他人の手紙を盗み見るは、恥ずべきことながら―――
日本テレビ年末時代劇『白虎隊』での、但木土佐の台詞です。
個人間のことについては、それは“恥ずべきこと”でしょう。
しかし、国家の安全保障という観点から見れば、
他人の手紙を盗み見ることこそ、必要なときがあるのです。
自衛隊という、外見上はどう見ても軍隊である組織を、
ポジティブ・リストという法の立て付けで
実際上は軍隊ではない扱いをしているのと一緒で、
インテリジェンスの世界においても
“国益を守るために情報を集める”
ということに関して、
他国に著しく後れを取っている、
というのが現状のようです。
かつて世界の平和の安定に寄与した
日英同盟。
同盟国であったイギリスは、インテリジェンス大国です。
軍事面でも、日英同盟の復活という話題が出ることがありますが、
インテリジェンスの世界においてもまた、
日英同盟復活の価値というものは
非常に大きいものがあるものと思います。
今すぐイギリスのようにはなれないまでも、
インテリジェンスの分野においても、
遅ればせながらも、早急な強化が必要なのです。
インテリジェンスだけではなく、
DIMEの他の分野においても、
その力の悉くが、現在の日本には圧倒的に他国と比べて足りません。
そして、その全てが、
訳の分からない理屈や規制によって
雁字搦めです。
どこから手をつけていいのか、というくらい
課題は山積みですが、
それでも一つ一つやって行かなければなりません。
千里の道も、一歩から―――。