総合スーパー(GMS)の終焉 | 成功の裏道 -得笠野哲太ー

成功の裏道 -得笠野哲太ー

自分が某企業の事業開発部にいたときのお金持ち(資産家・地主・経営者)から聞いた話アンド自分が好きな成功哲学話を紹介

セブンアイグループが本丸(ヨーカ堂)を一気に複数店舗閉店することを発表している。古くはダイエーに始まった流通業界黄金期はすでに昔のことだ。総合スーパーというフォーマットは緩やかな死を迎えようとしている。

 

すでに、兆候は10年くらい前から発生していた。バブル崩壊後の不況とか、消費税の増税の為とか毎年言い訳をしていたが、決定的な原因はその(総合スーパー)というフォーマットが消費者のニーズに合わなくなってしまったことが原因だ。

 

昔作りの単独のイオン・ヨーカ堂の店の現状はどうだろうか。注目してもらいたいのが(2F)だ。特に地方の店舗の2F。要約すれば(食品以外の売り場)に客が全然いないことを気がついている方も多いだろう。誰もGMSで買おうとは思わなくなったのである。

 

かつて、個人商店を根絶やしにしたことを今、ユニクロやしまむらみたいな専門チェーンにやられているのだ。結果、売り上げを取られてGMSの上層階部分はもはや、癌化してしまっている。

 

だが、業界の人はいまでもあまり危機感が薄いといわれている。まあ、どうすればいいか誰もわからないからだ。先に百貨店が瀕死の状態になった時に他人事と思っていたのだろう。

最近は、2Fをテナントに貸し出そうとする流れがあるらしいが、専門チェーン店に足元を見られ二束三文で貸しているGMSも多いと聞く。ただし、テナントが入ったからといってその店舗、その企業の業績が上がることはないのである。

 

ダイエーは現在、跡形もなくなくなってしまった・・・。イオンもヨーカ堂もあと十年の間にどちらかが消える可能性もある。これは同業種間の競争に負けるというよりは、ネット通販などの割合が今後、更に劇的に増えると思われるからだ。

 

前職で全国へ出張する機会が多かったが、その当時ですでに街の一等地にあるのにすでに

GMSが撤退して建物だけが残り、付け焼刃でなりふりかまわずテナントを誘致した結果、まるで(香港の九龍城)のような商業施設が増えてきているなと思っていた。

 

ドラマでもアニメでも近未来の話になると、きまって市街地の崩壊と、その象徴して廃墟になった大型商業施設が登場する。それが現実になる日は遠くないかもしれない。