ガザ休戦協定不調、週明け米政権は中国関税賦課か

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

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▼注目経済指標

・日本貿易収支4,910億円(予想5,496億円前回-2,809億円)
・英GDP[前年比]0.2%(予想0.0% 前回-0.2%)
・英鉱工業生産[前月比]0.2%(予想-0.5% 前回1.0%)
・英製造業生産高[前月比]0.3%(予想-0.5% 前回1.2%)
・米ミシガン大学消費者信頼感指数67.4(予想76.2 前回77.2)
・米財政収支2,095億ドル(予想2,500億ドル前回-2,365億ドル)

▼ニュース、要人発言

経常黒字が過去最大25兆円超、増える投資収益　国内に還流せず
財務省が10日発表した国際収支速報によると、2023年度の経常収支は25兆3390億円の黒字だった、貿易赤字が縮小する一方で企業の投資収益が大幅に増え、年度の累積黒字額は過去最大となった、黒字拡大は本来なら円高要因とされるが、逆に円安が進み、海外での稼ぎが還流しにくい現状を印象付ける格好となった(ロイター)
必要であれば適切な対応「堂々と」とる－鈴木財務相が為替介入示唆
鈴木俊一財務相は10日の閣議後会見で、円相場が1ドル＝155円台の水準で推移する中、必要であれば適切な対応を「堂々と」取ると、為替介入を辞さない姿勢を示した(ブルームバーグ)
ガザ休戦交渉、合意なく終了　イスラエル首相「単独でも戦う」
パレスチナ自治区ガザで交戦するイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る交渉は、双方の代表団が9日、間接的に交渉していたエジプトの首都カイロを離れ、合意に至ることなく終了した(時事通信)
バイデン政権、中国EVなど主要分野に関税賦課の方向－関係者
バイデン米政権は、来週にも中国への関税を巡り広範な決定を発表する方向だ、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした、主要な戦略セクターを新たな関税の標的とする一方、トランプ前政権が視野に入れたような全体的な追加関税は見送られる見通しだ(ブルームバーグ)
南シナ海に米ミサイル駆逐艦、中国軍「主権侵害」と非難
中国人民解放軍は10日、米ミサイル駆逐艦「ハルゼー」が同日、南シナ海の西沙(同パラセル)諸島の領海に侵入したと明らかにした、「中国の主権と安全保障を著しく侵害した」と非難した(ロイター)
英経済、力強くリセッション脱却－1-3月成長率予想上回る
英経済は昨年後半のリセッション(景気後退)から力強く立ち直った、英政府統計局の10日の発表によると、1-3月(第1四半期)の国内総生産(GDP)は前期比0.6%増と、エコノミスト予想の0.4%増を上回った、3月だけの成長率は0.4%で、エコノミスト予想の0.1%を大きく上回った(ブルームバーグ)
LME銅が1万ドル台に上昇、供給逼迫観測で－需要失速兆候でも
ロンドン金属取引所(LME)の銅相場はアジア時間10日午後の取引で上昇し、1トン＝1万ドル台を回復した、最大の消費国である中国で需要破壊の兆候がみられるものの、世界的な供給逼迫(ひっぱく)や電気自動車(EV)や電力網での消費拡大が予測されている(ブルームバーグ)
中国の不動産株が大幅続伸、住宅購入制限撤廃の拡大期待強まる
中国の不動産開発銘柄から成る株価指数が10日、大幅に続伸、国内の主要2都市が居住用不動産の購入制限を撤廃したことを受けて、他の都市にも同様の動きが広がるとの期待感が強まっている(ブルームバーグ)
岸田文雄首相「円安の動きを十分注視」　諮問会議で言及
岸田文雄首相は10日の経済財政諮問会議で「最近の円安の動きを十分注視しており、政府・日銀は引き続き密接に連携していく」と語った、日銀の植田和男総裁も7日に同様の発言をしており、政府と日銀が認識を共有していると示す狙いとみられる(日本経済新聞)
米アトランタ連銀総裁、年内利下げをなお確信　時期は不透明
米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は10日、インフレ率の低下が緩やかであっても、米連邦準備理事会(FRB)は年内に利下げする公算が大きいとの見方を示した、利下げの時期と幅は不透明とした、ロイターのインタビューに答えた(ロイター)
ECB、政策委員の一部は4月の利下げが適切と判断－議事要旨
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーの一部は4月の政策決定会合で利下げが適切と判断していたことが分かった、ECBが4月10、11日の政策委員会の議事要旨を公表した(ブルームバーグ)
米ダラス連銀総裁、利下げについて検討するのはまだ早い
米ダラス連銀のローガン総裁は10日、今年に入って数カ月のインフレ指標が期待外れの内容となったことを踏まえると、利下げを検討するのはまだ早いと述べた(ブルームバーグ)
ボウマンFRB理事、年内は利下げないと予想ーインフレ根強く
米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は10日、今年に入りインフレの根強さを示す指標が続いている点を指摘し、年内に利下げを開始することが適切になるとは思わないとの考えを示した(ブルームバーグ)
シカゴ連銀総裁、インフレ面での進展が失速している証拠はあまりない
米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、年初に物価上昇圧力が高まったことが最近のデータで示されたものの、インフレ面での進展が失速している証拠はそれほど見られないと指摘した(ブルームバーグ)
ブレイナード氏、トランプ政権時代の法人減税を撤回すると表明
バイデン米大統領の経済顧問トップであるブレイナード国家経済会議(NES)委員長は、民主党は来年、トランプ政権時代に成立した法人減税を撤回するとの考えを示した(ブルームバーグ)
ガザ休戦合意へ溝解消はなお可能、ラファ軍事作戦を注視＝米高官
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は10日、パレスチナ地区ガザにおける戦闘休止や人質解放に向けた協議は合意に至ることなく終了したものの、依然残されている隔たりを解消することはなお可能という認識を示した(ロイター)

東京前営業日比

	05/10 15:15	05/11 06:00	円換算
ドル円	155.55	155.78	0.23
NY金	2,366.65	2,366.80	16
NY白金	996.15	1,005.60	51

(時間は東京タイム)

注目されたガザ休戦協議の不調や米政権による中国に対する関税賦課報道などを受け、アジアタイム序盤からリスク回避のドル高が観測されました。
NYタイムではミシガンが失速したことにより一時ドルが売られる場面も見られましたが、当局者発言は総じてタカ派な内容となっており、米債利回りは上昇、ドルは上昇して引けています。
本日公表される中国消費者物価指数が注目されます。

▼株式

ダウ：39,512.84ドル(+125.08)

ナス：16,340.87(-5.39)