***前回の記事、その⑨より続きです***
伊勢西街道(三重県からは濃州道、区間により巡見道とも呼ばれます)最終回の歩きです。
始めに北から、関ヶ原~松ノ木バス停まで歩きました(その①~④)。
その後は南から、桑名~西野尻駅まで歩きました(その⑤~⑨)。
西野尻駅から北に歩いて途中にある時というバス停から出る関ヶ原に向かう一日3往復しかない帰りのバス(の2便目)に目的地松ノ木でこれを捕まえて乗らなければなりません。
乗り遅れても約2時間待てば最終便で帰ることはできるのですが避けたい・・・。
時間を気にしながらの歩きは好きではないのですが頑張って歩きましょう。
自宅最寄り駅を始発で出て名鉄近鉄を乗り継ぎ富田からローカル線三岐鉄道の旅。
三岐鉄道は切符が昔ながらの固い切符なのが嬉しい。
いまどきスタンプではなくてパンチを入れてもらう事なかなかありませんもんね。
車窓からすでに桜絶賛満開中、これも楽しみ。
7時42分西野尻駅到着、のどかな無人駅です。
まずは藤原岳の麓の集落を行きます。
ラッキーにも歩きだしてすぐにコンビニ。
今日はコンビニオアシスが途中まーったく無いのでここで買い込みです。
桜満開の志礼石新田交差点から伊勢西街道歩き再開です、さあ行こうか~。
水田に水を張る季節でもあります、この季節は春が来た感があって良いね~。
青空に桜が、思った通り映えまくりの一日を楽しめそうです。
今日は写真の枚数が増えるな笑。
白っぽい八重咲の品種でした。
あそこにも、藤原岳をバックに桜。
さらに遠くに桜が賑やかに咲いてるのが見えますが、ここから裏道に入ります。
街道はぎゅーっと河岸段丘の高低差を下っていきます。
坂を下りきると川合神社、今日の初お参りで無事をお願いしましょう。
拝殿の中まで入って参拝する構造になってます。
神社って地域で少しパターンが違いますね。
地元西尾張の神社は蕃塀という衝立があってその向こうに舞台のような拝殿のあることが多いです。
あっ、おみくじがあるではありませんか!
初穂料は書かれてませんが、ちゃんと料金を入れるところにそれなりの金額を入れてと・・・。
久しぶりの箱ガチャのおみくじです。
20番は・・・大吉でした、やったね。
大吉のおみくじは持ち帰るようにしてますが皆さんは?
桜が次から次へと現れます、日本人はどんだけ桜が好きなのか。
街道は員弁川と相場川の合流地点の間にある河岸段丘の先端に上ります、両側が切れ落ちて細尾根道になってる。
県道との合流地点に鳥居がありますよ。
社標も立っています、猪名部神社とありますね。
Googlemapで調べると鳥居の奥に見える鉄塔のあたりにある神社のことです。
街道脇にあるので立ち寄れます。
藤原岳、だんだんと鉱山部分が見えなくなる角度になってきました。
稜線を歩いたことありますがこうして改めて見てみてもかなり長くて大きな山容です。
ここから県道を離脱。
おそらく地元の名士の顕彰碑かなと思われます。
この日はいくつかこういった記念碑を見かけました。
いやーホントこの日歩いて良かった。
どこも桜満開です。
今日初の羽田看板と桜。
街道はこの交差点を左に曲がります、ここに道標があります。
ちょっと読みづらいな。
座り込んで指でなぞりつつ明治の地図を見比べます。
右 中里村 役場 上相場 上ノ山(田)
かな。
左 立田 時 関(ヶ原)かな。
下の方はやや埋もれ気味ですが何とか読めた。
大正六年十月 上ノ山田の藤田?さんありがとう。
ああだこうだやって桜を見上げたりして、急がねばならないのに時間かけすぎ。
予定では時間3キロ歩けば大丈夫な予定ですからまだ大丈夫やろ。
このあたり昔大きなお寺があったらしいという長尾廃寺の解説板。
いつ無くなったかわかりませんが建立は平安時代はじめ頃の話か~。
県道に一の鳥居があった猪名部神社、勝手に鎮守の森に佇む姿を想像してたけど、明るくあっけらかんと日差しの差し込む神社でした。
さらに進むと、長尾廃寺の解説板に書かれていた東泉寺にも桜。
とすると裏山の山頂の墓石?経塚?に続く道はこの階段か・・・。
お稲荷様の横から、五輪塔が登り口の両側にある階段、実際はこの写真より薄暗い見え方だったのでちょっと怖い道でした、もちろんスルーで。
華やかだなあ、右側にひっそりと羽田看板があった。
道標?!
読んでみたら・・・上の方は読めませんが、
□□□春澄善縄卿󠄁宅址、とあるようです。
古い名所案内石標でした。
なるほどここからのぞき込むと奥の方に大きな石碑が見えてます、見に行ってみよ。
春澄善縄(はるずみよしただ)さん存じ上げませんでしたが平安時代の学者さんだそうです。
今の大河ドラマ「光る君へ」は平安時代が舞台ですが平安時代と一言に行っても年表見てみると、
なくようぐいす~いいくにつくろうあたりまで約400年くらいあるんですね。
なんとなく平安時代、印象薄いですがよく年表見るといろんな有名登場人物が。
空海、坂上田村麻呂、菅原道真、平将門、藤原純友、源義家~源平合戦、思ったより激動の時代。
大河ドラマの藤原道長や紫式部はちょうど真ん中くらいの時期です。
そしてこの春澄善縄さんはもう少し前に活躍した人なのでした。
集落を抜けると再び員弁川河畔に向かいます。
鈴鹿主稜線の藤原岳からのラインが青空をバックにのびやかに。
橋の横にも桜。
なんとなく「青空のもと桜を見る旅」になりつつありますが続きます。