フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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先日の記事『仕上げが早い』の中で、プロとアマの違いについて、プロはリハーサルが少なく仕上げが早いと書きました。ではプロ団体のリハーサルってどんな感じなのでしょうか。そして音楽畑と舞台畑の違いについて。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

オーケストラ 

 

もちろんオーケストラによっても違うでしょうけど、プロオケの1日のリハーサルは…
開始時間、終了時間が明確に決まっています。
時間延長することは、まずありません。
(万が一そんなことがあっても任意参加になるでしょうね…)
時間割りの一例としては、たとえば10時~16時のリハだとすると…
1コマ目1時間リハして15分休憩、2コマ目1時間リハして、お昼ごはん休み1時間半、
3コマ目1時間リハして15分休憩、4コマ目1時間リハして終了という感じ。
正味4時間、拘束時間6時間。
このくらいが、人間の集中力の限界なのかもしれません。
午後夜間、たとえば14時~20時とかのリハだと、2コマ目終了時点でインペクさんから、
「大休憩30分にして1時間早く終わるのはどうでしょう?」なんて提案がなされることも。
で、拍手が多ければ採用という感じ。
晩ごはんは終わってから食べるから、ごはん休憩いらない、早く終わりたい、ってことですね。
ぼくはどっちでもいい派でしたけど。
 

 

アンサンブル 

 

アンサンブルのリハーサルでは、時間割りまで明確に決まっている団体は少ないかも…
それでも、開始時間と終了時間は明確に決まっています。そういう団体が多いと思います。
だいたい1時間程度合わせたら休憩する感じでしょうか。
全体の時間としては、3~4時間くらいが多いのではないかと思います。
朝から晩まで合わせてるなんて団体は少ないかも…
なにしろ音楽畑って基本的に、『決められた時間内で仕上げる』というやり方なのです。
拘束時間が長いのは、たとえばテレビの本番日(最近ないですが…)。
カメリハだランスルーだと、おんなじことを何度もやらされます。
そのあと本番。集中力を切らさないようにするのが大変ですね…
ほとんど経験はないですが、スタジオなんかは拘束時間でギャラが決まるのですよね?
 

 

舞台畑 

 

さて、時間がきっちり決まっている音楽畑のリハーサルに対して、舞台畑では…
たとえば演劇関係なんかだと、リハーサル日の終了時間など決まっていないと聞きます。
出来るまでやるんだ、と…
そしてそれに、どんな役割の人間も最初から最後まで付き合うみたいな話を聞きます。
それって音楽人から見たら、まったくアマチュアのやり方に思てしまうのですよね…
舞台畑の人と関わるリハーサルだと、待ち時間が延々と出来たりすることも…
「今、なに待ちですか?」なんて声が飛んだり…
じつに非効率的だと思うのですが、体質でしょうか。
そういう意味では、根っこの部分にどこか相容れないものを感じてしまいます。
 

 

準備 

 

音楽団体のリハーサルは時間がきっちり決まっていて、その中で仕上げていく…
なら、それ以外の時間はなんにもしないのかというと、もちろんそんなことはなくて…
その時間内で音楽が出来上がるように、それぞれが自分の時間を使って準備をします。
そもそも楽器は日々練習していないと演奏できません。
そして、この先に取り組む曲について、調べたりスコアを見たり練習したり…
もちろん指揮者さんも、スコアを読み込んで曲をしっかり勉強しています。
そもそも楽譜をつくるのだって、文章を書くのとはわけが違う。簡単には出来ません。
そういうことたちには、ほんとうにたくさんの時間が要ります。
『リハーサル』の時間自体は短いけれど、そこに至るまでの準備が長大なのが、音楽畑…
そんなふうには言えるのかもしれません。
 

 

スケジュール 

 

音楽のリハーサルは時間がきっちり決まっていて、たとえばオケなんかだと、
編成の大きな曲から順にやってくれたりもします。
降り番が多い人は、早く帰れる(もちろん自分の出番が終わったら帰っていいのです)。
それを期待して甘えてもいけませんが…
そんなふうに『時間』が出ていることによって、スケジュールが組みやすくなる。
たとえば極端な例ですが、こんな1日がありました…
午前にアンサンブルで学校公演、午後にオーケストラのリハ、
夜はライブハウスでビッグバンド、終わって深夜は…、書いていいのかな…
みなさんホストクラブってご存じですか。
ホストクラブにもバンドがあるのですよ。
バンドだけでも演奏しますが、お客さんが歌う伴奏をしたりもします。
ああいうお店って、夜中の1時とかから始まるのです。
あっ、もちろんレギュラーでやっていたわけではないですよ。エキストラです!
「○日かわりに行ってくれない?」ってたのまれて。。
1日の落差、激しいでしょ。
なにしろ音楽畑は、リハーサルも本番もじつに効率的に時間が組まれているのです。

さて、みなさんのところのリハーサルや本番は効率的ですか。
 

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みなさんは、タイトルの言葉を言われたことはありますか。また、誰かにこれを言ったことはありますか。言われたことがある人は、言われてどう思いましたか。人間は、一度言われて出来なければならないのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

質問するな? 

 

少し前に、こんな記事を書きました…

 


わからないことがあれば訊くべきなのに、それを許さない先生がいるのだと…
もちろん、先生だって訊かれたことになんでも答えられるわけではありません。
わからないことはわからない。もちろんぼくだってそうです。
あっ、もしかしたら…
質問を拒否するような先生は人一倍、わからないことが多いのかもしれませんね(爆)
そして、きょうのタイトルの言葉だって、ある意味これと同類だと思うのです。

 

 

同じことを 

 

「同じことを2度言わせるな!」
「これ、前にも言ったよね!?」
「おんなじこと何度も言わせないで!」

さて、こんなふうに言われたら、言われた人はどう感じるでしょうか。どうするでしょうか。
きっと、こんなふうに感じると思うのです…
「この人にはもう二度と、なにも訊いてやらないぞ!」
どんなにわからないことがあっても、決して訊いてはくれなくなるのです。
そうなるでしょ。みなさんだったらどうですか。そうでしょ。
つまりこれって、前の記事の『質問の拒否』と同じことなのです。
 

 

一度で 

 

人間、一度言われただけでおぼえられる人はいません。
一度言われただけで出来る人もいません(内容にもよりますが…)。
そして、人間は忘れる生き物なのです。
あなたはどうですか。そうではないですか。
だから、一度言われて出来なければならないように強いる人って、
人にものを教えることが出来ない人です。
その素養がない人です。
一度で出来る人はいないのです(大切なことなので何度でも書きます)。
 

 

大切なことは… 

 

なにかをおぼえる、出来るようになる、自分のものにする、
そのために必要なことって、なんだと思われますか。それは、まず…
理解することです。
とくに、そのことの意味や本質を、理解することです。
おぼえる必要なんかない。ちゃんと理解して続ければ自然に、自分の身体に入っていく。
理解できるまではむしろ、おぼえてはいけないのです。
ちゃんと理解も出来ていないのに丸暗記するのが最悪です。
それは害しかもたらさない。
理解するために必要なことのひとつは、わからなければ質問することです。
だから教える方に必要なのはむしろ…
 

 

何度でも 

 

「わからなければ何度でも訊いてね」
「わからなくなったらまた訊いてね」
こういう姿勢や声かけこそ、必要なものだと思うのです。
そして学習者は、わからないこと、疑問に思うことは何度でも訊いていい。
いや、訊くべきなのです。
教師と生徒は決して、一方通行じゃない。
むしろ、ちゃんとディスカッション出来る関係が理想だと思うのです。
同じことを、何度言われてもいいし、何度訊いたっていいのです。

さて、あなたは言っていませんか、「同じことを2度言わせるな!」って…
 

いいレッスンや指導ってどんなものなのでしょうか。では逆に、良くないレッスンや指導ってどういうものでしょうか。なにをどんなふうに伝えて、なにを『伝えない』のか、きっとこれが大切になってくると思うのです。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

よくないレッスン 

 

まずは、きっと良くないだろうな、と思うことから…
それはきっと、思ったことや感じたこと、見つけたことや良くないところ、それを、
残らず全部そのまま伝えること、だと思うのです。
これ、きっと最悪な指導ですよね。
いっぱい伝えれば、いっぱい良くなる?
ほんとうに?
そのまま伝えて、あとは自分でなんとかしろ、ですか?
観察して見つけたり感じたり思ったりしたこと、
きっとその9割くらいは、伝えないことかもしれないな、と思うのです。
 

 

人間関係でも 

 

普通の人間関係でもそうでしょ。
思ったこと全部を口に出して伝えるのがいい?
ダメですよね。
言わなくてもいい、あるいは、言わない方がいいことって、たくさんある。
言ってもわかんない人に言ってもしょうがないし、
それがたとえ真実だったとしても、言わない方が波風立たないことだってたくさんある。
(波風立てばいいって思って伝えることも、あるかもしれないですけどね…)
「あぁ、言うんじゃなかったな…」って後悔したこと、誰でもありますよね。
言いすぎたこと、口が滑ったこと…
口が滑ることはないけれど、言いすぎたな、と思ったことはありますね。
さて、では話を戻して、レッスンや指導では…
 

 

伝えること 

 

見つけたこと、思ったこと、感じたこと、そのなかで、指導で相手に伝えることって、

  • 今、必要なこと
  • 伝えたらプラスになること
  • 糧にしてくれるであろうこと

だと思うのです。
決して、全部なんかではない…
一回のレッスンの要点って、ひとつかふたつ、せいぜいみっつだと思うのです。
言うべきこと、伝えるべきことと、言うべきではない、伝えるべきではないこと、
これをちゃんと見極めることって、まずは大切だと思うのです。
 

 

どう伝えるか 

 

伝えること、それってつまり、「もっとこうなったらいいな」ということですよね。
それ、どう伝えるのか。
そのまま、「もっとこんなふうに」って伝えるのでいいこともあるだろうけれど…
一寸待って。

  • それはどうしたら出来るのだろう
  • なにが足りなくて出来ないのだろう
  • どんな意識でやったら理想に近づくだろう

という視点って、大切だと思うのです。
直接そのまま伝えるだけのことって、むしろ少ないように思います。
でも、それが見つけられないこともあります。
ときには、「いいアドバイスしてあげられなくてごめんね」って言うこともあります(汗)。
いつもすぐになんでも見つけてあげられるわけじゃない。残念ながら…
 

 

観察 

 

そして、大切なこと…
それを伝えた結果、演奏がどんなふうに変化したのか、それを、ちゃんと観察すること。
音だけではなくて、動きや、身体の使い方、いろいろ。
なにが伝わったのか、なにが伝わらなかったのか。
意図したことは伝わったのか。
ときには意図した以上のものが伝わることもあります。けっこうあります。
あぁ、よく見てるなぁ、よく聞いてるなぁ、と思います。
ときには、自分の悪いところが伝わってしまうこともあります(汗)。
たとえば、指揮してる時とかね。
この音は、ぼくの振り方が悪いせいだな、って思うこともあります。
これ、みなさんけっこうあると思いますよ。気づいていないだけです。
なにしろ、観察って大事です。
観察なくして指導なし。指導は観察に始まり観察に終わる、です。

さて、いい指導ってどういうものだと思われますか。