YUKA」という人物からメールが。そこには「隼人」という名前が書いてあり……。

相関図

レビュー

5話は、過去の緒方まことがどうしてそこまで効率的になったのかが明らかになった回。

しかも、記憶喪失前の自分を知るために実家に行ったら、思いがけずトラウマ体験を思い出してしまったという内容。
それが、親に甘えたかった幼少期にそれができず、ずっと賢くて要領がいいまことを演じなくてはいけなかった。そのせいで、記憶を失くす前は無駄なものが極端になかったということ。

母・百合子が幼い子供に「父と母どっちが好き?」と問うのも、しっかり者だからと放っておくのも違うよね。でもまことに愛情がなかったわけではなく、おそらくただ余裕がなかっただけ。

そんなことは、大人になった今のまことなら理解できるだろうけど、子供の頃の体験だからどうしても親の顔色を伺うのがクセになってしまっている。だからそれにとらわれて、ずっと母が思い描くまことを生きてきた。
でも、記憶喪失のおかげで自分がいいと思った道を歩み始める姿を描いているのがこのドラマのいいところだなと思う。

だから、(まことのように記憶喪失になるのは無理だけど)同じように幼少期の体験のせいでつらい思いをしている人にとって、ドラマとはいえ生き方は変えることができるという好例になっているのではないかと思っているのだけど……。
それは言い過ぎかな。

さて、ミステリー要素としてずっと謎であるまことが記憶喪失となった事故の原因の人物。朝日なのか律なのか、ずっと惑わされてるけど、今回も。

朝日は記憶が戻らないでほしいなんてつぶやくし、律はまことが事故に遭ったときの回想で出てくるうさぎの着ぐるみを着て、彼女の事故現場付近にいたことが公太郎の知るところとなるし。

ただ今のところ事故の犯人ではないと思われる公太郎は、まことにとって本当は一体どういう関係性があるのだろう? お兄さんっぽい目線で見てるけど、さすがに兄ってことはないから幼馴染? あとは実父の再婚相手の子供で昔から馴染みがあったとか?

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作品概要

タイトル:『くるり~誰が私と恋をした?~』
放送日:2024年4月9日〜
放送時間:22:00〜22:57
キャスト:生見愛瑠、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、丸山礼、高野洸、村方乃々佳、肥後克広、ともさかりえ、片平なぎさ、坂井真紀
脚本:吉澤智子
演出:松木彩、大内舞子
主題歌:Da-iCE「I wonder
動画配信:U-NEXTで見る
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/darekoi_tbs/

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