本屋の店頭では、
赤ちゃんへの読み聞かせ相談も多いのですが
赤ちゃんのママさんに
えー?そうなんですかぁー?
わたし、それやってたかも・・・
と驚かれることがあります。
それは、わたしがこんなことをお話しした時。
↓
読み聞かせを始めた頃のママ&パパは、
わが子が聞いてくれているのか
内容は伝わっているかと心配になって、
つい言葉を挟んでしまうのですね。
その気持ちはわかるんですけれど…
でもね、
そこは、絵本に任せてほしいんです。
赤ちゃんは絵本を
くり返し読んでもらっているうちに、
ある日、あるページの
その部分に気が付いて・・・
次の日には、耳に届く読み手の言葉が
その部分とつながって・・・
というように、
絵本への理解がすすんでいく。
赤ちゃんと絵本の関係って、こんなふうです。
たとえば、この絵本の場合。
くだもの → の平山さんが描いた
いちごが実るまでのお話です。
いちご
平山和子 文・絵
福音館/本体¥900.
雪の下で眠っていたいちごは、
暖かくなるにつれ、白い花を咲かせ
緑の小さな実がついて
やがてその実が赤く色づきます。
おいしそうないちごが実るまでを、
わずか24ページの絵本の中に
簡潔なことばと細密な絵で
見せてくれる絵本です。
いちごがだんだん色付いていく展開の途中で、
赤はどこ?と聞いては、
物語の流れを遮ってしまいます。
絵本を見ているお子さんが、
あ!いちごあかくなった!
と気付く時を、読み手は待ってほしいのです。
絵本は動画と違い、
絵が動いたり音楽が聞こえたりはしませんが、
読んでもらったちいさい人たちの中には、
その子自身のイメージ世界ができます。
そして、それを助けてくれるのが
絵と文章のチカラです。
だから、丸ごと絵と文に任せましょう。
けれど、読み聞かせを始めた時には
そんな戸惑いのあったママさんたちも、
お子さんが大きくなられる頃には、
もはや、読むのも選ぶのもプロ級に。
ピコットのお客さまには
読み聞かせボランティアとして
活躍されてる方も多いですよ~。
ところで、
指さしたりおしゃべりしたりするのに、
ぴったりの絵本もあるんですよ。
もののえほん と分類される、
身近なものがカタログのように並んだ絵本です。
ぼくとわたしのせいかつえほん
つちだよしはる作
グランまま社/本体¥1,700.
どこかな?どこかな?
今福理博文 やすのなほ絵
エンブックス/本体¥1,200.
もののえほんは、指差して楽しむ絵本です。
好きなページをめくって、指さして
存分におしゃべりしてください。
あ、そうそう、大切なことを忘れていました。
絵本いちごに戻ります。
もし、聞き手のお子さんが
いちごの赤くなっていく様子をみて
あ!あ!
と声を上げた時は、すかざず、
そうだね~、あかくなったね!
と答えてください。
赤くなってきたいちごを見て口をすぼめたら、
すっぱいかな~
と言ってあげてください。
絵本を読む時に
何一つ言葉を挟んではいけない
という事ではありません。
聞き手が絵本から読み取ったことを伝えて来たら
読み手もその気持ちに共感する、というのが
絵本の楽しみの一つだと思います。
応援よろしく!
↓