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富士山を撮影できないように「目隠し」設置のローソンが、海外メディアでも話題に

富士山を撮影できないように「目隠し」設置のローソンが、海外メディアでも話題に
Instagram/wisteria_voyage

美しい富士山の姿を見れる町に外国人観光客が押し寄せ、困ったことになっているようだ。対策のため、富士山を見えなくする「バリア」が設置されることになった。海外メディアがこれを、オーバーツーリズムの視点から報じている。

 

富士河口湖町のコンビニ

 

富士山麓にある富士河口湖町(山梨県南都留郡)には富士山の景勝地が多く、多数の外国人観光客が訪れている。その中でも、最近人気が高まっている場所がある。町内のコンビニ「ローソン」の前だ。

 

人気の理由は、水平に伸びたコンビニの建物の屋根と、富士山の対比が絵になり、SNS映えする写真が撮れるかららしい。ところが、富士河口湖町役場は最近、富士山の姿を遮って撮影できなくするために、「網(メッシュ)のバリア」を設置することに決めた。

 

YouTube/Noealz

 

町役場の職員がCNNニュースに話したところによると、ローソンの前に集まった観光客たちがゴミを残して帰ることや、周辺の交通の妨げになることが、バリア設置の理由なのだそう。張り紙をしたり警備員を立たせるといった対策はすでに取られている。しかし効果はなく「このような方法を取らざるを得なかったのは残念です」と職員は言う。

 

日本のメディアによると、バリアは高さ2.5メートル、幅2.0メートルの黒い幕になるとのこと。

 

YouTube/Noealz

 

オーバーツーリズムは世界的な問題

 

特定の地域に観光客が押し寄せ、環境や地域住民の暮らしに悪影響を与えるオーバーツーリズムが、世界的に問題になっている。

 

例えば、水の都として知られたベネチア(イタリア)もオーバーツーリズムに頭を悩ませており、最近、市への入場料を徴収するという対策を取った。しかし、海外メディアによれば、全く効果が上がっていないそうだ。

 

また、富士河口湖町と同様に、写真撮影できないように目隠しバリアを設置したオーストリアの町もある。ハルシュタットという人口800人ほどのその町は、ディズニー映画『アナと雪の女王』の舞台を思わせるため、日に1万人の観光客が写真を撮りに訪れるようになった。

 

その対策として、2023年5月に、「木製のフェンスを設置して撮影目的の観光客が来ないようにした」と報じられている。(了)

 

出典元:CNN:Overrun Japanese town putting up eight-foot barrier to block tourist photos of Mount Fuji(4/26)
出典元:New York Post:Japanese town blocking view of Mount Fuji after being overrun by selfie-taking tourists(4/26)

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