自己流の予防はダメ! | しちふくのひとやすみ

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獣医師&獣医鍼灸師&レイキヒーラーである
しちふくの感じたいろんなこと

毎年春になると動物病院で

聞かれる会話があります。



獣医師ニコ

そろそろフィラリア薬の季節だから

まず血液検査をして大丈夫だったら

フィラリアのお薬を始めましょうね



飼い主さんひらめき

暖かくなってきたから

去年の残りの薬を飲ませておきました!



獣医師びっくり

え?

もう飲ませちゃったんですか?



飼い主さんひらめき

去年の春に

12月の分まで渡されたけど

12月はもう蚊がいないから

飲ませないで取っておいたんです🦟


暖かくなってきて

そろそろ蚊が出そうだから

取っておいた薬を先日飲ませました!



獣医師ガーン

12月に、最後に飲ませる薬が

とっても大切なんです!


最後に薬を飲ませておかないと

フィラリアが

心臓に寄生しちゃいますよ! 



飼い主さん知らんぷり

だって、フィラリア「予防薬」でしょ!


「予防」なんだから

蚊が出る前に飲み始めて

蚊がいなくなったら

飲まなくていいんじゃないのはてなマーク



獣医師ムキー

予防薬と言われているけど

実際は駆虫薬なんです


フィラリア薬が

体内で作用するのは1日程度


一か月ずっと

作用してるんじゃありません

(注:一か月に1回飲むタイプの薬の場合)



飼い主さん不安

え?

一か月ずっと効いてるんじゃないの?



獣医師ムキー

薬が作用するのは1〜2日だけです!

(注:注射タイプなどはずっと作用します)


そして

犬の体内に入ったばかりの幼虫には

フィラリア薬は効果がありません


フィラリア幼虫が

犬の体内で一か月ほど成長すると

フィラリア薬が効くようになります



飼い主さん知らんぷり

どういうこと?


獣医師ムキー

蚊に刺されてすぐに

フィラリア薬を飲んでも効かないのです


体内で一か月成長した

フィラリア幼虫でないと

薬が作用しません


一か月成長した幼虫たちを

フィラリア薬で一気に駆除するのです


その次の日から感染した幼虫が

薬が効くまで成長するのを待って

また一か月後に駆除するのです


みんな「予防薬」って言うけど

本当は「駆虫薬」なんです



飼い主さんあんぐり

一か月間は幼虫が

うちの子の体の中にいるの?


うちの子の体に入って

一か月成長した幼虫を

やっつけるっていうこと!?



獣医師ニコ

そうです


だから

フィラリア薬の飲み始めは

その年最初の蚊が出てきてから1か月後


飲み終わりは

その年 最後の蚊が

いなくなってから1か月後になります


その年最後の蚊が

感染させたフィラリア幼虫を

しっかり駆除しないと

冬の間に成虫になって

心臓に寄生してしまうんです


最後の蚊がいなくなってから1か月後に

その年最後のフィラリア薬を

忘れずに飲むことが

とても大切なんですよ!



飼い主さん悲しい

えーー!

知らなかったぁぁあ


蚊がいなくなったから

もう必要ないと思って

最後の1個を飲ませなかったんです💦


うちの子はフィラリアに

感染しちゃったんでしょうか?



獣医師ニコ

とにかく、ワンちゃんが

フィラリアに感染してないか

検査してみましょう!



あしあとあしあとあしあと



動物病院ではこういう会話が

毎年春に繰り返されます


もちろん、ちゃんと最後まで

フィラリア薬を飲ませる飼い主さんが

ほとんどです


でも、自己流で薬を飲ませる方も

必ずいますショボーン



また、

最近は元野犬の保護犬を

迎えてくださるご家庭も増えています


元野犬の場合、

フィラリアに感染している子も

少なくありません


元野犬が悪い訳じゃないんだけど

どうしても感染してしまっている子が

いるのは仕方ありません


フィラリアを持っている犬が多いほど

フィラリアに感染する危険性は

高まります




フィラリアは心臓に住み着く寄生虫で

感染したら生命の危険もあります。




貴方の愛するモフモフ我が子が

健康に過ごせるよう

フィラリア対策は

しっかりお願いしますわんわん






今日も皆さまが穏やかな

ほっこりした気持ちで過ごせるよう

祈っていますハート







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