2024年05月10日
4-13 子供の遊びと植物(9) (作手村誌57)
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第一編 第三章 自然と人間のかかわり - 第一節 子供の遊びにみる自然物」の紹介です。
標高500mの高原、素朴な風土で、そこで培われた文化そして子供達の遊びは、自然とともにありました。
そのような子供の遊びから“ふるさとの自然”の記録です。
今に残るものもありますが、社会活動などの変化により、失われたものも少なくありません。“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考える参考にしたいと思います。
そして、これらの遊びを知る大人には、今の子供達に楽しさを伝えていただきたいものです。
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第三章 自然と人間のかかわり
第一節 子供の遊びにみる自然物
*子供の遊びと植物
(つづき)
〔メヒシバ〕(チュウナ・ハカリグサ)・〔オヒシバ〕 田畑などに生えると、嫌われる雑草で百姓泣かせの草である。
●傘〈茎と穂〉=穂先を逆さにまるめ、茎で軽くしばり、結んだ部分を上下させる。
●かんざし〈茎と穂〉=穂を一本ずつ、皮をつけたまま、ゆっくりむいていく。出来あがったものを髪にさす。
〔ホオノキ〕(〈オ〉カシワノキ) ホオノキは高さが20mにもなる巨木で、白い大きな花をつける。端午の節句に作る柏餅はこの葉でくるむ。また材質が柔らかいので版画材としても用いられる。
●風車〈葉と茎〉=6~7月ごろの若い枝葉を用い、輪生した葉の下に切り込みを入れ、さらに葉より先に出ている中央のトンガリを切って、枝を左右に動かしながら引き抜くと、芯だけが抜ける。ついで葉の方は先三分の一位の所からちぎり、残った方の同じ向きの片側だけを切り取る。この羽根に先程の軸を今までと反対の側からさすと出来あがる。風に向って走るとバサバサバサとダイナミックな音をたてながら回る。
●その他=葉を利用したカルタ遊びがある。
〔その他の夏の草花遊び〕
●クチナシ=水車・風車〈花〉。フジ=メハジキ〈茎〉、オハジキ〈実〉。
●ホオズキ=人形・風船・ふきあげ玉・笛〈実〉。
●アサガl=色水〈花〉・草鉄砲〈葉〉。
●ヤマブキ=笛〈髄を抜きタンポポの笛と同じように吹く〉。
●モチノキ=トンボ取り〈樹皮〉。
●トウモロコシ=人形・ヒゲ遊び〈毛〉。
●サツマイモ=サイコロ〈いも〉・ちょうちん〈茎〉。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
標高500mの高原、素朴な風土で、そこで培われた文化そして子供達の遊びは、自然とともにありました。
そのような子供の遊びから“ふるさとの自然”の記録です。
今に残るものもありますが、社会活動などの変化により、失われたものも少なくありません。“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考える参考にしたいと思います。
そして、これらの遊びを知る大人には、今の子供達に楽しさを伝えていただきたいものです。
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第三章 自然と人間のかかわり
第一節 子供の遊びにみる自然物
*子供の遊びと植物
(つづき)
〔メヒシバ〕(チュウナ・ハカリグサ)・〔オヒシバ〕 田畑などに生えると、嫌われる雑草で百姓泣かせの草である。
●傘〈茎と穂〉=穂先を逆さにまるめ、茎で軽くしばり、結んだ部分を上下させる。
●かんざし〈茎と穂〉=穂を一本ずつ、皮をつけたまま、ゆっくりむいていく。出来あがったものを髪にさす。
〔ホオノキ〕(〈オ〉カシワノキ) ホオノキは高さが20mにもなる巨木で、白い大きな花をつける。端午の節句に作る柏餅はこの葉でくるむ。また材質が柔らかいので版画材としても用いられる。
●風車〈葉と茎〉=6~7月ごろの若い枝葉を用い、輪生した葉の下に切り込みを入れ、さらに葉より先に出ている中央のトンガリを切って、枝を左右に動かしながら引き抜くと、芯だけが抜ける。ついで葉の方は先三分の一位の所からちぎり、残った方の同じ向きの片側だけを切り取る。この羽根に先程の軸を今までと反対の側からさすと出来あがる。風に向って走るとバサバサバサとダイナミックな音をたてながら回る。
●その他=葉を利用したカルタ遊びがある。
〔その他の夏の草花遊び〕
●クチナシ=水車・風車〈花〉。フジ=メハジキ〈茎〉、オハジキ〈実〉。
●ホオズキ=人形・風船・ふきあげ玉・笛〈実〉。
●アサガl=色水〈花〉・草鉄砲〈葉〉。
●ヤマブキ=笛〈髄を抜きタンポポの笛と同じように吹く〉。
●モチノキ=トンボ取り〈樹皮〉。
●トウモロコシ=人形・ヒゲ遊び〈毛〉。
●サツマイモ=サイコロ〈いも〉・ちょうちん〈茎〉。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)
│作手
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