「ゴジラ-1.0」感想・レビュー・考察【ネタバレあり】ユアストーリー?安心してください、面白いですよ!首のアザの確定的情報あり!

2024年1月29日

ゴジラマイナスワン
 

初日にIMAXで視聴してきました。
ネタバレあるので注意してください。
 

感想の前提として

私は子供の頃からのゴジラ好きで、ゴジラ作品は全て観ています。
特に好きな作品はシン・ゴジラ、モスラ対ゴジラ、平成シリーズ(特にビオゴジ、デスゴジ)です。
過去作品の感想も書いているので、こちら良ければご覧ください。

また、私は山崎貴監督のことはあまり存じ上げなく、
・ALWAYS 三丁目の夕日
・永遠の0
・STAND BY ME ドラえもん
・ドラゴンクエスト ユア・ストーリー
を視聴、アトラクションのゴジラ・ザ・ライドが評判が良いらしく、VFXに定評がある監督、というくらいです。
(ゴジラ・ザ・ライド行きたいけど物理的距離が遠くて・・)

また、一部界隈、ドラクエ ユアストーリーで賛否両論を巻き起こしていたので、さてどうなるか・・とも思って観に行きました。
 

結論、ストレートに良かったです。

パンフレットも買い、読了。
それでは感想を書いていきます。
 

トレーラー・舞台挨拶


 


 

舞台挨拶も見ると制作秘話や小ネタもあって面白いです。
 

良かったところ

「ゴジラ映画」として

まず、ゴジラは「核や戦争のメタファー」です。
それがなければ、ただの巨大モンスターで、「ゴジラ」である必要はないのです。
ゴジラ映画を観る際はいつもその部分を大事に観ています。

日本と海外のゴジラ映画ではその違いを如実に感じます。

今作はゴジラのテーマや存在理由、初代ゴジラリスペクトあり、監督のゴジラ愛が伝わってきました。
 

ゴジラのVFX

まず、山崎監督は洋画派らしく、CGとは言わず、VFXと言うらしいので、この記事ではCG=VFXと呼称しますw

日本のVFXもまだまだイケると感じさせられました。
そりゃ制作費が違うのでハリウッドと比べれば仕方ないのですが、十分凄いクオリティだと感じました。
水の表現もなるほど、監督の集大成というのも分かります。

ゴジラの造形もイイですね。
これまでのゴジラのカッコイイ部分を継承しています。

熱線は一定時間置きに吐けるという制限設定も良かったですね。
さすがに熱戦打ちまくられたら勝負にならないですから。
熱線吐く際の背ビレのガッチャンコ演出ギミックは「ちょっとあざといかなぁ」と思いつつも、熱線カウンドダウンの演出として分かりやすいので肯定的に捉えています。

また、山崎監督としてはゴジラを神と生物を兼ね備えた中間くらいの位置付けとしているらしく、シンゴジは神で手を上に向けているの対し、今作は手を横に向けているのだそうです(舞台挨拶より)。
なるほどです。
 

ゴジラの恐怖

VFX技術も高まり、ゴジラと人間を一緒に写すのも違和感なくなり、恐怖がより増しています。

振り返ると、怪獣が直接的に人間を殺める恐怖を強調したのは自分の記憶ではガメラ3があって、その金子修介監督が後にゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃(通称GMK)を制作しましたが、やはり映像技術の進歩もあって、すごく今作はゴジラの恐怖感が表現されていたと思います。
山崎監督が好きな作品らしいので、その辺りの演出はGMKも意識されていたかと思います。
 

戦後の設定・脚本

山崎監督自身も言っていたり、パンフにも記載されていますが、「シン・ゴジラである意味、現実のゴジラの究極の完成形」になっているので、これを超えるにはさすがにハードルが高いと思いますw

その上で、戦後間もない昭和の時代設定は監督の得意分野にしたのは良かったですね。シン・ゴジラと差別化でき、人間ドラマを重視、戦争や命、家族愛など普遍的テーマがバランス良くまとまっていると感じました。

これまでのゴジラ作品も人間ドラマを描いたものは多かったのですが、やはり映像技術の進歩により、特撮パートと人間パートの垣根がなくなり、違和感なく映像化されていると思います。
 

キャッチコピーの「生きて、抗え。」。

脚本は王道・ストレートで分かりやすいですね。

リアルの戦時中は「日本国のために死ぬのが美徳、神風特攻」という命を軽視した時代でした。
主人公の敷島(神木隆之介さん)、時代や情勢も変わり、特に今の時代として普通はみんな生きたいのは当たり前で、そこから逃げた敷島(神木隆之介さん)を責めることはできません。
(ちょっとエヴァのシンジくん思い出しながら観てました)

伏線もちゃんと貼られてましたが、意外な部分としては、終盤に差し掛かり、敷島が特攻で死ぬと思わせて、ラストで生きていたのは良かったですね。
典子(浜辺美波さん)も生きていたのも良かったです。
命や家族愛は普遍的テーマですが、ゴジラ映画としてこの辺りの人間ドラマのバランス感は良かったですね。

テンポも良く、どんどんストレスなく物語を観ることができました。

ゴジラと戦うのは自衛隊などでもなく、市井の民間人だったり、昭和の建物の大きさに合わせてゴジラ自体の大きさも小さいわけですが、VFXのクオリティ含め、トンデモ兵器が出てこないリアリティな世界観でもあるので、それがよりゴジラと人間の距離感を近く感じさせられて、恐怖感や一体感、ゴジラと戦っているという感情移入度がありましたね。

最後はみんな主役陣が生きてて良かった。
※物語として、主人公かヒロインが死んだりすると”引っ掛かり”ができたり、日本人は切なさが好きなものだけど、敢えて生かしたのも「生きて、抗え。」のテーマですし、家族で「映画を観終わって、みんな生きてて良かったね」という気分になれる作品で良かったと思います。
(・・いや、その他大勢の人死んでるんだけど😅)

そういえばラストの典子の首、黒くなってるんですよね・・。
ただのアザ?それとも放射能汚染とか・・💦

あと一見ハッピーエンドっぽく見えますが、ゴジラは死んでないわけで、しかもエンドロールの最後、ゴジラの足音がどんどん近づいて来ます。
それはつまり・・?(後述あり)
 

ともあれ、あれこれ詮索する設定やストーリーではなく、良い意味で王道、直球な脚本だったと思います。
 

俳優陣

キャスティングが良いですね。

特に主役二人が神木隆之介さんと浜辺美波さん。
偶然NHKの朝ドラコンビとのことで、より年配の方には刺さる部分があったのではと思います。

監督も言っていますが、神木さんは昭和作品にも合う顔立ちだし、浜辺さんは往年の東宝女優が持つ匂いがあるとのこと、確かに。
(個人的に東宝シンデレラで過去ゴジラ作品にも出演していた沢口靖子さんっぽい感じもしています。)
ちなみに二人とも庵野監督繋がりもあったり、普通に若者にも人気があるので話題性もありますし。

他、俳優陣も良く、それぞれの役目や個性があり、個人的に佐々木蔵之介さんの秋津淸治のキャラが良かったです。
 

音楽など

音楽は佐藤直紀さん。

ゴジラのテーマは伊福部昭さんですが、さすがにこういった主張が強いオリジナル曲がある映画の作曲は、作るのは難しかったんだろうなと思います。
あくまでBGMとして恐怖さやシーンに合わせて流れています。

ゴジラのテーマについてはラストでゴジラと戦うときのゴジラのシーン、ゴジラのテーマ含めカッコ良かったです。
ゴジラのテーマ、後半部分は幾つかバージョンがありますが、対キングコング(デスゴジのエンドロール)やモスゴジの部分があって嬉しかったです。

実際はこれらのバージョンの一つ(サントラでは13曲目の「Godzilla-1.0 Godzilla Suite II」)は元々は「キングコング対ゴジラ」でのファロ島民の歌なのです。


 

まあ、その後、シリーズでもVSキングギドラやVSデストロイアでも使われてるので別に良いんですがw
 

あと、作中で使われているゴジラのテーマの「Godzilla-1.0 Godzilla Suite I」はモスラバージョンで、更にその一部はモスラ誕生の「マハラ・モスラ」の曲なのです。

サントラ(以下リンクAmazon music)での4曲目の「Godzilla-1.0 Godzilla Suite I」の1:23部分から。
https://music.amazon.co.jp/albums/B0CJY882SS
 

そうした観点では、実質選曲としてはモスラも出てこないしズレてはいるかもですが、細けぇことはイイんだよ!w
超個人的に大好きな曲が聴けて良かったです!w
まあ、この辺のチョイスはシン・ゴジラで使われた旧曲との差別化もあるでしょうね。

そうそう、音響もすごく良かったですね。
スタジアムでも収録したと舞台挨拶で言ってますね。

 

 

初代などのオマージュ・お約束など

・「大戸島」ワード
・大戸島での巨大化ゴジラ前のやり取りはVSキングギドラを少し思い出した
・ビキニ環礁の核実験
・やっぱり銀座は破壊される運命。ゴジラに破壊される様も不謹慎ながら恐怖もあり美しい
・電車をくわえる
・銀座ビルにてラジオ局員が必死にゴジラを目前に放送
・「やったか!?」のセリフw(色んな作品で使われてますが、シン・ゴジラでは2回使われており、今作でも2回使われていましたw)
・ラスト、やっぱりゴジラは生きていた(シリーズ定番です)
 

気になったところ

特に無しw
十分良くできてて素晴らしいでしょうw
 


 

庵野監督との対談で、まあ細かいツッコミどころは色々あるんだけど、なんかそれを言うのは野暮という感じに思えますw

ゴジラ出生の秘密は説明されないまま、話がご都合主義で上手く進み、ゴジラいつの間に上陸したの?とか、ゴジラを倒す作戦とかどうなの?とか、銀座で二人偶然出会える?とかw
でも「そういうものだ」というノリや自然な物語の運び方が良かったですね。

ただ、強いて言うなら、個人的には王道・ストレート、ご都合主義過ぎて、もうちょっと意外性や驚きある展開、引っかかり(あれなんだったんだろう?というクセになるリピート性や中毒性)も見たかったかなと思いますが、これはこれで王道で良かったと思います。

そもそもシン・ゴジラはリアリティや初代リスペクト、インパクトもあり大ヒットしましたが、そもそもシン・ゴジラ自体が相当かなり攻めた異例なことをやってるんですよねw ゴジラの進化、背ビレビーム、尻尾からも熱線とかw
なので、シリーズで見ると、むしろシン・ゴジラがかなり異端なんだと思いますw

シン・ゴジラがいわばマニアックな考察ありきの中毒性がある作品に対し、むしろ今作は別のアプローチで万人向けの作品になっており、そうした意味で、今作は今の日本のゴジラ映画だからこそできる王道・普遍的な内容で良かったと思います。

今作のマニア向け部分と言えば、歴史上の艦隊や軍事兵器などが好きな人かもしれませんね。
(庵野監督の艦隊へのツッコミ、その辺もありそうw)
 

余談ですが、もし揶揄されているユアストーリーのような意外性を持ってきたら・・と思うと、世間の反応は厳しかったかもですね😅
ちなみに私はユアストーリー肯定派ですけども。
そもそも山崎監督はオファーは当初はドラクエ詳しくないとのことで断っていたとのことですが、熱烈なオファーでやることになったようですし、堀井さんのアイディアもあったようですし、脚本もスクエニ側も了承しているとのことでしょうからね・・。
やたら監督を叩く人がいると思いますが、それはお門違いだと思います・・。
 

追記:典子の首のアザの件

今作、面白かったので色々なネットの反応も見たりしていますが、そこで考察されている一部意見、典子が生きていたアザの件について。

そもそも銀座で典子はあんなに吹っ飛んだらまず死んでしまうのが普通だと思います。
が、生きていました。

そしてあのアザ。
ゴジラの銀座破壊後、国のアナウンスではゴジラの肉片が町中に飛沫しているとのこと。
ゴジラは作中でいくら攻撃しても、あの通り、急激な身体の回復能力が可能です。

その点を考えると、飛び散ったG(ゴジラ)細胞で典子は生きていた。
首のアザの黒いのはG細胞。
との説があります。

ストレート・王道な作品にしているので、ちょっとそれは飛躍し過ぎかなぁ・・と最初思ったのですが、いや、それはあり得る可能性とも思え、面白い考察だと思いました。
もしそうだとして、ポジティブに考えると典子はゴジラ(細胞)のおかげで生きていたも捉えられるし、ネガティブに考えると、被爆やゴジラ化するのだろうか・・だとすると、典子だけでなく、銀座の人々も同様と考えると恐ろしいです。

更に作中振り返ると、ゴジラ銀座破壊後、G細胞の他、黒い雨(放射能汚染の雨)が降り、敷島やみんな浴びていますし、海でのゴジラも生きていて、東京もゴジラのナワバリになってしまったという。
エンドロール最後の近づいてくるゴジラの足音は、それらを考えるともう絶望しかないホラーです。
一見ハッピーエンドっぽく見えますが、その後を想像するとまさにキャッチコピーの如く、「戦後、日本 無(ゼロ)から絶望(マイナス)」ですね💦

この辺り、「ゴジラである理由」を考えると、核の恐怖・二次災害として、ゴジラはただのモンスターではないことも分かります。
脚本も30回くらい書き直していたらしく、そう考えると意図したものなんだろうなと思いますね。

今作、敢えて元々のゴジラ出生の秘密を明らかにしないのは、上記のようなG細胞などを想像させる楽しさの幅を広げさせるためかもしれないですね。
こういった作中では明言・言及していないのがまた良くて、鑑賞後に考察したりや話題となって楽しめそうですね。

(余談ですが、「G細胞」とはゴジラVSビオランテで出てくる単語です。
こちらの作品のゴジラの敵怪獣ビオランテはゴジラの細胞から生まれたのです。
ファンからの人気も高い作品なので良ければ見てみてください。)

さて、-1.0、面白かったし、この点も気になるので近々またもう一回観に行こうかな。
 

※23,11,19追記

なるほど、これはほぼ確定的な情報ですね。

「文芸作品にしたかった」と語るようにゴジラと戦う人間の愛の物語でもあるが、ゴジラの攻撃を受けた典子と敷島の、その後の描き方に自らダメ出しした。
典子の首の所に、ちょっと見えていたじゃないですか? 何かは明言しませんけど…そのまま幸せになるかは分からない。
脚本を書いている時、映画の品格としては、ない方がいいのかも知れないと思ったけれど(2人を)会わせてあげたかった。僕の映画製作者としての、甘さです」」

引用:日刊スポーツ
 

なるほどー、「G細胞によって典子は生かされた節」が濃厚ですね。

それ以外でも作中、至るところで色々丁寧な伏線はありましたし、ゴジラの細胞は超回復するという伏線もありました。
監督の想いとしてポジティブに2人を会わせたかった=映画主題の「生きて、抗え」通り、登場人物が生きて抗った結果のおかげで、典子もゴジラのおかげで生きてきた、と感じました。

ごく普通の映画ではハッピーエンドでただ二人を会わせるだけで良いんですが、ちゃんと伏線を示していたことになりますね。
アザを見せないと、典子があの状態で生きていた説得材料がないんですよね。
それでも監督の言うようにハッピーエンドになるのですが。

一方、アザを見せることでマイナスな面にも捉えられるかもしれないんですが、これは「ゴジラ」という存在を考えると、先に書いたように色んな見え方ができますね。
でも、このG細胞節によって典子が生きていたのはポジティブに考えた方が良さそうですね。

シン・ゴジラでも、矢口が「ゴジラは、人類の存在を脅かす脅威であり、人類に無限の物理的な可能性を示唆する福音でもある、ということか」と言っていましたが、似たようなものを感じますね。
「ゴジラは神の面としても存在している」ようにゴジラとな何なのか、というテーマが首尾一貫しているように思いました。

「人智を超えたのがゴジラ」なんだろうな、と改めて感じました。
 

随時追記:書き漏れ、気づいたこと、余談など

・冒頭の大戸島のゴジラ、人間はくわえるが噛み殺さない・食べないところ。ポイ捨てする理由

それをしてしまったらそれはただの「モンスター(化け物)」になってしまうので。
ゴジラ(”God”zilla)はただのモンスターではなく、特に日本でのゴジラ像は神のイメージもあるため(特にシン・ゴジラ)、人間を食べるなんてことはしない。
今作は神と生物との中間設定とのことですね。

物語の設定上もありますが、大人の事情的に噛み殺さない、血を出さない、残虐表現にしないの、子供でも観られるよう(観客数を増やすため)レーティングを下げるためもあるからだと思います。

山崎監督はシン・ゴジラも好きだとのことで、それも意識しつつ、違ったアプローチをしてるのが良いですね。
 

・ゴジラのサイズが小さいのがむしろリアリティを感じた

ゴジラはその作品の時代の建造物に合わせてサイズが大きくなっています。
今作は戦後日本が舞台なので、最近のゴジラ作品の中ではサイズが小さい方です。
それ故に前半の海での戦いでは人間が戦っているリアリティを感じさせられましたね。

海神作戦も戦後の技術と考えると、無茶苦茶だがやるしかないという必死なリアリティを感じさせられました。
これらもやはりVFXのクオリティも相まってだと思います。
 

初日公開動員数がシン・ゴジラの265%スタート

そもそもシン・ゴジラは公開当初はゴジラ好きと庵野監督好きしか見に行かなかったからなんですよねw
その後口コミで大ヒットしたという。

なお、山崎監督・庵野監督の対談動画で、庵野監督がごにょごにょ言ってますが、シン・ゴジラ公開の約1ヶ月に同じく東宝から「君の名は。」が公開。
言わずとも超ヒットになりましたが、そこで同じ東宝で映画館のスクリーン数の取り合い調整があったからなんでしょうねぇ・・。
もし「君の名は。」がなかったら、もしくは時期がもっと遅かったら、シン・ゴジラの興行収入は100億行ってたかもしれませんね(実際は82.5億)。

で、言わずとも、そのシン・ゴジラの大ヒットの功績により、ゴジラや特撮映画が再燃、一般人気にまで浸透しました。
それがあってこその-1.0の初動の良さはそれらが繋がっていて、ゴジラ好きとしては嬉しいですね。
 


 

3連休で10億超えスタートらしいですね。
このまま口コミで伸びてほしいです。
 

IMAX「額縁上映」について

こんな記事2つを見つけました。
https://biz-journal.jp/2023/11/post_362005.html
https://togetter.com/li/2253094

自分は「IMAX」自体詳しくなく、そもそも「映画内容」の話ではありませんが・・。
 

総評・まとめ

ゴジラの迫力がすごく、人間ドラマも噛み合っていて良かったですね。
パンフや山崎監督自身も言ってますが、シン・ゴジラの後を作るのは相当なプレッシャーだったと思います。

シン・ゴジラの大ヒットでゴジラや特撮映画が一般にもよく観られるようになりました。
個人的には私は庵野監督の作品が好きであり、ゴジラシリーズでも「シン・ゴジラ」が一番大好きなのですが、この後のゴジラ作品はどうやって創るんだ?と思っていましたが、山崎監督の「-1.0」はそれとは別アプローチで、より自分の得意分野で、より万人向けの人間ドラマを融合させたゴジラ作品になったと思います。

今作はそういった意味で広い世代でも楽しめる映画になっていると思います。
公開前はユアストーリーやゴジ泣きとか揶揄されていましたが、ゴジラの映像も凄く、脚本も王道、普遍的で感動でき、館内ではすすり泣きも聞こえました。
(泣かせる演出もわざとらしい、押し付けがましさが無く、バランスも良かったと思います。)
特に監督が得意な戦後の昭和が舞台、偶然にも朝ドラコンビやALWAYS 三丁目の夕日の吉岡秀隆さんも出演していたりと、戦後昭和の高齢の方により刺さる内容かもしれませんね。
普段映画は特撮映画を見なく、むしろ朝ドラなどを観ていたり、戦後を経験している高齢や年配の方にも観に行ってもらいたい作品に感じました。
 

観て良かったです。
やっぱり日本のゴジラが好きです。
安心しましたw

パンフレットもインタビューや設定秘話、過去ゴジラ映画史として紹介もあって楽しめるので是非買って読みましょう。
めっちゃ「うんうん、分かる」と言う内容ですw
ちなみに「ゴジラVSモスラ」の紹介文が面白いw
なお、パンフ内は写真撮影などでWEBにアップ禁止と注意書きがされています。
 

山崎監督ありがとうございました。

庵野監督も言っていましたが、リクープは可能でしょうし、これはさすがに評判も良いのでは、と思います。
あとは口コミとリピーターでどこまで興行増えるかでしょうかね🤔
(ちなみにシン・ゴジラ・オルソみたいに、特に舞台が昭和なのでモノクロバージョンにすると映えそうw)

さてさて、次の日本のゴジラを担当する監督、ゴジラ-1.0でハードルが上がったと思うので、またまたプレッシャーがかかりそうですねw

最後に個人的に今作を点数を付けるなら・・うーん、難しい・・現状98点くらいでしょうか(後日、冷静に判断して点数修正するかも。そしてまた観に行きますw)。
超個人的に好きなのはシン・ゴジラですが、-1.0はアプローチも違っていてちゃんと「ゴジラ映画」していて面白いと思いました。
何度も書いていますが、今作はより万人向け、人間ドラマありの正統派な王道作品だと思います。
 

余談、次作について

他の創作作品(例えば異世界系など)にも言えますが、特に初代ゴジラ、シン・ゴジラ、-1.0で面白いのは、その徹底したリアルな世界観に1つだけフィクション・非現実性(ゴジラ)を入れているから面白いのだと思います。
そして特撮・CG(VFX)クオリティが上がったことで、違和感なく本物のように見える時代になったこともあって、大人の鑑賞にも耐え得る作品になってきているように感じます。

ゴジラシリーズでは怪獣プロレスも人気があり、特にモスラ、キングギドラ、メカゴジラ辺りは人気で知っている人も多いですよね。
次作創るのであれば、また違ったアプローチにするために他の怪獣も出すのでしょうかね・・🤔

一方で、怪獣プロレスを見たい往年ファンの気持ちも十分に自分も分かりますが、ヒットするためにはやはり大人の鑑賞に耐え得るリアリティが必要だと思います。
ゴジラだけでもフィクションなのに更に別怪獣まで出すとフィクションが更に追加されてリアリティが少なくなってしまいます。
となると、それら人気怪獣を出すにも、その登場にリアリティと説得力ある描写で怪獣を出さないと厳しそうな感じがしますね。
ではないと、盛り上がっているゴジラ・特撮映画も結局またマニア向けになってしまう懸念もあるので・・。
(そういう意味では今作を見た後なら、ゴジラVSビオランテはオススメ作品です。一部スーパーX2というトンデモ兵器も出てきちゃいますが、今の時代なら無人操作もアリだしw)

さて、次作の日本ゴジラはどうなることやらという感じですが、次作の監督、すごいプレッシャーだろうなぁw
 

今作でゴジラシリーズに興味を持った方へオススメ4作

初代ゴジラ


 
言うまでもなく原点です。
 

ゴジラVSビオランテ


 
記事中に挙げたG細胞絡みの作品。
敵怪獣ビオランテはバイオテクノロジーによってG細胞から作られた怪獣。
一部トンデモ兵器が出てきますが、今の令和の時代、ドローンなどがある時代で考えればリアリティあるかも?
 

ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃(GMK)


 
山崎監督お気に入り。今作における「恐怖のゴジラ」などのベースになっています。

当時はとっとこハム太郎との併映もあったことや、個人的に平成ガメラシリーズ視聴後にリアルタイムで見た自分としては子供向けの映画に感じてしまいました・・(色々仕方ないのは分かります😅)。
今見直すと評価や感想変わるかもなので、タイミング合ったら見直してみたいですね。
 

シン・ゴジラ


 
山崎監督お気に入り。既に観ている方多いと思いますが、シン・ゴジラがあってこその-1.0なので。
初代リスペクトしつつも、人間ドラマよりもリアリティを重視したドラスティックな展開+庵野監督ならではの個性的な作品なので好みは分かれるかもw

をオススメします。
 

日本ゴジラシリーズも今作で30作目で70周年。
これまで色んなアプローチのゴジラ作品があり、それぞれの良さがあるので、マイ・フェイバリット・ゴジラ(略してマイゴジ)を見つけてみてくださいw

当ブログでは過去ゴジラシリーズ全ての感想を記事にしています。
良かったらこちらご覧ください。