きょうは愛知県芸術劇場コンサートホールに、名フィルの第530回定期演奏会を聴きに行きました。小出稚子さんの委嘱新作「へび」、サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番、そしてラフマニノフの交響曲第2番の3曲。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
ホールの地下2Fにある、コンサートホールのパイプオルガンの1/4模型。
名フィル
名フィルを聴くのも久々ですね。
今回、新作初演も楽しみだしラフマニノフも大好きだし、行ってみようと思い立って…
当日券で聴きました。
「エモーショナルな音楽」という副題の定期。
エモーショナル … 感情的な、情緒的な、感動しやすい、感情を表現した、感情に基づく…
ソリストのカミーユ・トマさんも初めてだし指揮者のロベルト・フォレス・ベセスさんも初めて。
どんな指揮者なのだろう…
そして、へびってなんだろう…
へび
新作初演。
作曲の小出稚子さん、ライブラリアンの後藤さん、ヘビ飼い?の井葉野さんのトークが、
開演前にありました。
井葉野さんはトランペットですね。
ぼくはヘビ、というか爬虫類全般苦手なのですが、へびを飼う人っているのですね…(汗)
大蛇が獲物を締め上げる様子やヘビが舌をちょろちょろ出す様子など、
いろいろなヘビを音で表現した音楽。
なるほど、ヘビは見るのも嫌ですが、音は面白いですね。
楽しみましたし、音使いが面白いな、と思いました。
サンサーンス
そして、サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番。
カミーユ・トマさんは、呼吸するようにとても自然に音を紡いでゆきます。
繊細な音からダイナミックな音まで、音が生まれてくるのを楽しんでいるようにも感じました。
指揮のロベルトさんは、スマートに、そして見事にオケとソロをひとつにしていきます。
そつなく振るタイプの指揮者かな、とも思ったのですが…
ソリストアンコールは、カザルスの鳥の歌。
ホール中が静かにカミーユさんのチェロに集中しています。
とても繊細な音が生まれてくる瞬間をいつくしむような演奏、聴き入りました。
ラフマニノフ
これは…
こんなにさまざまな音と表現が、オーケストラから出てくるのか、と…
ロベルトさん、ある意味ここで解き放たれたようにも感じました。
(決してそれまで抑圧されていたという意味ではなく)
とてもダイナミックでドラマチックでロマンチックで!
あれだけのいろいろな色を、オーケストラから引き出して、自由に流れを生み出して…
たとえば同じフレーズの1回目と2回目で微妙に歌い回しを変化させたり…
ほんとうに、自由自在に表現を生み出していて、また、オケもそれによく応えて…
これが、指揮者の力というものなのですね…
もうこれは名演といっていいと思います。名曲&名演です。
3楽章ではドラマチックとロマンチックを受け止める許容量から少し溢れてしまいました…
この演奏が聴けてよかったと思います。
愛知県芸術劇場
コンサートホール、ステージで演奏していると響きの冷たさを感じることもあるのですが、
客席ではそうではないですね。
あらためて、いいホールだな、と感じます。が、
毎回書いている気がしますが、もう少し広くつくってほしかった。
通路とかエスカレーターとか、ちょっと狭いですよね…
地下街への通路は地下2階、コンサートホールは4階、導線も、もうちょっと太いといいな…
吹き抜けはあんなに大きいのにね…
それから…
やっぱりいるのですね、曲が終わるやいなや「ブラボー」を叫ぶ人が…
いや、ブラボー言いたくなる気持ちもわかるのですけどね…
でも、聴きに行ってほんとによかった。。
さて、みなさんはオーケストラ聴きに行っていますか。