芸術の秋。 | 言葉と音で綴る 素敵LIFEダイアリー from 神戸

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言葉や音に思いをのせて。
心を、毎日を豊かに。

これまでピアノから学んできたことや、日々の気づきなどを綴っています。

12月も下旬になった。


先月の半ば頃まで

日中は夏を思わせるような暑さながら、

朝夕は肌寒く、

何を着たら良いのか

分からないような気候で、


12月に入ってからも

例年よりはさほど寒く感じることなく

過ごしてきたけれども、

(体質が変わってきたのかな?)

ここ数日で急に冬らしくなった。



さて、今年の秋は、

まさに「芸術の秋」を過ごした。

公私ともども

ピアノを弾く機会が増えたことが

一因だったと思う。


「公」の仕事は、

音楽とは無縁な職種で、

今の職場に変わってから

通勤時間もそこそこかかるようになったので、

平日の自宅での練習時間は、

確保することができなくなった。


その代わり、

使用料が必要だし、家のこともあるので

さすがに毎日というわけにはいかない

けれども、

習い事感覚で週1、2回ほど、

通勤途上にある

ピアノの練習が可能なスポットへ

仕事帰りに寄って

1〜2時間練習してから帰宅している。


結果、もしかしたら、

前職に勤めていたときより

ピアノに向かう時間は

今の方が多いかも知れない。


あとは、ありがたいことに、

音楽とは無縁な職種ながら、

このほど職場に新しい自動演奏機能付きの

ピアノが納入され、

わたしがピアノ科卒というのを

かってくださってか、

職場でピアノを弾かせていただく機会が

できた。


本来、自身が学んできたことを

仕事とする職場ではないものの、

これまで続けてきたこと、

そして、今もこうして続けていることを

活かすことのできる機会を

仕事としてさせていただけることは、

ありがたいと思う。


日々の練習が

充足しているわけではなく、

また、

日々そういった場面を想定した準備を

しているわけではないので

テクニックが派手な、華やかな曲などを

その場でパッと弾くことは厳しく、


決して、

派手で華やかな曲ではないけれど、

世間的に知られてそうな、

かつ、初見でも弾ける

やさしいめの曲を選んで弾いても、

喜んでくださったことが

うれしかった。


また、ある方から

「きれいな音で弾いてくださった。

ありがとう」

と仰っていただいた際には、

とてもうれしく、

また、

「聴いていただいてありがとうございました」

との感謝の念が湧いてくると同時に

気づきもあった。


「1音1音レベルで、

1音1音どう弾くか、

どういう音を出したいのかを考えて

そういう音が出せるよう

きちんと考えて弾くこと」


ずっとそうしてきたつもりで

いたけれど、

あまりできていなかったんじゃないか。

意識が全然足りていなかったんじゃないか。

と反省した。


それは、職場のトップの方から

仰せつかった

「ピアノを弾く」お仕事の過程で

痛いほど味わったことも非常に大きい。


職場にある

ヤマハのアップライトピアノには、

ディスクラビアという自動演奏機能が

入っている。

アコースティックの状態で

自分がピアノを弾いて

演奏をUSBに記録させる。

そして、記録した演奏を

そのピアノで再現する際に、

ピアノは自動演奏機能モード、

すなわち電子ピアノ状態になる。


なので、

アクションや機能の問題からか、

連打が速すぎるとかで、

タッチが完全に再現できないことも

あるらしく、

曲中にある和音の連打が

どんなにいろいろ弾き方を変えても

バラバラと鳴ってしまう痛い結果になった。


また、USBに入れた音源のデータは、

パソコンで聴くことができ、

データのファイル名を変更することも

できる。


で、 

パソコンで再生したときに、

音が、

まるでゲーム音楽のような電子音みたい

というか、


ズバリ、

弾いた音が丸裸になっているかのような、

1音1音が完全に機械化されたかのような、

全くごまかしのきかない状態で聴こえる!

という状態になる。


正直、これには参った。

自分の下手くそな演奏を

バッと示されるから、

直視せざるを得ない(笑)

こんなに下手くそだったのか!と

心が折れそうになった(笑)


演奏曲は、ステキな曲で好きなんだけど、

結構特殊な曲で、

なんだか弾きにくい曲。

手が小さいわたしにはさらに弾きにくい。


でも、それは言い訳にすぎないし、

言い訳したくない。

それに妥協もしなくないし、

なにより、

こんな酷いのを来訪されたお客様に

お聴かせするわけにはいかない!

せっかくなら「良い曲だね」って

感じていただける演奏にしなくちゃ。

と思い、1回目に記録したものは

すべてボツにした。

そして、

その痛い音源に嫌気をさしつつも、

徹底的に向き合い、

どうすれば良いのか

鍵盤上でも試行錯誤しながら

作戦を練り直し、

また、環境も人ができるだけ少なく、

集中しやすい環境を選択して

人が少ない休日に出勤して

2回目の収録に臨んだ。


当日は、5時間ピアノに向かい、

なんとか「これならば」というものが

録れたものの、

上記理由から

「音が必要なときにわたし本人が

いましたら、お呼びいただいた方が

良いかも知れないです」

と、音源データを提出する際に

お伝えするというオチつきになった。

(とはいえ、継続して練習してないと

あの曲はちょっと辛い)


そんなこんなで、

非常に勉強になったし、

とても良い経験をさせていただいて、

心から感謝している。

仕事扱いなので、休日出勤した分は

代休をいただくこともできた。


この出来事で、仕事も含めて

いろいろ考える機会にもなった。


一応、アフターコロナになり、

日々の生活での行動量は多くなった。

そして、それに伴って

ピアノの活動予定が

ありがたいことに

いろいろ入ってきている。


仕事も大切だけれど、

ピアノにかける時間をもっと取りたい。


それが、今の心からの本心だ。