「テーマとコンセプトね~~。その前に~~。」佐津香。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.112.

ドキドキ 「…で…。とどのつまりは…。今度のコンペ。チームリーダーとして、由利塚秘書となる~~。」

吉竹の話を聞きながら、メンバー全員、理江子に視線を。

吉竹、
「会場となる場所では、英語が主流になるからな。そして…、資料も全てが、英語訳となる。そのためには、絶対必須なのが、マルチリンガルの由利塚理江子秘書と言う訳だ。まっ。確かに、会場では、全て全員、イヤフォンを使う事になっているが…だ。」

「まっ。そうと決まれば…。テーマとコンセプトね~~。その前に~~。」
佐津香。
「理江子さん。」

理江子、
「あ、はい。お手元の資料、4ページです。」

それぞれが…、
「4ページ…っと。」
すると…、
「お~~~。ほぉ~~ほぉ~~。」

小埜瀬、
「な~~るほどね~~。まず、敵さんを知れってねぇ~~。」

理江子、
「ここには…、コンペ参加企業の、それぞれの概要、その他、主要部分全てを載せております。」

メンバーたち、目をパチクリとさせながらも…。
「いつの間に…。これ…。」

圭衣子、
「凄んご~~。ははは。こりゃ、最高だね~~。」

佐津香、
「理江子さんのお父様に感謝だよ~~、みんな~~。何たって、イギリスの大手外資系総合総社イヴァンカだからね~~。企業リサーチはお手の物~~。」

吉竹、資料を見ながらの頷き。

メンバーたち、小さな声でそれぞれが、
「イギリスの大手外資系総合総社イヴァンカ…、知ってる…???」

そして、誰もが首を横に。

菜帆子、佐津香に、
「さっすが、佐津香さん。」

愛結美も、佐津香の隣で、
「お見事。」

理江子も佐津香を見てニッコリと。
「重ね重ね、ありがとうございます。」
そして理江子、
「チームで作成した資料は全て、私が英訳でまとめます。」

吉竹と小埜瀬、同時に、
「お願いしま~~す。」

その声に佐津香、愛結美、菜帆子、思わず視線を…。






賑やかな店内。門倉である。

「はい。生、お待ちどうさま~~。」
奈菜。

武一、
「おっ。サンキュ~~。では。」
小埜瀬のジョッキに。

小埜瀬、
「お疲れ様です。」
カチンとジョッキを合わせて。


小埜瀬、
「それにしても…、佐津香さん。柿崎さん、凄いですね~~。何でもかんでも知っているような。」
ごくごくと一度飲んだ後で…。

武一も、
「まぁねぇ~~。多分…、俺の知っている…、以上に、もしかしたら…、知っているの…かも…、知れねぇけどな~~。」

「けけけけ。もしかして…。小埜瀬さん。サッちゃんに…、惚れたとか…???」
峻。

生の2口目を口にした途端にいきなり小埜瀬、
「ブッ。」

峻、そんな小埜瀬に、
「かっかかかかかか。冗談ですって。冗談。」

武一、クスクスと笑いながら。

小埜瀬、峻に、
「門倉さ~~ん。勘弁してくださいよ~~。冗談にも程がありますから~~。」

お通しを割りばしで突きながら口に入れての武一、
「まぁね~~。…けど…、確かに、凄い人ですよ。」

「見ていて、分かるんすよね~~。まっ。確かに、私が課長。その下に、曾我野さん、愛結美さん。シニアマネージャー」

武一、モグモグしながらも頷いて…。

「その下に~~。ゼネラルマネジャーの楯橋菜帆子さん。」
「そぅ。」

「…で、その下には、チーフマネージャーの滝田順平君。まっ。肩書は肩書でも、結局は…。何の肩書もない佐津香さん。柿崎さんがリーダーシップを取っている。…みたいな…。」

武一、
「まっ。キャリアからして、長いですから。その分…、仕方ないっすよね~~。逆に、いくら肩書があろうと、佐津香さんの一声でみんな、納得しちゃう訳ですから。」

小埜瀬も、お通しに割りばしを付けて。
「部長は…、由利塚さんの父親がイギリスの大手外資系って、知ってたんですか…???」

その声に武一、
「いや…。父親がイギリス人って事だけは、知ってましたけど…。まさか、職業までは…。」
首を振って、
「残念ながら、知りませんでした~~。」

「じゃあ~、コンペの事、由利塚さんの父親からって言うのは…。」

すぐさま右手を振りながら、
「全然。」
そして、
「ただ…、こうこうこうだから~~、と、言うのは、社長から聞いてて知ってはいましたけど…。そこまで深読みは…。全然。全然。…まっ。その辺は、女性同士の繋がりで…。…って言う事にしておけば…。」

小埜瀬、口を尖らせて、
「ふ~~ん~~。ですね~~。」
そして小埜瀬。急に腕組みをして、
「けどな~~~。」

武一、
「ん~~~???…どうしました…???」

「とにかく…解せない。」

その声に峻、
「えっ…???…何が解せないって…???」
焼き鳥を焼きながら…。

武一も、
「ん~~~???」

奈菜、
「は~~い。お刺身盛り合わせ~~。」








好きになれない。   vol,101.  「テーマとコンセプトね~~。その前に~~。」佐津香。

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