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第3回
STPマーケティング
not by コトラー
ーSharpnness(尖り),Target,Promotion
1.尖り型マーケの実務
(1)復習
昨年の「企業診断」に秋田先生が連載した
「コンセプト・マーケ=尖り型マーケ」は、
マーケティングの主流である顧客目線に
重点を置いた「最適化マーケ」に対して、
事業者の個性を基盤としています。
(2)◯◯といえば◯◯
筆者は、実務として依頼された「尖り型
マーケ」の一例を紹介されています。
旅館パンフレットの見直しを依頼された
案件で、企業の経営者の考えていた強みは
下記にようでした。
・温泉が良い
・お部屋が寛げる
・料理が美味しい
・周囲の風景が美しい
これらは、その旅館に「当てはまる」もの
ではありましたが、「特徴」でなかったと
書かれています。
同業他社10社以上のパンフレットを集め、
旅館の名前を伏せてシャッフルした時、
どれがどの旅館のものか、全くわからなかった
のです。
そのわけは、配合の違いはあれど、どのパンフ
レットにも上記の魅力が万遍なく配置され
ていたからなのです。
第三者がわからないものは「特徴」ではありま
せん。
一方、
『伊豆・伊東 金目鯛の店 こころね』
という宿があります。
金目鯛が有名な宿で、ホームページ
*「伊豆・伊東 金目鯛の宿 こころね」
の1ページ目には、上記金目鯛の写真が
バーンとでてきます(^^)
さらに他のページもほぼ金目鯛の魅力で
埋め尽くされています。
温泉、お部屋のページは必要最小限で、
HPのどこを見ても、金目鯛、金目鯛、金目鯛
です。
この宿は、楽天の口コミランキングで、月間
星の数総合ランキングを過去4度受賞し、
伊豆地区において1位。
激戦区である箱根を含んだ、伊豆箱根において
も2位にランクインされたそうです。
「温泉が良く、お部屋が寛げ、料理が美味しく、
ロケーションも美しい」の宿よりも、
「金目鯛が美味しい」宿の方が選ばれている
と筆者は述べています。
尖ることは、魅力の数を減らして
いくこと!
魅力を絞り込むことで、真に伝えたいことが
際立ち、そして伝えたいことが際立ってくると
訴求力は格段に高まります。
「吉野家といえば牛丼」となるように、
「こころねと言えば金目鯛」と、単純に表現
できるものほど、尖りとしてはわかりやすい
のです。
最近の「吉野家」は「牛丼」→「牛すき鍋膳」
https://www.yoshinoya.com/menu/nabezen/gyusuki_nabezen/
で、今まさに大注目を博しており、
一つ尖れば、そこから進化できる成功例
となっています。
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