OKクロワッサンはフランスを代表する食べ物だけれど、果たしてフランス生まれなのか?
一般的に、クロワッサンは1830年代、パリにパン屋を開店したオーストリアからの移民、オーギュスト・ザング(August Zang)とアーネスト・シュヴァルツァー(Ernest Schwarzer)が、フランスにもたらしたものと伝えられるところ。
ペイストリー(Pâtisserie)やケーキ(gâteau)を専門に展開した2人はこの時、クロワッサンの原型と言われる、オーストラリアの焼き菓子「キップフェル(kipferl)」をフランスに普及させたという話。
この焼き菓子は、「クロワッサン(croissant:三日月形)」として瞬く間に広がり、他のオーストリア産ペイストリー(viennoiseries>Vienna)とともにフランスで大流行。
しかしキップフェルは、クロワッサンか?レシピによると、酵母生地にバニラの風味をつけたパンであり、ペイストリーにあらず。
レシピにペイストリー生地を初めて使用したのは、フランス人パン職人のシルヴァン・クローディウス・ゴイ(Sylvain Claudius Goy)で、20世紀初頭のこと。
氏のレシピによると、「パイ生地にバターを重ねて層を作る」ということで、現在のクロワッサンに通ずるもの。
ということで、クロワッサンの原型をもたらしたのはオーストリア人だけれど、クロワッサンを現在の形にしたのはフランス人。
他にもクロワッサンは、マリー・アントワネットがオーストリアからもたらした、という説があるものの、パリで最初に「クロワッサン」の記録が残るのは、彼女の死の40年後。ということで、この説は信ぴょう性が低いと判断される次第。
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マリー・アントワネットがもたらした、というのは話がロマンチックで好まれそうですが。
クロワッサンは、呼び名こそヴィエノワズリ(ウィーンのもの→ペイストリー)ですが、実際サクサクにしたのはフランス人なのですね。
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