はい、どーも!井上です!

 

 

関西を中心に精神医かつ産業医しています!

 

 

ラフな人生をめざしていきましょう(^^)
 

 

 

オレオレ詐欺を含めた

 

”特殊詐欺”はどんどんと

 

巧妙化されていますね。

 

 

 

 

たとえば

 

見知らぬ人から

 

『あなたの息子が

 

会社の売り上げ横領した…』

 

という電話がかかってきます。

 

 

 

 

そのあと

 

代わる代わるに

 

銀行員や警察官、弁護士などの

 

専門家を名乗る人物が

 

電話口で専門用語っぽいことを

 

矢継ぎ早に口にします。

 

 

 

 

被害者に

 

考えるスキを与えず

 

気持ちばかり焦らされて…

 

 

犯人側の言う通りに

 

お金を渡してしまうという

 

ストーリーは典型ですね。

 

 

 

 

他にも

 

色々なパターンがあることは

 

TVなどでもよく報道されており

 

あなたも聞いたことがあるでしょう。

 

 

 

 

警察庁の発表だと

 

令和5年における

 

特殊詐欺の被害額は441.2億円。

 

 

 

 

これだけ被害を生んでる

 

特殊詐欺ですが

 

もしかしたら

 

あなたからすれば

 

そこまで身近に感じたことは

 

ないかも知れませんね。

 

 

 

 

私の場合は

 

大阪という土地柄なのか…

 

精神科の外来で

 

『メンタル不調のきっかけが

 

特殊詐欺の被害だった…』

 

という話をよく耳するので

 

それなりに身近に感じています。

 

 

 

 

そこで今回は

 

もしも家族が

 

特殊詐欺にあったら

 

何を伝えればいいのかを

 

お話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

そもそも

 

特殊詐欺にひっかかった時

 

当然ではありますが

 

被害者はかなり落ち込みます。

 

 

 

 

それは、それは

 

何百万という大金ですから。

 

 

 

 

その一方で

 

詐欺の被害が分かったら

 

周りの家族は

 

どんな反応をするでしょうか。

 

 

 

 

ぜひ、あなたが

 

田舎に住む親から

 

『詐欺にひっかかって

 

100万円を振り込んでしまった…』

 

と連絡がきた場面を

 

想像してみて下さい。

 

 

 

 

残念ながら

 

被害者の多くは

 

家族や周りの人から

 

『何しているの!!バカじゃないの?!』

 

『なぜ、相談しなかったの!!』

 

『あれだけTVでも注意喚起してるでしょ!』

 

と激しい非難されます。

 

 

 

 

『呆れてモノが言えない!』

 

と家族からは絶縁レベルに

 

距離を取られたり

 

”もう関わってはいけない人”

 

のような扱いにもなります。

 

 

 

 

それと同時に

 

被害者である高齢者は

 

自分自身をかなり責めます。

 

 

 

 

数百万円を一瞬で

 

奪われてしまった実害は

 

心に大きくのしかかり…

 

 

自分の脇の甘さの

 

罪悪感に苦しんだり

 

家族からの孤立によって

 

精神的にふさぎこんで

 

『もう死んでしまおう…』

 

まで追い込まれることもあります。

 

 

 

 

話はこれで終わりません。

 

 

 

 

詐欺の被害から

 

少し時間が経ってから…

 

 

ここまで

 

高齢の母が

 

精神的に追い詰められた様子を

 

ふとした拍子に

 

さきほどの家族が目にしたら

 

どう感じるでしょうか。

 

 

 

『感情的にならずに

 

あんなキツイことを

 

言わなかったらよかった…』

 

 

『母は被害者なのに

 

とんでもない言葉を

 

ぶつけてしまった…』


と、自分の言動に

 

深く後悔もします。

 

 

 

 

さらには

『自分が、母を精神的に

 

追い込んでしまった…』

と、次は家族自身が

 

自分を責めはじめます。




特殊詐欺の被害は

 

金銭的な被害にとどまらず

 

これほどまでに

 

連鎖的に多くの人の

 

心に大きな傷を負わせるのが

 

特徴的なのです。




だからこそ

覚えておいて欲しいのは

本来、詐欺の被害にあった時

 

 

その家族がすべきことは

 

詐欺に遭った人を

 

責めるのではなく

 

感謝安心を与えることです。

 

 

 

 

被害にあった高齢者は

 

『これだけ年をとったけど

 

まだ子供の役立てるかも…』

 

という気持ちから

 

行動を起こしているのです。

 

 

 

 

まさに家族愛です。

 

 

 

詐欺の被害にあったのは

 

大変、残念ですが

 

もはや家族への

 

深い愛情があったからこそ

 

騙されたのです。

 

 

 

 

家族は

 

その愛情に感謝を示し

 

・命まで取られなかったこと

 

・自分を責めなくてもいいこと

 

を伝えてください。






 

 

では、今日のおさらいです。

 

 

 

今回は

 

もしも家族が

 

特殊詐欺にあったら

 

何を伝えればいいのかを

 

お話しさせてもらいました。





特殊詐欺の被害は

 

金銭的な被害にとどまらず

 

多くの人の精神的な

 

ダメージにつながることを

 

ぜひ知っておいて下さい。

 

 

 

 

もう一歩だけ

 

踏み込んで考えてみると

 

そもそも

 

この特殊詐欺の被害は

 

”だまされた”という

 

個人的な失敗ではありません。

 

 

 

 

その背景には

 

”孤独”という社会問題

 

背景には存在します。

 

 

 

 

今の社会では

 

どんどん核家族化して

 

子供は都会に出ていって

 

田舎には


高齢の親だけが残り

 

コミュニケーションも

 

希薄になっています

 

 

 

 

そのような意味でも

 

高齢の親は

 

社会的な側面では

 

誰かに頼られる機会や

 

誰かに必要とされる経験も乏しく

 

寂しさを抱えつつ

 

心理的に孤立しています。

 

 

 

 

そのような時に

 

孫や子供から

 

『たすけて…』と言われたら

 

一肌脱ぎたくなるでしょう。

 

 

 

 

まさに

 

そのような”心の隙間”

 

つかれた犯罪なのです。

 

 

 

 

もちろん

 

これからも

 

特殊詐欺を防ぐために

 

色々な小手先の工夫も

 

かなり重要です。

 

 

 

しかし

 

本質的には

 

人と人とのつながりを大切にし

 

孤立を深めない社会を作ることが

 

一番の対策になるでしょう。

 

 

 

では、今日はこのへんで!

 

See You Next Time Bye-Bye!!

 

 

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