前回のブログに書いたとおり、「痛み」とは身体が私たちに向けたメッセージです。
しかし、厄介なことに、この「痛み」というメッセージは、「暑い」というメッセージや「眠い」というメッセージと違い、余りにも強烈なメッセージなために、私たちの身体に様々な害も及ぼしてしまいます。
強烈な「痛み」を感じると、身体は緊張して筋肉をこわばらせ、
こわばった筋肉の中を通る血管を圧迫して血流を滞らせ、
痛みを感じている部分以外の血流も落ちてしまうために、
全身への酸素、栄養、エネルギーの供給量が落ちてしまいます。
また、「痛み」を感じることで神経、筋肉が緊張して交感神経が優位になり、自律神経のバランスを崩し、そのために様々な症状を引き起こしてしまいます。
さらに、強い痛みを長い間感じ続けたことによって、脳の痛みの信号を受けている部分が過敏になってしまい、必要以上に痛みを感じたり、身体のその部分は治っているのに、「痛み」だけが残るという事さえ起きる場合があります。
このように、本来は異常を知らせるメッセージであり、単なる現象に過ぎない「痛み」が続くことで、更なる悪循環を生んでしまうのです。