16:公務員の仕事

地方公務員の残業について

どうも、モンペです。
今日は、地方公務員の残業について書いてみようと思います。

これから就職して仕事をしていく上で、残業の有無って、気になりますよね。

結論から書くと、地方公務員の残業の有無は、配属される部署や業務内容によって全く異なります。
・・・うん、そうですよね。

こんな回答をされても、全く参考にならないですよね。というわけで、今回は、地方公務員の残業について、自分の経験に基づいて、もう少し掘り下げてみようと思います。

 

残業が多いと言われる部署

一般的に残業が多い(と言われている)部署についてですが、「人事課」や「財政課」が挙げられます。

これらの部署は、その自治体のヒトとカネを管理する部署で、出世する優秀な人たちが配属されるイメージがあります。

私自身はこれらの部署に配属されたことが無いため、なぜ残業が多いのか理由は定かではありませんが、なんとなく、そもそもの業務量が多いような気がします。

実際、私が勤める自治体では、これらの部署に配属されている職員の多くは若手職員で構成されており、業務量及びそれによる残業の多さに対して、体力勝負で乗り切れる人材が配属されているような気がします。(もちろん、中核となるヒトとカネの管理を任せることができる優秀な人材というのが大前提だと思いますが。)

これらの部署に配属されたことがある上司から聞いた話では、「1年間で、車が1台購入できるレベルの残業がある。」とか、「これらの部署から別の部署に異動したら、翌年の税金が辛い。」とか、「残業代で収入は増えるが、使う時間が無い。」など、相当量の残業があることが伺えます。

 

突発的に残業が激増する部署

上記の部署は、一般的に残業が多いと言われる部署ですが、このほかにも、突発的に残業が激増する部署があります。

最も記憶に新しいのは、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うもの。

この新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、様々な部署で業務が激増しました。中でも、保健福祉関係の部署と産業労働関係の部署、そして病院事業局は、業務が激増したと聞いています。

新型コロナウイルス感染症の流行に対応するための保健所関連業務の対応、外出制限や感染防止に対応するための経済対策関連業務などにより、配置人員に対して尋常ではない量の業務と、それに対応するための残業が発生したという話を聞きます。

その他にも、以下のような部署で、突発的な残業が発生する可能性があります。

  • 危機管理関係の部署・・・地震や大雨、洪水などの災害発生時
  • 農林水産関係の部署・・・台風や異常気象、豚熱、鳥インフルなど農畜産物等への被害が発生する時
  • 土木関係の部署・・・地震や大雨、洪水などによりインフラ被害や地滑り等の被害が発生する時

正直なところ、これらによる残業の発生に自分が当たるかどうかは、運です。自分が所属している期間で、これらの事象が発生すれば、運が悪かった、と思うしかありません。

 

残業が増える時期

次に残業が増える時期についてですが、残業が増える時期は、部署や業務内容によって全く異なります。

例えば、イベントや大会を担当するような仕事だと、そのイベント等の開催時期に合わせて、残業が増加する傾向にあります。

また、予算要求を担当するような仕事であれば、次年度の当初予算を要求するための作業が発生する10月頃から年明けあたりまでに残業が増加する傾向にあります。

その他にも、議会対応の仕事であれば、議会開催前(6月、9月、12月、2月議会の前)に業務が増えますし、補助金や業務委託を担当する仕事であれば、年度当初や年度末に業務が増え、残業が多くなる傾向にあります。

ただ、大きな傾向としては、ヒトやカネが動く時期(人事異動がある3~4月、予算要求のある10月~、決算がある4~5月)に忙しくなるため、残業が増加する感じがします。

 

残業が無い部署はあるのか

ここまで、残業がある話ばかりしてきましたが、逆に、残業が無い部署はあるのか?

当然、あります。

これも、担当する業務によってピンキリなので何とも言えませんが、傾向としては、例えば私のような県職員の場合、本庁舎勤務よりは地方事務所勤務の方が残業が少ない印象があります。

また、政策や事業を担当する部署よりは、総務や経理などのルーティンワークを担当する部署の方が少ない印象があります。

 

人事異動と残業

もう1つ、残業と切っても切り離せないのが、人事異動です。

地方公務員の場合、数年で所属部署が異動になるのが一般的であり、分野が異なる部署への異動の場合、毎回、一から知識を習得しなおす必要があります。つまり、人事異動により、それまで得られた専門知識が全く役に立たなくなるわけです。

私自身、この記事を書いている現在、農林水産関係の業務に携わっていますが、昨年までの担当は子育て関係の部署で、厚生労働省や文部科学省関連の児童福祉法に関係する業務を担当しており、関連する法律やら制度やら全く別物。

当然、右も左も分からない状態からのスタートなので、業界の人であれば分かるような話も調べながらの仕事になり、業務処理に時間がかかります。

そのため、人事異動直後は、間違いなく残業が増えます。

 

残業に対する職場の雰囲気

残業に対する職場の雰囲気、組織的な対策はどうか。

現在、働き方改革等により残業を減らす動きが見られ、「無駄な資料は作らない、作らせない」「管理職による業務の平準化」などなど、取組を目にすることが増えてきました。

ただ、現場の感覚からすると、建前の目標のみで、まだまだ取組は浸透していないと感じます。

特に気になるのは、個人の努力に委ねるのみで、組織的に「無駄な業務を排除」するような動きや、「特定の人に仕事が偏ることなく部署全体で平準化するように業務を見直す」動きが非常に乏しく、業務の調整役がいないこと。そして、その調整役を設定して機能させる取組が、組織的に導入されていないこと。

「残業が多い職員には声掛けしましょう。」の動きはあるものの、その残業の原因を解消する対策まで踏み込んで取り組んでいない。

少なくとも、私が勤務する地方自治体では、そう感じます。

上司からの声掛けにしても、以下のような感じ。

  • 理想:「最近、残業が多いみたいだけど、大丈夫か?」→「何か問題あるのか?手分けできないか考えるから、何を抱えているか教えてくれる?」
  • 現実:「最近、残業が多いみたいだけど、大丈夫か?」→「(でも、あなたの担当業務だからね。)あんまり無理するなよ。」

「とりあえず、声をかけました」感が強い!

過去の人員削減を引き金として、管理職がプレイングマネージャー化し、管理機能の低下しているような気がしてしまいます。

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