★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

●クラシック音楽●新刊情報

2024-04-23 09:43:50 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:大楽必易~わたくしの伊福部昭伝~

著者:片山杜秀

発行:新潮社

 「ゴジラ」で音楽革命を起こした作曲家の生涯を直話で辿る決定版評伝。”ドシラ ドシラ ドシラソラシドシラ”というテーマ曲で怪獣に生命を与えた伊福部昭。原点はアイヌとの深い交流だった。北海道のアマチュア作曲家がチェレプニン賞第1位となり活躍した戦前・戦中から放射線被曝による雌伏を経て、映画で復活。91年の生涯を世界音楽史の中で捉え直し、なぜ幼児の心すら攫うのか、その秘密を探る。


書名:コンクール文化論~競技としての芸術・表現活動を問う~

編著:宮入恭平、増野亜子、神保夏子、小塩さとみ

発行:青弓社

 私たちは音楽を演奏し、ダンスを踊り、それら表現を見ることで日々の彩りを豊かにし、ときに癒やされ、励まされもしている。本来、優劣をつける必要がないにもかかわらず、人はなぜコンクールの場を設けて、芸術やパフォーマンスで競い合うのか。ショパンコンクールからK-POPのオーディション番組、ダンススポーツ、民謡、伝統音楽、古典芸能、そして学校のコンクール、バレエ教室の発表まで、多種多様なコンクールの事例を紹介して、パフォーミングアーツを競い合うことの多様性と共通点、魅力やダイナミズム、問題点を浮き彫りにする。演者や表現者が認められるべく努力し、審査員が真剣な眼差しを向け、観客が歓声を上げ、称賛を送る――コンクールという場で創造される表現の可能性、そこに生じる演者のキャリアや挫折、そして社会的な意義に多面的に迫るユニークな論考集。


書名:やさしく学ぶ 楽典の森

監修:長野俊樹

編者:中村寛子

イラスト:ごとうまきこ

発行:音楽の友社

 季節ごとに移りかわる森の植物や動物たちのイラストとともに、楽しく音楽の基礎が学べる初心者向けの楽典入門書。音符、休符、拍子といった楽譜の読み方から、音程、音階、コードといった演奏に必要な基礎知識までを平易な言葉やイラスト、譜例で説明。初心者がつまずきやすいポイントもしっかりフォローしている。また、章ごとに設けた「練習問題」で、知識が得られたかどうかを確認しながら進めることができる構成なので、独学者にもおすすめ。対象は、子ども向けでは簡単すぎるけど、大人の演奏経験者向けの本では難しい…というジュニア~大人・シニアの初心者。歌の伴奏などが必要となる保育士養成学校と同レベルの知識習得を目指す。カラー64ページ、2色32ページ。


書名:ピアノトリオ~モダンジャズへの入り口~

著者:マイク・モラスキー

発行:岩波書店(岩波新書)

 日本のジャズレコードやライブの多くを占めるピアノトリオ。バンドのリズムセクションが独立して成立した比較的新しい演奏編成とはいえ、モダンジャズの入り口でもある。その歴史を繙き、パウエルからエヴァンス、チック・コリア、ジャレットなど様々なピアノトリオのアルバムを取り上げ、具体的な魅力、聴き方を語る。
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