日本ハム(★4対5☆)オリックス =リーグ戦5回戦(2024.04.28)・エスコンフィールド北海道=
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ORIX
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日本ハム
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勝利投手:小木田 敦也(1勝1敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(1勝0敗7S))
敗戦投手:北浦 竜次(2勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】西川 龍馬(1号・6回表ソロ)

  DAZN
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◆オリックスが接戦を制した。オリックスは1点ビハインドの7回表、代打・宗の適時打で試合を振り出しに戻す。続く8回には、若月が犠飛を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・小木田が今季初勝利。敗れた日本ハムは、終盤で逆転を許し、痛い敗戦を喫した。

◆昨年までファイターズガールだったタレントの滝谷美夢(25)が始球式を行った。所属事務所「クリエイティブオフィスキュー」の先輩、お笑いコンビ「オクラホマ」の藤尾仁志(45)とともに登場。春らしいピンク色のブラウスにロングスカート姿でマウンドへ。「球技は大の苦手なのでキャッチボールを始めました」と練習に取り組んできたが、投球は転がりながら捕手のミットに到達した。「マウンドに立ってみて、どこを見ればいいのかわからなくなるくらい緊張感のある場所だなと感じました。ファンの方にも応援の言葉をかけていただき、一生心に残る始球式になりました」と振り返っていた。

◆オリックス高卒2年目右腕の斎藤響介投手(19)がプロ初勝利を目指して今季初先発したが、無安打ながら4四球で2つの押し出し四球を与えて2失点のKO降板となった。3回までは3者連続三振を奪うなど完全投球。だが4回先頭の加藤に四球を与え、五十幡は犠打に三塁太田の失策が絡んで一、二塁。さらに万波にも四球で満塁となった。ここからマルティネス、田宮と打ち取って踏ん張るかに思われたが、郡司に押し出し四球で先制点を献上した。続く上川畑にもストレートの押し出し四球で2点目。ここで中嶋監督から交代を告げられた。登板前日には「(ファームで)投げるたびに少しずつ制球が良くなってきた感じはあります」と話していた。ただ今回は、走者を出した場面での投球で、課題を残す結果となった。

◆日本ハムが5回までに1安打で4得点を奪った。オリックスの先発、高卒2年目右腕の斎藤響介投手(19)の前に3回までパーフェクトに抑えられたが、打順2回り目に入った4回に攻略。1番加藤豪が四球、2番五十幡のセーフティーバントが相手失策を誘い、3番万波も四球で満塁。4番マルティネスと5番田宮は抑えられたが、6番郡司が押し出し四球を選んで先制。続く7番上川畑も押し出し四球を選んで無安打ながら2点を先行した。5回に失策が絡んで同点とされたが、その裏はオリックス3番手の高島から先頭の9番中島が四球を選び、さらに二盗も決め、1番加藤豪が進塁打となる二ゴロで1死三塁。内野前進守備を敷かれた中で、2番五十幡は一ゴロも、頓宮が本塁へ悪送球(記録は失策)で再び勝ち越しとなる3点目。さらに1死二塁から4番マルティネスが、ようやくチーム初安打となる左翼線への適時二塁打で4点目を奪った。この日の試合前半の攻撃面では開幕前に新庄剛志監督(52)が掲げた「"せこせこ野球"。相手が防げない点の取り方をしてピッチャーがしっかり抑えて勝つ」を体現するように、四球や相手失策をきっちり点に結び付けて1安打4得点という珍しい形となった。

◆オリックス西川龍馬外野手(29)が"悪球打ち"の移籍1号を放った。2点を追う6回先頭で、加藤から右越えにソロ本塁打。見逃せばボールと思われる顔の高さほどの変化球を、上からかぶせるようにたたき、柵越えまで持って行った。卓越した打撃センスで「天才」と呼ばれるだけの技術を披露した。開幕からなかなか本来の打撃ができていなかったが、110打席目にして飛び出した快音に、ビジターのオリックスファンからも歓声が上がった。

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◆日本ハムは史上初の1安打で4得点を奪ったが、ミスから逆転負けを喫した。打線は4回に4四球と相手失策も絡んで無安打で2点を先取。5回も四球から適時失策で1点を加え、さらにこの日唯一の安打となるマルティネスの適時二塁打で4点目を奪った。ただ、守備では3失策と乱れ、2失策が失点に絡むなど守り勝てず。5連勝中だった1点差試合を今季初めて落とした新庄監督は「たくさんのファンが見に来てくれているから明日は勝つ!」とだけコメントを残し、球場を後にした。日本ハムは4点を挙げたが、安打は5回のマルティネスの1本だけ。1安打に抑えられた試合で3得点したのは93年10月9日近鉄戦のロッテまで過去10度あったが、4得点したのは史上初の珍しいケースとなった。

◆オリックスが逆転勝ちで再び貯金1とした。今季初先発の斎藤が4回に4四球で2点を献上したが、ここから反撃を開始。5回は福田の適時打などで追いつき、再び2点を勝ち越された直後の6回は西川に移籍後初アーチとなる1号ソロが飛び出した。7回は代打宗に同点打、8回は若月の決勝犠飛と4イニング連続で得点した。中嶋聡監督(55)は「よく分からないゲームでございましたね。不思議は不思議です。ミスだらけだったんですけどね、いろんなことが。これで負けてたら本当にショック大きいでしょうし。反省するところもいっぱいあった」と全体を振り返った。また指揮官は斎藤について「(4失点した)あのオープン戦の時の感じから、よくここまで立て直した。自分で四球を出してしまったあたりがもったいない。いい勉強になると思いますし、もう1回糧にして、やることを明確にやって欲しい」と今後に期待した。

◆日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(27)の適時二塁打が、チーム唯一の安打になった。1点リードの5回2死二塁で、左翼線への一打。塁上では右拳を握って雄たけびを上げた。前2打席は三振に倒れており「このチャンスは絶対に逃さないようにと思って打ちました」。直後の6回の一塁守備では頓宮のライナーをダイビングキャッチで好捕するなど、敗戦の中でも攻守で目立っていた。

◆今季2度目のスタメン出場となった日本ハム中島卓也内野手(33)が、5回に四球で出塁すると、続く加藤豪の打席で二盗に成功した。目標としていた球団OB田中賢介氏にあと1つと迫る通算202盗塁に「あと2つできるように」。この回の一時勝ち越しとなる得点にもつながり「四球で出塁して、点も入ったのでよかったです」と納得していた。

◆日本ハムがオリックス戦でミスから逆転負けを喫した。打線はプロ野球史上初の1安打で4得点を奪い「せこせこ野球」でリードを奪ったが、守備では今季1試合ワーストの3失策とリードを守りきれなかった。開幕から5戦全勝だった1点差試合も今季初の敗戦。ゴールデンウイーク最後の本拠地開催となる29日同戦では気持ちを切り替え、2カードぶりの勝ち越しを目指す。終わってみれば、勝つことは難しい数字がスコアボードに並んでいた。安打を示す「H」欄には5回にマルティネスが放った適時二塁打の「1」だけ。それでも得点を示す「R」欄には「4」。1安打ながら4得点を奪うのは、プロ野球史上初の"快挙"だったが、投手陣は10安打を浴びて5失点。エラーの数を表示する「E」の欄には、今季1試合で最多となる「3」が入っていた。新庄監督が開幕前に話していた理想の展開で、勝利の道は切り開けたはずだった。開幕前日に「相手が防げない点の取り方をして、ピッチャーがしっかり抑えて勝つ」と話していた、そつなく得点を重ねて守り勝つ「せこせこ野球」。4回は四球と失策で満塁とし、2つの押し出し四球と無安打で2得点。1リーグ時代の阪急が39年5月6日に南海とのダブルヘッダー第2戦(甲子園)で記録して以来となる無安打勝利の可能性もあった中で、ミスから理想的な展開は暗転した。2点リードの5回1死二塁では三塁清宮が一塁へ悪送球。1点リードの7回無死一塁では捕手田宮が二塁へ悪送球。いずれも失策が記録され、2度とも同点とされる悪循環。投手を中心に守り勝ちたい「せこせこ野球」で守備のミスが重なっては、勝ちきることは厳しかった。新庄監督は試合後、コメントをひと言だけ残した。「(今カードは)1勝1敗。たくさんのファンが見に来てくれているから明日は勝つ! 」。あえて試合内容には触れず、球場を後にした。29日はゴールデンウイークのエスコンフィールド開催最終日。気持ちを切り替え、快勝で締めくくる。【木下大輔】日本ハム谷内内野守備走塁コーチ(3失策での敗戦に)「今日は守備で落としたゲームだと思います」日本ハムは4点を挙げたが、安打は5回のマルティネスの1本だけ。1安打に抑えられた試合で3得点したのは93年10月9日近鉄戦のロッテまで過去10度あったが、4得点したのは史上初の珍しいケースとなった。日本ハム清宮(4打数無安打、守備では5回の失策が失点につながる)「打撃も貢献できませんでしたし、守備でも迷惑をかけた。(悪送球で失策となったプレーは)判断ミスです。捕った体勢もよくなかったですし、慌てる必要はなかった。明日は明日で切り替えて、新たな気持ちでいきたいと思います」

◆高卒2年目右腕のオリックス斎藤響介投手は、今季初先発で無安打ながら4回途中2失点でプロ初白星を逃した。3回まで完全投球。4回は4四球で2つの押し出しを与えた。「いい緊張感で入ることができたし、ボールも良かった。ただ四球で崩れたところを反省しないといけない。とても悔しいです」。3月オープン戦では4失点と打ち込まれ、ベンチで悔し涙を流した。中嶋監督は「あのオープン戦の感じから、よくここまで立て直した」と成長を認めて今後に期待した。

◆左肘のトミー・ジョン手術から復活したオリックス富山凌雅投手が、2年ぶりの1軍登板を果たした。4回、斎藤が残した2死満塁で、清宮を左飛で追加点を許さず。1軍昇格して即結果を出した。「やっぱり1軍で野球するのはいいなと思った。もっと結果を出して、信頼を取り戻せるように頑張っていきたい」。22年5月31日DeNA戦以来698日ぶり。育成契約から3月に支配下に戻り、背番号は128から28に戻っていた。

◆オリックス西川龍馬外野手(29)が待望の移籍1号で、逆転勝ちの貯金1を呼び込んだ。2点を勝ち越された直後の6回、1点差に迫る右越えソロ。日本ハム加藤貴のボール気味の高めスライダーをかぶせる"悪球打ち"だった。「いい感じに上からぶったたけた。点を取られた後やったんで。まさかホームランとは思わなかった」。卓越した打撃センスで「天才」と呼ばれる技術を披露した。初球は右翼ポール際にあと数十センチの大ファウル。「またかと思いましたけど」と18日の楽天戦(楽天モバイル)が脳裏に浮かんだ。3、5回と2打席連続で大ファウルののち、不運なエンタイトル二塁打で打点も幻に。だが今回は6球目を"打ち直し"に成功した。広島からFA加入し、110打席目の1発だった。ここまで打率2割台前半に低迷。「ホームランは狙っても打てない。それよりヒットが出えへん方がむしゃくしゃする」といらだちを隠さない。「日替わりでいろいろ変えながら。今日に関しては練習から感覚的に良かった」。ドジャース大谷の調整で話題となったクリケットバットを使った早出練習も試みるなど、試行錯誤を続けている。この1発から7回に追いつき、8回は若月の犠飛で勝ち越した。「みんなで1点1点取って勝てたんで、また乗っていけたら」と西川。中嶋監督も「苦しんでる部分がなくなったら結果が残ってくる選手」と大きな期待を寄せる。ここから本領発揮だ。【大池和幸】オリックス平野佳(前回登板の3失点から立て直しNPB通算250セーブに王手)「簡単に気持ちを切り替えられないし、やるだけなんで。特に何も考えていない。次もしっかり準備してベストを尽くしたい」オリックス若月(8回に決勝犠飛)「すしパワーです。自分に制限をかけず、どこに打とうとか思わずにいった結果。いいところに飛んでくれた。若い投手が投げていたし、何とか勝てて良かった」オリックス小木田(7回を3者凡退で今季初勝利。)「(自身の)2試合目に点を取られたという思いがあるので、丁寧に丁寧にという思いは変わらず。この後も続けていきたい」

◆オリックスが逆転勝ち。六回に西川の1号ソロで3―4とし、七回に代打宗の適時打で同点。八回に若月の犠飛で勝ち越した。平野佳が7セーブ目。中盤にリードした日本ハムだが、打線は1安打に終わった。投手陣も精彩を欠いた。

◆日本ハムはわずか1安打に抑えられたが、4得点をマーク。チーム1安打で4得点を奪ったのはプロ野球史上初。これまでのチーム1安打に終わった試合の最多得点は3で、1993年10月9日のロッテ(●3-5近鉄)など10度(1リーグ8度、パ2度、セなし)あった。日本ハムは80年5月13日の西武戦(○3-0)で記録し、柏原純一の3ランのみの1安打で勝利した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1662 0.727
(↑0.013)
-
(-)
119101
(+3)
57
(+2)
14
(+1)
20
(+1)
0.254
(↓0.003)
2.260
(↑0.04)
2
(-)
日本ハム
1291 0.571
(↓0.029)
3.5
(↓1)
12169
(+4)
70
(+5)
11
(-)
14
(+1)
0.235
(↓0.009)
2.670
(↑0.03)
3
(-)
ORIX
13121 0.520
(↑0.02)
4.5
(-)
11780
(+5)
75
(+4)
10
(+1)
8
(+2)
0.242
(↑0.002
2.600
(↑0.1)
4
(1↑)
ロッテ
10131 0.435
(↑0.026)
6.5
(-)
11962
(+10)
80
(+1)
9
(+1)
9
(-)
0.237
(↑0.009)
3.000
(↑0.08)
4
(-)
楽天
10131 0.435
(↓0.02)
6.5
(↓1)
11971
(+1)
92
(+10)
8
(-)
14
(-)
0.230
(↓0.003)
3.550
(↓0.24)
6
(-)
西武
8160 0.333
(↓0.015)
9
(↓1)
11962
(+2)
71
(+3)
12
(-)
14
(+2)
0.207
(↑0.004)
2.560
(↑0.06)