地中の営み

土竜さまお成りの径の梅雨茸

ピンポン玉より大きい。

円くて大きくて白い茸が土竜のトンネル線上に沿って点々と生えてきた。毎年ところどころ土が盛り上がり、土竜の通り道だとは分かっていたが、そのラインをなぞるように。
土竜のトンネルには茸を育てるような菌がきっとあるのにちがいない。適当な湿り気と空気があって茸のもととなる菌が生まれやすい環境がそこにあるのだから。
土竜いるところに蚯蚓あり。蚯蚓は土中の未分解な有機物を餌として、その糞が土を肥やす役割がある。蚯蚓によって生まれた肥えた土には多様な生物が生まれ、菌もそのうちのひとつ。その様々な菌のネットワークが植物の根とつながって地上の生態系も豊にする。腰を落として眺めていると、地中の中の営みが見えてくるような聞こえてくるような、そんな優しい気持ちに包まれる。

“地中の営み” への2件の返信

  1. 土の中の営みって多種多様なんですね。
    蚯蚓のいる土はよく肥えているのは知っていましたが土竜の延長に茸が育つとは初耳です。
    大体土竜そのものをあまり見かけたことがないのである。

    1. 夜行性ですから目にする機会はめったにないでしょうが、昼間畑や畔などに点々ともっこり土が盛り上がっていれば、それは土竜の仕業です。地下の土ですから混じり気のない真性の土ですので間違えません。

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