同棲ダメ恋。→23歳 (その31)『恋の終わりと、はじまり・その5』 | ダメ恋愛。 ~下手な鉄砲、数打ちゃ当たる~

ダメ恋愛。 ~下手な鉄砲、数打ちゃ当たる~

バンカーばかりのダメ恋愛(実話)を、小説形式にて書いてます。※感想コメントはご自由に! 辛口な批評もOKです☆

 【続き】(クリックで前へ戻る)

 

最初から↓

http://ameblo.jp/takuyakubaku/entry-11217134640.html

 

 

彩乃の言葉が引っかかったまま夏が過ぎ、秋を越え、季節は冬になっていた。

 

あれ以来、僕は結婚についての話題を、何も言い出せなかった。

 

 

昔から僕は、逃げ癖がある。

 

嫌な事や苦手な事からは、とことん逃げる。

 

あのまま結婚の話をした所で、何もいい事が無いように感じた。

 

だから、結論から逃げたのだ。

 

×××  ×××  ×××

 

ウィーン

 

店員「いらっしゃいませー。何名様ですか?」

 

ファミレスの自動ドアを開けると、ふてぶてしい態度の店員が、僕の目の前にやってきた。

 

 

僕「一人」

 

店員「一名様ですね。お煙草はお吸いになれれますか?」

 

僕「はい」

 

店員「かしこまりました。こちらへどーぞ」

 

 

店内は、多数の家族連れでにぎわっていた。

 

そんな時、ふと声が聞こえた。

 

 

子供「ねぇパパ、今度自転車買ってくれるって約束したでしょー?」

 

父「そうだな。今度の試験で100点取ったらな」

 

母「あらまぁ。じゃあ、頑張らなきゃね」

 

子供「ホント? 約束だよ、絶対!!」

 

父「ハハハ。じゃあ、指切りしようか?」

 

子供「うん!」

 

二人「♪指切りげんまん ウソついたら針千本の~ます 指切った!!」

 

 

……僕も、あんな風な会話を、彩乃とする様になるのだろうか?

 

そんな未来は、こない気がした。

 

 

何故だろう。

 

何故、彩乃との未来が見えないのだろう?

 

役者をやってる僕の収入が少なく、甲斐性が無いからか?

 

同棲はしてるものの、彩乃に結婚願望があるか分からないからか?

 

二人に子供が出来る姿が、全く想像出来ないからか?

 

 

僕「あ……」

 

気がつけば、僕はファミレスで一人、涙を流していた。

 

ゆっくりと涙腺から流れる粒は、アゴをつたって床へと落ちた。

 

それはまるで、僕らの未来を示すかの様に。

 

【つづく】(クリックで次へ)

 

 

にほんブログ村 恋愛ブログ 恋愛下手へ

にほんブログ村

 


恋愛・結婚(失恋) ブログランキングへ

 

↑このブログのランキングを覗いてみませんか? 他の『恋愛下手』もコチラから♪