初めての富士ヒルクライムレース_ブロンズ切り? | BMCだからといって、弱虫ペダルの影響を受けたわけではありません

BMCだからといって、弱虫ペダルの影響を受けたわけではありません

ロードバイク4年目です。ライドのことや、購入したものの紹介などを中心に。

前回は4合目に差し掛かったところまででした。

 

この時点でA~Cさんはやはり視界の中にいたが、Cさんには千切られ気味だった。逆にBさんは置き去った感があった。でもAさんだけはしっかりマークしていた。

さて、噂のスプリント区間が迫ってきていた。

下りに入る前に前方が人で密集していたのもあって、一気にダンシングで抜き去る。と同時にフロントをインナーからアウターへ入れる!

間も無く下りだ。よっしゃー、いったるで~、と思っていたら、右側からスルスルっとDさんが上ってきて私に並ぶと声を掛けてきた。

Dさん「40km/hでぶっ飛ばしちゃいますか!?」

このDさん、おそらく平坦が速いタイプだわ。下り好きな人だわ。

心の中でめちゃくちゃ戸惑った。絶対オレ40km/hでぶん回す脚残ってねーし、そもそも下り走るの怖いから!と思いつつも

私「それじゃ、行っちゃいますか!」と応えていた。

スプリント参考画像

 

下りに入りDさんがめっさ加速していく。負けずに付いていく。何かのブログで読んだことがある、この区間だけはトレイン回した方がいいって。だけど付いてくのが精一杯だった。サイコン見ると35km/hだった。自分の中では回しているんだけど、さっぱり脚が回ってねーし。回したくとも回せなかった。だんだんDさんに千切られる。きっと彼は本当に40km/h出してるんだね。Dさんが振り返ってこっちを見てきた。代わってと目が言ってる。(サングラスしてるけど)

ゴメンね、Dさん。期待させてごめんね。あなたに付いていくことも、ましてや前に出ることさえも無理なんだよ。Dさんはそのまま遥か彼方へ走っていった。私は賢者モードになり、私と同じスピードの人がいないか探すも、都合よく見つかるはずもなく、1人でひた走っていた。

反対車線の下山待ちの人達が「回せ、回せ」と応援してくれている。ありがとう、ありがとう。でもねボクもうこれで全力なんだよ。

全力参考画像

 

いや、まてよ。本当に全力で出し切っているだろうか?     否。いなっ!

私はこの先のことも考えて力を温存していた。でも、サイコンを見ると残り距離はもう僅かだった。いかん、これは!力出し切らずに終わるパターンちゃうか?

こんな(失礼)山梨県くんだりまで来て、サイクリングしてる場合ちゃうわ!このままじゃ、絶対に後悔するわ!

平坦区間が終わる頃、このままじゃあかんと気づき、残りは全力でいこうと固い決心をする。周りの人が再びの上りで減速する中、一気に駆け上がっていく。私は自分的にダンシングが得意だ。今回の富士ヒルクラも結構ダンシングを使ってきた。

世間一般にはヒルクラでのダンシングは邪道とされるが、24kmの長丁場ではダンシングもほどよく織り交ぜないと、飽きるし身体にもよくないと思う。

そして最後の上りは約2kmかな、出し切る意味も込めてダンシング多用で行ってみた。そしたら、すぐに疲れた(笑笑)

 

 

もう、いろいろと疲れ切っていた。周りを見てもマークしていたA~CさんとDさんは見当たらない。Dさんはもしかしたら平坦から上りに入ったところで抜き去ったかもしれない。おそらくCさんは前の方行っちゃったよ、音楽聞こえないし。Bさんは振り返ったけど見えない。Aさんはどこだろう?と見渡すと、20mくらい前方にいるではないか!

私はそこから夢中になってAさんの背中を追いかけていた。

少しずつ差を詰めていた。

あと15m、

あと10m、

あと5m、

気付くともうゴール手前まできていた。

ゴールスプリントをする元気は無かったけど、ジリジリ追い上げ

ゴール前で刺し、オッシャー自分の中でガッツポーズ。

ガッツポーズ参考画像

 

めちゃくちゃ疲れた。ゴール後、倒れこむようなことはないが、結構ヘロヘロになってた。足つるほどではないけど、ビンディング外すときに転けそうになった。

 

余計なことを話して後悔するタイプと、話さないで後から後悔するタイプがいるとして、私は前者だった。

ゴール後、私はすぐそばのAさんに話し掛け、素直にペースメーカーにさせてもらったこと、心の支えになったことのお礼を言いました。本当に感謝です。

Aさんは私のことは全く眼中になかったそうで、タイムを気にして上っていたとのこと。Aさんに「タイムは?」と聞かれ、さっぱり管理してない旨を伝えると、自分のタイムと出発ウェーブから推測して、 私のタイムがブロンズ(90分切り)のギリギリのラインにあることを教えてくれた。

「タイム楽しみですね」と別れ、そういえばどうなんだろう?と今さらながら気になり出した。確かスタート時にチラ見した時刻が7:46でゴールの時刻が9:25だったような?あれ?スタート時は7:51だったっけ?そういえばゴールしたのは今よりもう少しだけ時間前だよな???アカン疲れて計算できんわ。もういいや。

 

さて、無事にゴールして荷物の受け取りです。誘導されるまま荷物を受け取り、早速防寒着を着込みます。落ち着いてくると5合目は結構外気温が低いです。6℃くらいかな。そういえば、伊吹山ヒルクラで見かけた荷物を山頂に届けるトラック達を、富士ヒルクラでは走行中に見かけなかったな。富士ヒルクラではスタートする前に運んじゃうのかな?そんなことを考えながら着替える。ちょっとやり過ぎかな?と思いつつ真冬装備をしっかり着込む。

 

余裕が出てきて周りの景色を見渡すも、相変わらず富士山はさっぱり見えない。周りの人の情報によると普段は富士山が見えるらしい。

事前情報により、5合目でしか買えないというありがたいメロンパンを買うことに。店内に行列が出来てた。並ぶこと10分、ついに富士山メロンパンを手に入れる。家族へのお土産はこれでOKだ。

 

さて、もうすることないし下山しよう。下山待ちの列に並ぶも、前が詰まっているようで下山規制があって、なかなか下山させてもらえない。少し下っては待ちがあって、後続ウェーブのヒルクラ奮闘振りを眺めていた。

皆さん、すっごい頑張ってる。

4合目超えのスプリント区間、ちょうどトンネル抜けたとこで頑張ってる様をウオッチしていた。皆さん頑張ってる。そう、ここで助走付けておかないと次に始まる最後の上りが大変だよねー。

地味にトンネル内の路面が荒れてるから気をつけないとね。仮に来年も出走することになっても、トンネル内はそんなに飛ばさないな。

 

やっと下山が始まる。靄が凄いことになってて、20m先が全く見えない状態だった。車間距離を十分に取り、慎重に下っていく。途中から雨が降ってきて、冬用グローブだったのに本当に寒かった。手先の感覚が無くなっていた。

ヒルクライムレースって達成感があって好きなんだけど、下山が本当にイヤだ。すっごい気を使う。ただでさえ下りが怖いのに、ずっと下りってほとんど拷問ですよ。しかも長い。ひたすら下る。集中力が続かん。

今回の下りは、長い、雨、寒い、景色がつまらん、眠い、の何重にも「苦」が重なって本当にくたびれた。

唯一興味を引いたのは、途中に回収車を見れたことかな。初めて見たよ、回収車。バスやった。バスの中をチラ見したら、すごくどんよりしてた。窓際の女性が口開けて寝てたのが印象的。お疲れなんだなぁ。

 

下りに下って漸くスタート地点まで戻ってきた。先導されるまま計測チップを返却し、結果を渡される。えっ、そうなの?当日に今すぐに聞けるの?結果が。

心の準備は出来てなかったが、

 

 

 

 

 

 

なんと、ブロンズをゲットしていた。

タイムは1時間29分台だった。

あぶねー、もう少しでブロンズを逃すとこだよ。

 

おおおおおおお!!!!!!!!!

 

後から後から込み上げる達成感!

ボクはやったんだ!風邪なのに、練習してないのに、下痢なのに、前日飲み過ぎなのに、男前なのに!ブロンズゲットしたんだ!

タイムが記録された紙と、よく分からん銅色のリングを受け取り、ホクホクして写真を撮る。

やったぜ!参考画像

 

雨でびしょ濡れである。リュックにしまって、ちょい移動して、暖かいうどんをいただく。

このうどんがめちゃくちゃ美味い。五臓六腑に染み渡るとはこのことだ。冷え切った、疲れ切った身体に有り難い。美味くて美味くてすぐに食べてしまい汁も飲み干し、美味かったなあ~と余韻に浸る。

名残惜しいが、雨もしっかり降ってるし、そろそろ帰りますか。

富士急ハイランドまで自走で戻り、自分の車を見つける。駐車場内の車の数は1/3が減っていた。皆さん撤収早いな。

 

着替えてトイレを済ませ、マイバイクを車載し、もう思い残すことはない。岐阜へ帰ろう。

ちなみにトイレでは4度目の軽量化だった。今までもって良かった。

岐阜まで約320km、おそろしく眠かった。私は2度休憩した。高速道路の運転は下山よりも集中力が必要だった。

6/9(土)が前日受付、6/10(日)がレース当日。レース後当日中に家まで移動したが、次の日の6/11(月)は念のため有休を取っておいた。まあ、翌日に休みを取らないといけないという程の披露感はなかったが、折角の有休なので翌日はのんびり過ごした。

 

家に帰って子ども達と嫁さんからブロンズのリングはいったい何に使うものなのか聞かれるも、さっぱり使用用途が思い付かない。まあ、全員にメダルを配布すると材料費も馬鹿にならないから、ドーナツみたくリングにしたのかなと思っていた。が、ハッと閃いた!

これはコラムスペーサーなんだ!

そうなんですよ。コラムスペーサー10mmなんですよ。なるほどね、なるほど~。

 

 

 

さて、富士ヒルクライムレースについてはこれで終わりです。

長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

総じてスゴく楽しかったです。また来年も出てみたいと思っています。

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ