感情を言葉にする

感情を言葉にする

こんにちは。今日は感情を言葉にすることについて書いてみたいと思います。

 

カナダをはじめ、欧米の子どもたちは感情を言葉に表すように子どもの頃から教わることが多いようです。「どうして怒っているの?」「なんで悲しいの?」「今どんな気持ちなの?」という会話が頻繁に出てきます。

日本の文化では、感情をなるべく外に出さないように育てられるかもしれません。私自身もそのように育ちました。それも 美しい文化だと思います。日本の独特の奥ゆかしさや謙虚さに繋がっているとも考えることができますよね。

 

ただ、アスペルガーの視点からすると、少し感情を相手に伝えるということがその文化的な要因によって余計に難しくなってしまったかもしれません。実際、感情を言葉にすることが大切とはカナダに来るまで考えもしませんでした。

 

そのせいもあってか、感情を伝え、言葉に表す、ということがはじめの頃はなかなか難しくも思えました。

 

例えばある日、カウンセリングで「ここのところ気分が落ち込んでてろくに外にも出られない」と言うと、カウンセラーに「どうして?」と聞かれ、「わからないけど、なんとなく悲しかったから」というと、「なんで悲しかったの?」と返答されました。しかし、その、カウンセラーからの「なんで悲しかったの?」に答えられなかったのです。

 

カウンセリングは基本的に「なんで」と聞かれることが多いですが、通い始めたころは「わからない」「なんとなく」ばかり返答していました。

 

しかし、この「なんで」に注目することで、自分の感情のパターンに気がつくことにつながります。例えば、その時何をしていたか、誰かといたのか、どこにいたのか、などを思い出すことで、その感情の引き金になったのは何であったのかを認識することになります。そして、自分の行動パターンと感情の変化を認識することで、感情のコントロールをよりうまく行えるようになるということになるそうです。

 

気分が落ち込んだ時、ストレスを感じた時など、何故その感情を抱いているのかということに言葉にすることで、 そして自分の感情をモニターするようなイメージで、自己認識力を高めていきたいですね。

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