地獄の5丁目2番地:遺体修復クラス | ピロの屋本館@ロサンゼルス

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天使の女王の町Los Angelesでの生活記録

 

Spring 2022

 

 

新しいクラスは

いつも緊張するもの。

 

 

経理クラスと同じ教室で

緊張しながら座っていると、

カツッ カツッ カツッ

と足音がした。

 

 

見ると、

身長170cm以上は

あると思われる大きな女性が、

真っ赤なジャケットに

真っ赤なミニ目なタイトスカート、

10cmはあるかと思われるハイヒール、

それに赤茶に染めた髪で

教室に入って来た。

 

 

この学期、私は憧れの

エンバーミングクラスと一緒に

Restorative Artsという

遺体修復クラスも一緒に取っていた。

 

 

学部に入る前は、

このArtsという単語に惑わされ、

学部の中でも

割と簡単で楽しいクラス

なのではないかと思っていた。

 

 

がしかし、

以外にもこのクラスを取れる

条件としては、

エンバーミングクラスを終えている、

もしくは、エンバーミングと一緒、

でないと取れないクラス。

 

 

そしてこのクラスを

担当している先生がこの、

コリン教授だった。

 

 

以前の地獄記事の

1丁目とか2丁目とか、

もしかしたら3丁目辺りにも

チラッと登場したかもしれない

コリン教授。

 

 

彼女は、ラボがある日は

普通に生徒と同じように

スクラブに白衣で来るけれど、

無い日はスーツとか、

あとはお洒落に私服を着てくる。

 

 

実は私、このコリン教授を

最初好きではなかった。

というか怖かった。

 

 

理由はいくつかあって、

まずは最初の学期が

終わった後の冬休み。

 

 

インターンの場所を

探さなければならないのに、

COVID-19の影響で

探せなかったあの頃。

 

 

全生徒のインターンを

担当しているコリン教授に

メールしても、

一向に返事が来なくて

とっても焦ったしイラついた。

 

 

結局返事が来ることはなく

冬休みは終わったんだけど、

まぁそんなイヤな思いでが1つ。

 

 

それと、

そのインターンの説明で、

優しい母なる愛を持った

ラビット教授のクラスに

きたことがあった。

 

 

うちの学部は

Mortuary Scienceだけど、

略してMORT(モルト)と呼ぶ。

 

 

ラビット教授が、

電話での話し方を

お手本として喋っていた時、

『私は今ヒノキ大学の

モルト生徒なのですが。。。』

と言ったの聞いたコリン教授、

すかさずマイクをオンにして、

『モルトではありません!

モーチュアリーサイエンスです!』

とバシッとラビット教授に

指摘したのだ。

 

 

私はラビット教授が好きだったので、

”なにも生徒の前で

一喝しなくてもなぁ”

と思ったのを覚えている。

 

 

それと、これは私のことだけど、

このクラスを取り始めた時だった。

 

 

教室に向かっていたら、

丁度廊下の向こうから

コリン教授が歩いて来た。

 

 

なので私が、

『ハロー、コリン教授!』

と声をかけたんだけど、

笑顔の1つもなくジロっと見て、

そして2,3秒してからやっと

『ハロー』

と返って来たことで、

”あれ?私、嫌われてないか?”

と思った事もあった。

 

 

そんなわけで

ちょいと警戒していた

わけなのですが、

人間関係とか縁とは不思議なもので、

この先、

想像もしていなかった

流れに展開していくのでありました。

 

 

 

それではまた、

来週の地獄記事も

お楽しみにパー