鏡に映る自分の姿を見て、ギョッとしたことはありませんか?
私は鏡恐怖症でした。
身体醜形障害(醜形恐怖症)だった私は、当然のように鏡恐怖症でもありました。
鏡に映る自分の姿が嫌で嫌で、まともに直視することができませんでした。
鏡だけではなく、自分の姿が映るものなら、何でも嫌でしたね。
水面、ガラス、窓などです。
鏡台ではなくても、車のバックミラーとか、意識して鏡を見ない時ほど、ドキッとします。
そして落ち込みました。
自分の容姿にコンプレックスを持っているから、それを映し出す鏡に恐怖心を持つことは当然でした。
自分の部屋ならば対策の取りようがありますが、外出先の意図しない時の鏡が特に苦手でした。
なぜ鏡恐怖症がひどくなっていたかと分析すると、「ああ自分はこんな姿を人に見られているんだ…」という幻滅感からだと思います。
人に目に映った自分の姿が、鏡の中の自分だと思いこんでいたため、正真正銘の『醜い自分』が鏡にいる…これが苦痛でした。
あ、鏡恐怖症といっても、幽霊が映るとかホラー映画のような恐怖症は持っていません。
あくまで自分の容姿へのコンプレックス、そして人の目に映る自分(=他人の視線)への恐怖感からの鏡恐怖症です。
理想と現実のギャップで、理想が高く、現実の自分の容姿へのコンプレックスがあればあるほど、鏡恐怖症は強まります。
今は鏡恐怖症はほぼなくなりました。
鏡の自分を直視することができ、しかもドキドキしません。
身体醜形障害(醜形恐怖症)が改善するに従って、鏡恐怖症も改善していきました。
認知の歪みを潜在意識レベルから無くしていったからです。
そして、心の底から自分のコンプレックスを受け入れ、容姿の中でもいいところに気づけるようになったからでした。
悪いところしか目につかなかったのに、「いいところもある」「結構いけるじゃないか」「外見だけじゃない、内面からにじみ出た要素のほうが人間にとって本当の外見なんだ」という思いに気づかされたからです。
鏡の中自分を受け入れられ、いいポイントを発見し、他人の視線に映る自分の意識が少なくなって、いつの間にか鏡恐怖症も治ったんですね。