小埜瀬も由利塚がいる事に吉竹を見て、
「……。」
吉竹、メンバーたちに座るように促し…。
「本題の前に、実はだ。今回の目指すコンペ。話を持ち掛けて来たのが。」
理江子に右手を。
「社長秘書の由利塚さんなんだ。」
佐津香、菜帆子を除く、他のメンバーたち、目を丸く。そして、
「え~~~???」
愛結美は佐津香と菜帆子を見て…。
佐津香、菜帆子、愛結美を見て頷く。愛結美も同様に。
吉竹、
「その理由は…。当然の事ながら…、コンペの舞台は…、海外。」
順平、
「な~~るほど。日本語は通用しないって。」
吉竹、
「まっ。そう言う事に…、なる…が~~。」
理江子に右手を。
理江子、メンバーたちに、改めて、
「お疲れ様です。」
そしてホワイトボードを1回転。
すると…。今現在のコンペ参加企業がズラリ。
順平、
「凄ぇ~~。何、海外、各国から…。」
佐津香、キョトンとしながら、
「ふふ~~ん。」
菜帆子も、
「凄~~。」
愛結美、思わず顔を小刻みに左右に。
圭衣子、
「さすがに…圧倒的にアメリカが…、多いよね。」
「それから…。」
恵梨、
「フランス…、そしてドイツ。そして…。韓国。…日本…かぁ…。」
理江子、
「これら…。合わせて20社。」
その声にそれぞれが、
「…20社。」
「この20社の内の僅かに、1社だけが…。コンペに勝てば、その化粧品会社の名声は、世界に…。」
理江子。
「轟くという事になります。」
基美、
「いや。…幾ら何でも…。話が…。」
「大き過ぎない…ってね。」
佐津香。
「でもさ~~。視点を変えてみると…。意外と面白いかもって感じない…???」
「視点をって…。佐津香さん。」
恵梨。
その佐津香の声に小埜瀬も、
「ん~~~???」
「つまりはよ…。…もし、これだけの企業。確かに、世界各国。まっ。圧倒的にアメリカが多いけど…。私が思うに、ボードには、企業名と国名しか書かれてないじゃない。」
順平と圭衣子、
「あっ。確かに。」
「そんな…。」
佐津香、
「企業名と国名だけで、ビビッてたら、話になんない。それだけで、私ら、何処の国の化粧品会社より劣ってると思ったら、冗談じゃないよ。」
そんな佐津香の声に思わずクスリと笑ったのが菜帆子と小埜瀬。
そして、小埜瀬、ボソリと、
「おんもしれぇ~~。その通りだ。かか。」
その声にメンバーたち、すぐさま小埜瀬に視線を…。
小埜瀬、その視線に思わず、
「あ。…すみません。」
けれども佐津香、
「小埜瀬課長の言う通りよ。あの…、理江子さん。」
理江子、佐津香の声に、
「あ、はい。」
そして…。
「声を掛けられると思いまして、準備できてます。」
その声に佐津香と菜帆子以外、それぞれが顔を見せ合い、
「えっ…???…どういう事…???」
理江子、手元の資料を…。
「吉竹部長、お願いします。」
吉竹、
「分かりました~~。」
そして吉竹、立ち上がり、資料をそれぞれに…。
資料を見ながらメンバーたち、
「これって~~。」
そして、
「わお。…収益…。」
「…って…。うそ。まじ…???」
吉竹、資料を配りながら、
「そうだ~~。つまりは。そういう事~~。」
恵梨、
「ほんと。マジ…???…ウチ…エレガンサ…、9位…???」
「…って、凄ぇ~~~。9位。」
順平。
小埜瀬も資料を見て、
「ほぉほぉほぉ~~。中々~どうして…。」
「だから~~。」
佐津香。
「視点を変えてみればって~~。」
「…って…。佐津香さん…???…もしかして…。この事…???」
圭衣子。
佐津香、のほほんと。
「まっ。この会社の、古株だから…。一応…、ある程度の…。」
そして佐津香、
「でも…、考えてもみなさい。もし、この会社が、世界ランキングに載ってなかったとしたら…。この話自体…。コンペの話自体…、表面化、すると思う…???…もし万が一にでも、20位以下、もっと下なんて事にでもなったら~~。」
その声にメンバーたち、それぞれが、
「あっ。」
圭衣子、
「確かに~~。」
そして頷いて、
「だよね~~~。かかかかか。企業名と国名だけで、なんとも、ビビッてたわ。」
佐津香、
「確かに、海外に目を向けりゃあ~~。見えない、知らない企業だけどさ。それだけで臆してしまうって言うのはあるよ。」
「うんうんうん。」
基美。
「だから~~。常に、リサーチは必要って言う訳~~。」
佐津香。
「そうでなかったら、理江子さんのお父さん、こういう話は持ってこないでしょう~~。ねぇ~~。」
瞬間、小埜瀬、佐津香を見て、
「えっ…???」
そして理江子を見て、
「由利塚さん…???」
メンバーたちも、同様に。
愛結美も…。
「なんでもかんでも…。」
吉竹。
理江子、そんな佐津香を見て、にこやかに、
「仰る通りです。ふふ。参りました。」
圭衣子も恵梨も、基美も、
「うそ~~~。そうなの~~???」
理江子、ニッコリと、メンバーたちに、
「はい。コンペの話、父からなんです。おまえんとこで、やってみないかって…。」
好きになれない。 vol,100. 今回の目指すコンペ。話を持ち掛けて来たのが。」
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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。