無農薬でバラクキバチ対策+バラゾウムシ、チュウレンジバチ対策も

2024/04/13

花壇 病害虫対策

対・飛来型害虫用リーサルウェポン!? バラのガーディアン・ハナグモを大量召喚!

オーガニック界隈で有名なあのオモシロ防除を今年も!

4月になり、バラの蕾もどんどん上がってわくわくな今日この頃……がしかし! 我が家のオーガニックバラ花壇では毎年4月20日になると、招かれざる客・バラクキバチがやってきてしまう。そこで、恒例のバラクキ対策を行った。記事化ついでにバラゾウムシチュウレンジバチ(チュウレンジハバチ)対策もまとめておきたい。

バラクキバチ対策

バラクキバチの所業

バラクキバチとは、こんな見た目で、

蕾含め先端15cmくらいの新枝に産卵する。産卵された枝はもう咲けない。カットして卵ごと処分するしかない。
被害は4月中下旬~(当地では毎年4/20~)。

ハナグモ=バラクキバチの天敵

バラに近づく虫を捕食する(写真はみかんの木にいるところを激写)。

実際の予防方法

ということで、天敵ハナグモの力を借りて防除する。具体的には……
枝に薄い黄緑の糸=疑似ハナグモを付ける

手順は、
①薄い黄緑の糸、30cm程度4本を束ねて、

②手で団子結びを作っていく。

③それぞれを切り離す。これで疑似ハナグモが沢山できる。これレベルのクオリティでOK。

④狙われそうな柔かい枝先に木工用ボンドでちょんと付ける(疑似ハナグモは葉陰に潜む必要はない。これ見よがしに付ける)。ステムの長い品種にはひと枝につき間隔開けて2個付けるとより良い。

【補足】
・この作戦は、こちらの本から知見を得た。
「バラはだんぜん無農薬―9人9通りの米ぬかオーガニック」,梶浦道成 (編集), 小竹幸子 (編集),築地書館,2011年,23頁より


・ひとつひとつ枝に括るのは時間かかるし、トゲが刺さったりするので、ボンドで付けることを思いついた。
・蕾がはっきり見えるくらい伸長した新枝なら、ボンドを付けても支障がない(木工用ボンドの主成分はカルスメイトと同じ酢酸ビニル樹脂)。
・自然素材(綿、麻、ウール)の糸なら土に還るので、付いたままの枝を堆肥化できる(我が家では綿100生地をほぐした糸を使用↓)。ただし酢酸ビニル樹脂は土に還るか不明なのでちょっと気にはなる。
・あまり早い時期に付けると、枝が伸びて付け直さなければならなくなる。できるだけバラクキ襲来直前に付ける方が手間が少ない(我が家では4/15前後から実施)。

過去の実績

我が家で一番大きいバフビューティーを基準木として過去の実績はこの通り↓。

2020年


2021年

BT剤使用、芋虫毛虫は防除成功。ところが、バラクキの襲来を受ける。無施策。

被害枝……29枝(バフ全体の50%相当)

2022年

疑似ハナグモ作戦を初導入(全体の70%程度の枝)。比較実験としてハナグモ無し枝(15%程度)と薄黄緑色のマスキングテープを付けた枝(15%程度)を用意。

被害枝……
糸疑似ハナグモ枝:0
無し枝:7
マステ枝:3

この結果から、バラクキは糸疑似ハナグモをハナグモと認識し、避けている(ただしマステは避けていない=ハナグモと認識していない)と判断した。
 マステは効果なし。ま、似てないし。

2023年

ほぼすべての蕾枝に糸疑似ハナグモを付けた。

被害枝……
糸疑似ハナグモ枝:0

注意点

この作戦も完璧ではなくて、バラ花壇全体では毎年数枝が被害にあう。
 もうちょっと上に付ければ良かったな
2023年はビアンヴニュが2枝、スピリット・オブ・フリーダムが2枝被害にあった。まあ、この程度で済むなら許容範囲かな。

クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)対策

こんな見た目で、

蕾や若芽を枯らすバラゾウムシ。危険を感じるとポロっと落ちて、飛び去ったり死んだフリしたり。
被害は、バラの蕾が上がる頃~。

さて、外壁に則して植えている我が家のバラ花壇では、毎年被害はほぼゼロ(日光でキラキラするタイル外壁を嫌がってるんかも??)。

ところが、今年から新たにに植えたフレーズがやたらバラゾウムシに好かれてしまい……

疑似ハナグモをスルーしてやんちゃしまくり(汗)。バラゾウムシはあほの子なんか、逆に賢いのんか(見破られている!?)。
ともかく当地のバラゾウムシに疑似ハナグモは効果がない様子。
そこで、樹下に洗面器を差し入れて葉を揺らして受け止めて捕殺した(→ゾウムシバンバン(ガーデンストーリー)

チュウレンジバチ対策

葉っぱ周りにワラワラ群れる幼虫、被害は4月〜。疑似ハナグモのお陰かもしれないが、我が家ではほとんど被害がない。そのため、特に対策していないが、もし被害が増えたら、黒マジックでニセ産卵後をかく(となりのカインズさん)という方法を試してみたい。

総括

ということで、糸でハナグモいっぱい作って、ちまちまボンドでくっつけるという辛気くさ〜い作業、私にはたいへん性に合っていて良かった(笑)。殺生しないですむし、対バラクキ効果も実感している。

それにしてもバラゾウムシはどうしたものか。畑にはバラ植えられへんなぁ……しゃあなし、こうなったらもう諦めて、外壁周りにバラ花壇増設するしかないな(バラ沼のはじまりはじまり〜ッ
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関西在住の主婦。2017年より1人庭を開墾し始める。愛読書は「月刊現代農業」、ドゥーパ! ブログ記事へのリンクはご自由にどうぞ〜画像・記事を引用される場合の引用元は、該当記事またはhttps://woniwa.blogspot.comでお願いします(いずれも報告等不要)。

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