「えっ?どうして?」
「なんで、ここにいるの?」
アキとカガリが、突然降ってわいたように、現れた人物に向かって、
信じられないように声をもらす。
「ちょっと、何だよぉ~
歓迎してくれないのかぁ?」
不満そうに彼は、二人に向かって話しかける。
「だって…」
どっちみち、あのままもう会うことがない…
二人は、そう思いこんでいた。
「え~っ、ずいぶん信用されていないんだなぁ」
ルークは失望を隠そうとはしない。
「信用するもなにも…なんで、ここに?」
「いや、そんなことよりも、早く逃げるんだ!」
グズグズしていたら、全員が押しつぶされてしまうだろう。
「いいから、早く!
詮索するのは、その後にしろ」
厳しい顔つきで、ナイトが一同をうながした。
「ナイト、すまない」
ルークはアキとカガリに手を貸して、ペガサスに乗せる。
「いや、たまたま一緒になったんだ」
ショータとユウジも、天馬にまたがると、全速力でこの部屋から離れる。
「人員オーバーなんだ」
ルークが、謎の言葉を発する。
「はっ?何だって?」
「人員オーバー?」
ナイトにも、ピンとはこないようなのだが…
「あんな薄っぺらい鏡の中に、四人も五人も入っていたら…
崩れてしまっても、おかしくはないだろ」
今ひとつ、よくわからないことを、ルークが言う。