勢いつけて書きちぎりたいと思います。

 

 

 

 

兎にも角にも、やっとこさ、さびちゃんが避妊手術を受けられる事になりました。

結局、役所はその後地域猫としてさびちゃんをリリースするしかないのですが

(愛護団体は我が家で一時保護をして役所に繋いだという流れを聞いて、さびちゃんの保護責任は既にうちにあるのと、どこもかしこも保護した動物でいっぱいで

恵まれた立場のさびちゃんは引き取り対象になるのは無理っぽい言動しか返ってきませんでした。)

今更外猫に戻すのは、なんかちゃうでしょう、と思い

うちで保護して里親探しをする方向で、一旦引き受ける話で決着がつきました。

 

 

 

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一緒に過ごす日々が長くなると、情もさらに湧きますし

外猫時代から、お腹の皮膚病を一緒に治したり、猫エイズも白血病も陰性で

健康優良児と来たら、せっかくのこの状態を保ってあげて、チャンスがあれば引き受けてもいいよという方にお渡ししたいですし。

ここまで強引な流れになって来たら、もう流れに任せてどうなるか見て行くしかない

そんな感じになってまいりました。

 

 

その朝、さびちゃんがイケおじポリスに連れられて動物病院へ向かってから

久しぶりの開放感ですよ。

 

インフルエンザであろうが、足首靭帯損傷しようが、待ったなしで朝晩地下のVIPルームにお世話をしに向かう日々は既に1ヶ月以上になっとりました。

VIPルームに軟禁状態(発情の兆しが出ておったため)という状態は

ワタクシにとっても彼女にとっても辛いことでもありましたんですよ。

ワタクシにくっついて甘えまくり、別れの時はそれはもう切ない声で鳴くざます。

 

 

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正直なところ、彼女もそうでしょうが

ワタクシ、心身ともにイッパイイッパイになっていた気がします。

彼女のお世話以上に、身の振り方が決まらない状態がいつまで続くのか

ちょっと疲れていたんやと思います。

 

恐らく雄猫と違って少なくとも1日は入院かな、とやんわり考えると

たとえどんなに短時間でも、もの凄い安堵と開放感。

1日休暇をもらえたような気持ちになって、ゆっくりと過ごせる算段でござんした。

 

 

 

が、

イケおじポリスからの連絡で、なんと日帰りということが伝えられましたん。

 

そこからは、マッハで準備ですよ。

 

足の調子も良くないのとクラッチ杖で階段の上り下りも厳しいということで

彼女は我が家のゲストルームにて保護観察扱いに格上げとなりました。

 

 

オットは、もう我が家で保護〜迎え入れという流れで覚悟は決めておったようです。

(半ば、誰にも期待できないし、そこに時間や労力を割く暇がないので)

ワタクシは、黒モフの時のようにスムーズに行く予感は全くしなかったので

隔離用ゲージを用意して気持ちだけ万全の体制を整えようとしたんですわ。

 

 

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ゲージは折りたたみ式でかなり広めの(トイレも格納可能な)スペースが保てるヤツにしました。

Amazonプライムのおかげで、予定が確定してからあっという間に準備できたのが救いよ。

 

で、

さびちゃんは同じ日の夕方に元気にご帰還

驚いたのは、エリザベスカラーもしてないの。

念の為にうず坊が愛用していた布地のカラーも準備しておったんでそれをすぐに着用したら秒で外され、これは無理と諦めるや否や今度は術後着を着て頂いたんですけど

これも目を離したスキに見事なまでにきれいさっぱり脱ぎ去られるという

器用さを見せつけられました。

傷口はホンマに小さくて、抗生物質も翌日1日のみの服用でオッケーということで

女の子の避妊手術は大変やと思っとりましたが、昔と違ってかなり負担が軽くなるように技術が進歩しているんかなあと思った次第でありんすよ。

 

 

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が、

主張のしっかりした彼女がおとなしく個室に入ってくれていたのは二日目まで。

部屋を出せとうるさくなって来て、

その日の夜からワタクシが一緒の部屋で寝る事にしました。

1人が寂しかったんでしょう、ベッドに上がって来て大人しく一緒に寝ました。

 

ドアを開放してゲージ越しに他のお猫達に存在を知らせてご対面も果たしましたが

果たしてどうなるかと思いきや

飛びかかり事件の再発はありませんでした。

(これはごはんさんにはトラウマ級のびっくり事件でしたから)

 

どのお猫に対しても、猫を被ってませんか?と思うほどラブリーでフレンドリー

まあ、いきなり手術の後、環境がガラリと変わりましたから

それに既に面識は前からありましたし、しかも室内は彼等のエリアですんで

大人しく馴染もうとしているかのようにも見えました。

 

 

そして予想通り

オットに対しての甘えっぷりと来たら!

うず坊もごはんさんもわりとツンデレ塩対応で(涙)、黒モフだけがオットに上手に甘えてくれて仲良しやったんですけど、

さびちゃんはオットにくっついて歩くし、夜は寝かしつけをしてくれるほどで

お見事な女子力を発揮したのでござるな。

 

なんか、他のお猫達から警戒されても、シオらしくしていたりして

ちょっと良い感じで落とし所を見つけてくれたかなと淡い希望をもっておりました

 

 

が、

甘かったんです。

 

 

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うちに入って五日目ごろからさびちゃんに異変が起こりました。

 

避妊手術したというのに、発情の雄叫びが始まったんですよ。

行動もまさにそれ。

去勢済みのお猫達はむしろびびっとりました。

あまりに雄叫びがうるさいので、仕舞いにはごはんさんに怒られる始末。

 

これはやばいんちゃうの?

発情する筈はないのに明らかにおかしいんですよ。

夜も昼も彼女の雄叫びでオットも私も(お猫達も)完全に睡眠不足と神経が参りそうになりました。

 

しかし一番辛いのはさびちゃん自身ですよ。

私に何が起こってるの?助けて?

と言わんばかりにワタクシを見つめるさびちゃん。

 

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そこで、彼女が手術を受けた動物病院(うちのかかりつけではない)に直接行って

動画も見せて、これはどういうことなんでっしゃろ?と相談したんですよ。

(もちろん、ストレスになるのは嫌だったのでさびちゃんは家で待機)

 

担当医はおらんかったんですけど

受付嬢が動画を見てビックリしとりました。

手術はちゃんとなされているので、これはちょっとありえないんだけど、

と言いつつ

かなりレアなケースになるけれど、卵巣の一部が摂り切れていなければこういうケースが有り得る、ということでした。(怖)

 

 

しかも、再手術が必要であれば経費は今度はお宅が責任者なのでご負担お願いしますって、(おい)

 

この大ボケにワタクシはどうツッコむべきか一瞬考え込んでしまいました。

 

なんかねえ、

今までの経緯といい

ホンマにさびちゃんが可哀想になりました。

と同時に、どう転んでも我が家が引き取るべき流れにしかならない状況になっていて

これって、凄いなあと感心したほどです。

 

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避妊手術したというのに、

ほんの数日で発情期になってオロオロしていているこの子を、シロウトの我々はどうしてやればいいんでしょう。

病院側も、役所と提携した手術やったし、我らは責任者であっても飼い主という立ち位置じゃないのでなんかちょっと親身さにかけるというか

これがフツーにうちの子ですって依頼してたらこんな対応ではなかったはず。

 

再手術の負担なんかええんよ、必要であればなんでもやってあげたいねんから。

でも

ミスというより運が悪かったんやと思うので医療者を責める気はないねんけど

現実として結果的になんらかの問題が起こってるのに

フツーはありえない話やけど、再手術が必要と思うなら費用はお宅でよろしくね、

の話(お金の話はもちろん大事やけど)

まず診察しましょう、そこからどうするか決めて行きましょう、

って話にならへんか?

ここ、動物病院ですよねえ、そして苦しんでるのはあんた達が手術したお猫ですよ。

(確かに人間もツラかったけれど)

 

 

 

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病院変えてあげて

 

本猫は好きで雄叫びを上げとるワケでもないですし
それはもう、全てがホルモンの仕業。
 
食欲はなく、昼も夜も眠れぬ悶々と雄叫び状態がずーっと続いていて
我が家のお猫達(元男子)に擦り寄って行くも、超塩対応で猫パンチを喰らわされる始末。(それでもシュンとするだけで、300倍返し出来るはずの勢いが全くないの)
ワタクシもオットも、これには正直限界状態でした。
でも、だからと言って野外に放つなんてとんでもありませんやんか。
 
あんたが泣きたい時は、一緒に泣くわ。
その雄叫びも、受け止めるから発情の嵐がさるまで気張るんやで
と、なだめすかしてなでなでするしかありませんでした。
 
もう、うちの行きつけの動物病院へ連れて行こう
そう思った矢先に
テラスに息抜きに出たごはんさんを追って、一緒に出たさびちゃんの姿が見当たらなくなりました。
今までは敷地内でお散歩して帰ってくるパターンやったんですが
なんと、お隣のお庭で雄叫びを上げておりました。
 
オットに連れられて戻って来たさびちゃん
ちょっと落ち着いたのかカウチに飛び乗って、スヤスヤとお昼寝を始めたんです。
 
安心したのも束の間、
5分も経たぬうちに飛び起きて
初めてテラスのドアをカリカリして開けてちょうだいポーズをしました。
そして私に向かって雄叫びとは違う声色で、訴えて来ました。
 
 
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ワタクシの脳内に彼女の訴えが直接来た気がしました。

 

彼女は自分の意思で我が家の窓際でカリカリをして入れて欲しいと訴え

玄関から我が家に入って来たお猫です。

1ヶ月以上軟禁状態からの手術、いきなり多頭飼いの家の中という環境の変化で

彼女の方こそ精神的に参ってしまったのかもしれません。

黒モフがストレスで病気になる直前も発情ではない雄叫びを上げることがあり

それをワタクシは思い出しておりましたん。

 

これは、出してやらねばならぬ。

 

もしかすると

もう彼女は戻って来はせえへん気もしました。

 

それがもしかすると彼女を危険に晒すことになるやもしれぬ

が、それが彼女の今一番の望みやとしたら

人間の感情の都合や責任論などどうでもよろしい。

 

ワタクシはそっとドアを開けました。

さびちゃんは、一目散にテラスの段差に飛び上がって(これは黒モフの通路)

屋根傳にお隣の家方向に向かって消えて行きました。

 

 

 

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お隣の家や庭は、

かつて彼女が旅人に餌付けされてから通い詰めた勝手知ったるエリアです。

 

もしも、我が家に戻って来たければ

彼女は迷うこともなく戻って来られるでしょう。

もしも戻って来ないのならば、それが彼女の意思や思います。

 

案外あっさり数時間で戻って来るかもね、などと寂しいがるオットを慰めましたが

黒モフの時みたいに髪の毛振り乱して探して連れ戻すという勢いではありませんの。

薄情な、とか言わんといて。

 

この2ヶ月近く、彼女を毎日お世話させてもらって

心は通じる間柄になったつもりでござんすよ。

だからこそ、

気が済むまで外の空気を吸って、他の姉妹にも会いたいと思ったかもしれませんから

そこから、彼女がどうしたいか選べばええと思って解き放したんです。

面倒くさなって放り出したんとは違います。

 

度胸があって頭のいいさびちゃんですから、困ったら帰って来るかも知れませんし

帰って来ぬやも知れません。

 

さて、

さびちゃんはどうするのでせうか。

 

 

続きにしたくないけれど

さびちゃんは地獄の三日間を経験して、外に飛び出して行きました。

現時点でこの状態なんで、引き続き彼女の経過をお知らせできますように。。