そりゃ人は辞めるよねって環境の中で大事だった「自分のやりたいこと」 | お酒は楽しいー主にお酒や宮崎の美味しいもの、良い場所

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飲酒初心者の、お酒ストック棚(主たるはジンやウィスキー)。お酒の紹介やbar、その他思ったこと

 

ふと昔のことを、納得できなかったことを思い出す。

あまりにも不可解なことだったのでこの場をお借りして書き出したい。

いちおうお酒ブログなので、オチとしては

 

「お酒に興味をもって楽しんで、調べて、買いに行って、飲んで。そういう趣味があって助かった」

 

ということになるのだが。

ただの駄文だし直接的にはお酒には関係ないので、念のため。

 

 

私は〇〇年前は、某介護施設に努めていた。

適正があったのかは分からないが業務自体は楽しくやれていたし、同僚とも仲良くやれていた。

ま、給料が安いということは分かってはいたのであまり考えないようにしていた(それも途中で疑念に)。

 

働いていて一番不可解だったのは労働時間について。

前もっていっておくと、その会社は社労士かなにかと当然?契約しているため、おそらく労働関係の法律には違反していないであろうことは先に述べておく。

 

介護には夜勤がつきもの。

大体17時から翌朝9時まで拘束される。

7+9=16、二日間なので2で割ると一日8時間労働、ととりあえず分かりやすくしておく。

別にこれだけであればどこもこういう感じであろうからおかしくはないのだが。

問題なのは、その会社は夜勤中に二時間の休憩を取っているという計算をしているということだ。

つまり16-2で14時間、一日7時間労働というふうに捉えているわけである。

 

一応、休憩時間は取らせないといけないので(宿直ではないので)休憩時間が設定されているのは分かるのだが、普通に考えれば分かるように介護夜勤の休憩は休憩ではない。

まず休憩=業務から離れることができる、という前提は崩れており、実質的には「待機」状態なのである。

利用者からのコール、センサーが鳴れば仕事に入らなければならない。

そういうのがめったにない施設がもしかしたらあるかもしれないが、そもそもコールやセンサーがおいてある時点で、職員が待機している状態を期待されている環境だ。

もちろん全時間仕事にあたっているわけではないので、スキマ時間に自分のことや寝たりすることはできる。

しかしいつ呼び出しがかかってくるかわからない状態で、時間が定まっていない状態でそうたやすく眠ることはできない。

一応職員が二名以上いる職場であれば交代して「休憩」を取ることができるのだが、あいにくワンオペで20数名を見なければいけなかった。

 

こんななかの隙間時間を「休憩」と呼べるのか?

 

そして先程述べたように一日7時間の労働時間とみなされているが、所定の一日あたりの労働時が8時間と定められている。

そう、夜勤に一回入るたびに2時間分の労働時間が足りないと見られるのである。(その会社は夜勤の拘束時間がそもそも16時間以上あったので、厳密には一回入るたびに1時間くらいたりないとカウントしていた)

その足りない分はどうなるのか?

 

日勤に労働時間が足されるのである。

 

つまり一日休憩込で9時間拘束されるのだが、早番・日勤・遅番の勤務の歳には9.5時間~11時間拘束されるのである。

早番が朝5:30に出勤すれば通常は15:30に上がれるのだが、それが最悪17時になるわけである。

もちろん給料にはそういうの込で計算されて出されているのだろうけども。

 

夜勤に入れば入るほど日勤帯の労働時間が伸びるって何なのよ?

夜勤に入ってくれてありがとうじゃないの?働いてくれてありがとうじゃないの?

 

と思うようになってしまったので、当然そことはおさらばした。

長く働くのが当然みたいな扱いを受ければそうなる。

自分には別に感謝しなくていい。

しかし「職員」には感謝しなくてはいけない。

ご時世がら、そういう空気が読めない会社についていく人間は少ない。

ただでさえ空前の売り手市場なのに、強気でいられる会社は少し考えた方がいい。

もちろん上記の労働時間以外にもおかしい点が多すぎて人が辞めるし、続かない。

そもそも就職希望者がこない。

私が新人に仕事や記録の書き方や業務のコツを教えても、上司のパワハラや施設の不可解さで一ヶ月くらいで辞められたら意欲もなくなる。

 

ま、基本的に私はおすすめしない職種なのだが、一応夜勤中に自分の勉強ができる点はありがたいと思っている。

なので、きちんと誠意を持って対応してくれる会社であれば、介護も悪くないとも思っている。

 

なんだかんだのらりくらりと楽しくやってこれたのは、私が好きなことに没頭する時間があったからだと思う。

私にとってそれはお酒だった。(飲む量自体は毎晩晩酌する人よりも圧倒的に少ない)

色々な銘柄を調べ、お酒屋さんを調べ、旅行などの計画を建てるのは楽しかった。

多分、「お酒」という興味関心がなかったら、私は介護という中でやっていけなかっただろう。

だらだらと毎日を過ごして、年取った時にまわりと比べて年収があまりにも低いことに心配を抱えて恐怖したかもしれない。

他職種への潰しがきかない仕事なので転職もできないかもしれない。(一般のサービス業と、サービスの授受の形があまりにもかけ離れているため)

 

介護のすべてが悪い訳では無いし、いいところもあるが、いってしまえばそれはすべての職に当てはまるだろう。

しかし人手不足でありながら給料が増えないという、市場原理から離れている特殊性だけでみるとやはり悪い意味で目立ってしまうことは否定できない。

必要不可欠な職業なのだから、政治はもう少し効果的な取り組みを行って欲しいし、会社も給料増やせないなら(介護保険なので仕方ない部分があるにせよ)働きやすい環境を作るように努力してほしい。

それは私のわがままというわけでなく、夫婦共働きでしかもWワークもしないといけないというかつての同僚を見ていると、

 

「介護は人を幸せにするのか?」

 

と構造的な疑問を強く抱いてしまい、そんな状況では「素晴らしい仕事ですよ」、とはとてもではないがいいきれないのである。

※施設によっては人材育成マニュアルや手順書やしっかりした休暇体系、キャリアアップのコース策定や情報開示などを積極的に取り組んでいる素晴らしい場所もあると思われる。

 

最後に、介護にまつわるお酒でも広告しようと思ったが、私の記憶にひっかかるものはなかった。

最近試飲したものをご紹介。