キュレーターが帰国後の理想の仕事かもしれないという話
ナマステ!
私は以前よりブログで「青年海外協力隊より帰国後に起業する」と書いていましたが、今回はその続きの話です。
肝心の起業の中身について
少しだけですが、今後の方向性を決めました。
今後は、食と農業に関するキュレーターというポジションを狙うつもりです。
(まだ具体的には公表できませんが、来春から仕事も貰えそうな感じであります。)
今回の記事ではキュレーターという仕事と、農業・食に関連させた取り組みに触れながら、自分がやっていきたい仕事の軸を少しご紹介します。
キュレーターとは!?
キュレーターとは、元々美術館で「どう美術品を置くか?」「どの美術品を置くか?」など美術品を選択する人のことです。
キュレーターが、選択・推奨することをキュレーションと言います。
最近ではweb上で「自分のオススメを他人に共有したい」「自分で有益な情報をまとめる」といった意味でも使われることが多いです。
具体的には
「○○さんセレクト!農産物ギフト詰め合わせセット」
「まとめサイト(naverまとめ、nanapi、Allaboutなどなど)」
「セレクトショップ」
などリアル・Webの場面で、キュレーションは使われています。
私は「農業・食分野でのキュレーター」という仕事が、帰国後の仕事の軸として可能性を感じています。
では、「農業・食分野のキュレーター」とはどんなものでしょうか!?
農業・食×キュレーターの価値
農業や食のキュレーターも、沢山いらっしゃいます。そんな中から日本の第一人者をご紹介したいと思います。
<野菜の語り部研究所 廣本直樹さん>
廣本さんはフリーの「野菜の語り部」として活躍される、農業分野でのキュレーターであります。
東京農大を卒業されて、青果業や農業生産法人など農業系の道を歩まれていましたが、農家の台所というレストランで「野菜の語り部」というパフォーマンスを開拓
現在はフリーとして会社を作られ、全国各地でマルシェやスーパーでのパフォーマンスや、最近まで新宿ゴールデン街に日曜限定の野菜を使った居酒屋もされていました。
廣本さんは自ら生産者に通い、農作業も共に行うことで、農家との信頼や普通の野菜販売にない自分の実体験に基づくセールスが出来ているのだと思います。
私は何度も廣本さんのお話を聞いてきましたが、まず
話がめちゃくちゃ上手い。
生産の現場も、販売の現場も熟知してきた経験
これらの要素が半端ではありません。
農業に関しては、経験ある私でも圧倒されまくりです。
「野菜なんてスーパーで買えばいいんじゃない!?」
「どこで野菜買ったって一緒でしょ」
という、そこのあなた!
一度、廣本さんのパフォーマンスを聞くと野菜の魅力に取りつかれますよ!
農業分野では尊敬できるキュレーターの一人であります。
<(株)グットテーブルス 山本謙治さん>
日本の食分野では、代表的なキュレーターの一人である「やまけん」さん
本業は農産物流通コンサルタント/ジャーナリストとして、活躍される一方
全国津々浦々のご当地のグルメのレビューをメインにまとめた「やまけんの出張食い倒れ日記」は、業界では有名であります。
高校時代は「自由の森学園」という、通常の学校にある校風や規律がほとんどない学校を卒業されたことでも有名で、枠にはまらない生き方を昔からされていたようです。
テレビ・ラジオの食分野の特集に度々出演されているので、ご存知のかたも多いのではないでしょうか!?
帰国後にどう仕事を作っていくか!?
私は帰国後に、農業・食でのキュレーター的ポジションを狙いたいと考えています。
もちろん、それ以外にも手をだすつもりではいますが…柱の一つです。
キュレーターとして仕事が出来れば、「私のオススメの農産物セット」とかで販売することが可能になるのです。
そのためには
・その販売する商品のストーリーを正確に把握する
・ストーリーを把握するために現場に足を運び続ける努力
・私自身のWeb、リアルでの露出や売り込み
が求められます。
廣本さん・やまけんさんを見ていると、話がまとまっていて、かつ上手でとても敵いそうにないなと思います。
しかし、正しい努力をすれば不可能では無いかと思います。
キュレーターになるための正しい努力とは!?
・イケてるストーリーテーラー(語り部)になる事
・このブログの強化
だと思います。
そのために必要な「イケてる」という要素については、次回の記事に書くことにします。では
元プロが教える!除草剤の使い方(お庭の雑草編)
ナマステ!
前回、除草剤について「どんな種類があるのか」や「効果的な使い方」を書きました。
今回は、お庭や非農耕地などの除草のやり方を書きたいと思います。
※今回ご紹介するやり方は「非農耕地(作物が植えてない場所)」でのみ使えるやり方です!
畑・田など作物が植えてある場所の除草は次回取り上げます。
お庭の除草剤の種類
<粒剤タイプ>
極小の石に除草剤の成分を吹き付けてあるタイプで、土壌中の水分によって成分が溶けだし、雑草が吸収することで枯らすことが出来る。
<メリット>
・希釈(薄める)の手間がなく、散布のみで簡便
・長期に渡って効果がある。(長いもので半年)
<デメリット>
・20cm以上の草丈の雑草を枯らすのは難しい。
・非農耕地でのみ使用が可能(長期で効果があるため、作物を植えられない)
・枯れるまでに1ヶ月程度の時間を要する。
いずれにしても草丈が20cmを超えると、枯らすのが難しくなってくるので、なるべくなら春先など雑草が生い茂っていない時期に散布するのがオススメです。
基本は、雑草が生える前に抑える事を前提に使ってください。
また、粒に吹き付けてある除草剤の成分が、水分によって溶け出さないと効果を発揮しないため 、土が乾燥した場所では効果がありませんのでご注意ください。
<希釈散布タイプ>
原液を水に溶いて、噴霧器で散布するタイプで除草剤の中で最もポピュラーかつ、除草剤の中で一番売れている分野のタイプ
<メリット>
・粒剤やシャワータイプよりも安価
・大きい草丈の雑草も枯らすことが出来る。
・濃度の調整が効く。
<デメリット>
・散布後に雨が降ると除草剤が流されてしまう。
・除草剤によって、効果の効き方が全然違う。
・きちんと雑草にかけないと、枯れない
希釈タイプに関しては、少し個別に書きます。
ラウンドアップ系
ラウンドアップという名称で有名なタイプの除草剤です。一番強力な除草剤とされ、散布をした部分から茎や根まで浸透し根を枯らすことを主にした除草剤です。
ただ農耕地に関しては、かかると作物も枯れるため、使いどころが難しい除草剤でもあります。
特徴を下記に書きます。
・一番強力で散布した雑草・作物全てを枯らすことが可能です。
・葉や茎から浸透して、根を枯らすことを目的としています。
・散布後効果が現れるまでに、一番時間がかかります(4日~1週間程度)
・耐雨性に一番優れます(散布後1時間経過で雨が降っても大丈夫)
バスタ系
バスタという名称で知られるタイプで、畑の中でも使用可能な除草剤であります。
散布後、葉や茎は枯れますが根は残るタイプの除草剤です。
ラウンドアップとの最大の違いは、畑の中で除草が可能か?というところだと思います。
特徴を下記に書きます。
・散布後、根は残るため水田の畦など根を残したい場所にオススメ
・散布後効果が現れるのが早い(2~4日後)
・畝間や株間など、畑の中で除草を行うことが可能
非農耕地用
最近、ホームセンターなどで格安で販売しており、使う方が多くなっている除草剤
(ラウンドアップやバスタが2000円/500ccに対して、非農耕地用は300円/500ml)
中身は30年ほど前に販売されていたラウンドアップだそうで、性能は大きく落ちます。
庭先などで使う分にはいいかもしれませんが、注意点がいくつかあります。
・耐雨性が低い(散布後6~9時間以内に雨が降ると、流れてしまう)
・濃い目に散布しないと雑草が枯れない。
・万が一、畑に散布してしまった際のリスク
・農薬登録を取っていない(何か問題があった時に対処のしようがない)
こうしたこともあり、仕事をしていた時に私はオススメしていませんでした。
やっぱり買うなら、きちんと登録の取れたものを使ったほうが、安くつくと思います。
<シャワータイプ>
シャワータイプは、前述した希釈散布タイプの希釈済で販売している商品で、「そのままかける」などのセールスコピーで販売されています。
<メリット>
・噴霧器いらず「キャップを取ってかけるだけ」
・希釈の濃度計算が不要
<デメリット>
・ほとんどが水のため輸送経費の関係で、どうしても高くつく
お庭程度の雑草対策をしたいのであればオススメですが、広くなればなるほど高額になってしまいます。
ですので、ある程度の大きさのお庭をお持ちの方は 希釈タイプを買っていただくことをオススメします。
例えば、1回の散布でシャワータイプの除草剤を2本以上使うようであれば、希釈タイプを使った頂いたほうが安上がりになります。
レインボー薬品 除草剤 ネコソギロングシャワー 3L 除草剤
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散布するタイミングはいつ!?
具体的には下記のようになります。
夏場は希釈タイプやシャワータイプを使い、それ以外の時期は粒剤タイプで抑えるというのが王道でしょう。
数年前から、水田のあぜや果樹園の下草・法面(のりめん)を中心に「秋に除草剤を散布して翌春まで雑草を抑える「秋処理」を少しずつ行う方が増え始めています。
農繁期である春の作業負担の軽減にも繋がるので、最近好評を頂いているようです。
除草剤を安くする方法!
最後に元プロだから分かる「除草剤を安くする方法」を2点教えたいと思います。
①粒剤ではなく、希釈散布タイプを使う。
粒剤は散布の手間がかからず簡便ですが、生えている雑草を枯らそうとすると、金額がかかります。
なぜかというと粒剤は¥2000-3000/3kg程度で販売されているにも関わらず、10kg程度必要と高価になるからです。
その反面、希釈タイプは濃度調節が自分でできるため、コストも自分でコントロールが可能です。
そういった意味では希釈タイプをオススメします。
前述した「除草剤の秋処理」は希釈タイプでも可能ですので、秋の収穫後等に散布すれば除草剤のコストをグッと下げることが可能です。
②噴霧器が無い方にオススメ!ジョウロで除草剤散布!?
希釈タイプを使おうにも「噴霧器が高くて…」という方にオススメなのが、蓮の実を使う方法
蓮の実とはジョウロの水の出て来る所の名前です。
通常の蓮の実と違う、除草剤用の蓮の実を使うことが出来れば、噴霧器が無くても除草剤を散布することが出来ます。
必ず、除草剤を散布するジョウロは除草剤専用にしてください。
水やりのジョウロと、除草剤のジョウロを分けることで、花や作物を枯らすという心配がなくなります。
いかがでしたでしょうか!?
お庭の除草は、プロ農家だけではなく一戸建てやお庭のある全ての方に取って、頭を悩ませる問題です。
これから始まる除草作業ですが、こちらを読んで効果的で安価な除草を行っていってくださいね!
今までの常識が崩れた日 ~7月の稲刈り~
ナマステ!
先週、ネパールの田植えをしてきたのですが、今週はなんと「稲刈り」をしてきました。
しかも同じ任地です。
もちろん7月に稲刈りをすることなど、人生で初めての経験であります。
そして、仕事も含めれば10年近く稲作に関わってきた、私の田んぼに関する常識が崩れた1日でもあります。
どう常識が崩れたのか?書いていきます。
田植えした隣の田んぼで、稲刈り!?
「百聞は一見にしかず」まずはこちらを御覧ください。
日本人が見ると、田植えをしたばかりの田んぼの隣に、稲刈りを待つばかりの田んぼがあるという光景が不思議に感じませんか?
ベトナムとか、フィリピンなど一年に何回も米を作る場所なら分かりますが、ネパールの山岳部での2毛作はあまり聞いたことがありません。
実はこの稲刈りを迎えたお米は、3月中旬に田植えをしています。
SRI(英:System of Rice Intensification ネ:चैते धान 日:米麦強化プログラム)という米の新しい栽培を試験的にやっているプログラムで、私の任地の一部でやっています。
この取組みが先月、全国紙でも取り上げられました!
写真中央は、いつもお世話になっている農家さんです。
3月中旬というと、ネパールでは乾季の終わり
一番水が足りない時期でもあります。
そんな状況で、どうやって米を栽培しているかというと、この地形にあります。
このSRIを行っている場所は基本盆地で、乾季でも山から水が集まってくる地形なので、乾季でも稲作をすることが出来ます。
「雨季に稲刈りが出来ない」という常識が崩れた瞬間
乾季でも稲作が出来ることは分かりましたが、収穫時期がアサール月という一年で一番雨がふる時期にあたります。
日本だと雨が降っている時に稲刈りなど、あり得ない話なのです。
なぜあり得ないかというと、米の水分量の問題があります。
日本では、米の水分量が15%を超えると「等外」となり、一番価格が安くなります。
米の水分が高いと呼吸量が増加し、品質の劣化が発生します。
更に高含水率はカビの発生が起き易く、貯蔵害虫の発生も考えられます。
玄米の含水率は15%前後が食味、貯蔵に最適とされている。
14%では食味の低下が生ずる。
13%では炊飯の吸水時にひび割れが出る。
15%は食するに最適な状態。
15%以上は上記の品質劣化や問題が起きる。
雨の降っている時に収穫したコメは、20%近い水分を含んでいるため、そのままでは販売が出来ず、乾燥機に長時間かけないと販売することが出来ません。
恐らく、水分量20%もあると、腐って長期保存が難しくなるでしょう。
では、私の任地では雨季に収穫したコメはどうしているのでしょうか?
答えは、乾かさずにそのまま「チウラ(干し米)」用として販売しています。
干し米と聞くと、米を乾燥させて作るイメージがあります。
ですがネパールのチウラは、一度ゆでてから米を潰すので、水分量が多くても関係ないのだそうです。
チウラはネパールでもポピュラーな主食の一つなので、食文化が違えば、雨季に稲刈りをすることだって出来てしまうのです。
場所が変われば、農業も本当に変わる。
当たり前の話なのですが、場所によって農業は大きく変わります。
青年海外協力隊の農業隊員は、そこの見極めがすごく大事です。
「この場所ではなぜ、こういうやり方で農業をやっているんだろう?」という疑問に目が向くかどうかが、活動のキーだと思います。
自分の思っていた稲作の常識をぜんぶ壊された日で、現実についていけない感じもありましたが、ネパールらしいやり方なのだと実感した稲刈りでした。
元プロが教える!除草剤の使い方(基礎編)
ナマステ!
先日、田植え祭りに参加してネパールらしい楽しさがあった事を、記事にさせてもらいました。
ネパールでは田植え真っ盛りですが、日本では田植えが終わっている所がほとんどで、一段落している頃だと思います。
しかし、日本で米を栽培する上で一番厄介なのが、「雑草」であります。
私は青年海外協力隊員になるまでの7年間、農薬や肥料の営業をしていました。
仕事をしている時に受けた
「除草剤が効かない」などのクレーム
「どうやれば雑草を枯らすことができるのか?」という問い合わせ
を通じて感じた除草剤の使い方を、基礎からご紹介します。
除草剤のタイプ
除草剤は主に2つのタイプがあります。ここを間違えると、「育てている野菜が枯れた」などの問題になりかねないので、注意してください!
<非選択性除草剤>
一言でいうと「除草剤をかけたものは、何でも枯らす」タイプの除草剤です。
作物だろうが、雑草だろうがかけたら枯れます。一番強力ですが、使い方に気をつけないと取り返しのつかないことになるので注意が必要です。
雑草の中で一番枯らすのが難しいと言われているスギナもこのとおりです。
代表的な商品例
庭の除草など一般家庭でも「非選択性除草剤」を使う機会が多いので、知名度が高くホームセンターなどでも容易に入手可能な除草剤が多いです。
<選択性除草剤>
作物を枯らさずに、雑草だけを枯らす事ができる除草剤です。
これは作物と雑草の成長点の違いや、雑草の種類の違い等によって、作物を枯らさずに、雑草だけを枯らすことが出来ます。(コレについては後述します)
代表的な商品例
日本で一番古い除草剤。
畑の雑草に特化した除草剤
水稲の広葉用に特化した除草剤
どちらかというと、農家向けであまり知名度が高くない商品が多いです。
では、選択性除草剤が「どうやって作物を枯らさずに、雑草を枯らすのか」を次に解説したいと思います。
どうやって作物を枯らさずに、雑草だけ枯らすの?
作物を枯らさずに雑草だけを枯らす「選択性除草剤」は2つのタイプに分かれます
①土の表面に除草剤の層を作るタイプ
定植後や播種後に除草剤を散布して除草剤の層を作り
その後、雑草が発芽して除草剤の層に触れたのちに、枯らすことができます
一つだけ欠点がありまして、「簡単に除草剤の層が壊れる」というものです。
田んぼなら、水が無くなることで、紫外線で除草剤の層が壊れます。
同じく畑も除草剤を撒いて層を作った後に立ち入ると、足跡で層が壊れます。
最初の段階で雑草を抑えることが出来るので、その後の管理がぐっと楽になります。
水稲用の除草剤のほとんどはこのタイプです。
水稲雑草シリーズ第6話 上手な水管理と難防除雑草の防除に向けて(病害虫・雑草防除ガイド【水稲雑草シリーズ】) | シンジェンタジャパン
②イネ科と広葉の違いで枯らすタイプ
雑草には大きく分けると「イネ科」「広葉」になります。
これを見分けることで、除草剤の選び方がぐんと違ってきます。
見分け方としては
「イネ科」 葉が細長い
「広葉」 葉が丸っこい
という感じで見分けられると思います。
この違いで枯らす事が可能です。
なぜかと言いますと、イネ科と広葉では成長点が違うためです。
イネ科の成長点は地際にあるのに対して、広葉は葉の先端部にあります。
この成長点の違いを活かして、雑草のみを枯らすことが出来るのです。
効果的な除草剤の使い方
除草剤を使う時に注意することが何点かあります。
まずは天候です。
一番最適な時間は朝の8-10時ごろと考えます。
特に夏場の日中は散布をしても、蒸発をしてしまいますのであまり効果がありません。
一番適しているのが早朝なのですが、朝露が葉の上にあり、効果が薄いです。
そのため、朝露が乾き始める朝の8時~10時ごろが最適かと思います。
もちろん雨の日の散布はダメです。
可能なら天気予報で向こう2日位は晴れであることを確認してから散布するのが良いでしょう。
せっかくの除草剤も使いどきを間違えると、ただのお金の無駄になってしまいます。
なのでそうならないよう、使う時間や時期をよく見極めて、効果的な雑草退治を行なってくださいね!
ネパールの田植祭りに行ってきたよ!
ナマステ!
このブログの名前を変え、リスタートを切ってから1ヶ月
最近、青年海外協力隊員のブログにも関わらず、協力隊やネパールの事を全然書いていないことに気づきました。
もう任期も残り9ヶ月に迫ってきたので、ネパールの事や活動のことなど、少しでも記録に残しておこうと考えています。
そして、今日(6/29)はネパールの農業の1年間でいちばん大事な行事がありました。
そんな一日を記事にしました。よければ御覧ください。
なぜ今日がネパールの農業にとって、大事な日なのか!?
今日は西暦で2017年6月29日
ネパール暦で१५गते,असार,२०७४(2074年アサール月15日)
このアサール月15日というのがネパールの農業にとって、とても大事な日なのです。
なぜかというと、今日は全ての人が(田んぼを持ってる持っていないに関係なく)今年の豊作を祈願し、プジャ(祈り)をする日だからなのです。
実際に今日facebookでネパール人から貰った画像
一昔前までは、この日が田植えが終わらせる一つの目安とされていたそうです。
しかし、最近の気候や作型の変化に伴い、7月に田植えをする方も沢山おられ、どちらかというとプジャをして、一種のお祭りして楽しんでいる様です。
(みんなで田植えをする日なので、今日は学校が休みです!)
そして、今日は豊作を祈願してダヒチウラ(ヨーグルト&干した米)を食べます。
今日、筆者が食べたダヒチウラ 今日だけで3杯はダヒチウラを食べました…
今日は、私の配属先が主催した「田植え祭り」に参加してきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。
田植え祭りの模様
今日は絶好の田植え日和という晴天にも恵まれ、田植え祭りが始まりました。
オフィスから田んぼまで1時間近くかかるため、バスで田んぼまで行きましたが、その車中で見せる音楽のPVもすべて田植えにちなんだもの
否応なく「田植えをするぞ!」ムードが徐々に高まっていきます。
到着してからも、お祭りムードが半端ないです。
ディディハル(おばちゃんたち)の踊りを横目に田んぼまで歩きます。
まずカリキュラムが始まり、私のオフィスの上司や市長さんなど話を始めた後に…
日本でいう所の「のど自慢大会」が始まりました(笑)
これも目的があって、農業に関する替え歌しか歌っちゃダメというルールがあるらしいです。
上位入賞者には賞金も出しています(一位で2000円くらいです。)
そして歌っている人たちは、日本でいう所の農業協同組合の組合員です。
大体は、「農薬・化学肥料を減らしましょ」とか「IPM農法をやりましょう」みたいな替え歌でした。
その頃、田んぼでは「田植え祭り」に来た学生が、遊び始めました。
今日来ていた子たちは、私立学校のclass6-10(日本だと中学生くらい)で、家が農家ではないために田植えを手伝うことをしない子が多く、もの凄いはしゃぎようでした(笑)
そのうち、のど自慢大会が終わり、みんなで田植えに入りました。
配属先の所長も田植えをしています。
もちろん!私も田植えしました。
去年も何度かやっているので、今年は幾分早く手植え出来るようになりました。
でもディディ(おばちゃん)の手植えは早すぎてついていけません。
今月帰国する先輩隊員から、技術補完研修でお世話になった自然塾寺子屋のTシャツを最近受け継いだので、今日はそれを着て田植えしました!
そして、田植え祭りを盛り上げるのにいちばん大事なのは「音楽」です。
手植えをするリズムが取りやすくて、植えるスピードが上がる気がします。
田植えをやっている最中は、ラッパやマーダルなどの伝統楽器をずっと演奏してくれていて、すごく田植えがやりやすかったです。
田植えが終わったら、みんなでダヒチウラ(ヨーグルト&干し米)を食べて解散です。
同じ配属先の隊員と
<まとめ>田植えをイベントにすると、すごく楽しい!
日本では田植えをイベントにすることが、少なくなってきた気がします。
田植え機を使えば、10aが30分程度で終わってしまうので、どんどん大規模化が出来る。
ただ反面、古来から続く「田楽」といった文化がなくなっている気がします。
ただの農作業になってしまっては、面白くないです!せっかくやるなら楽しまないと!
反面、ネパールでは田植えの最中に酒を飲み、音楽を聞きながら、泥だらけになってする。
「楽しければそれでいい。本当にネパールらしいな」と、今日を通じて本当に微笑ましく感じました。
今まで感じていたネパール人のムカつく所
例えば… 「待ち合わせに来ない。電話しない。雑談ばっかり」と感じていた部分も、気にならなくなりそうです。
もっと楽しめば良いんだ!とネパール人に教えてもらった1日でした。
もし、手植えをする機会があれば泥んこになりながら、やってみるのをオススメします。
野菜の販売を経験した私がオススメする 日本のマルシェ2選
ナマステ!
皆さんは、マルシェに行かれたことがありますか?
ここ数年で東京都心を中心に、全国各地でマルシェと呼ばれる市場があちこちで開催されています。
マルシェとはフランス語で「市場」を表す言葉で、東京近郊のマルシェは、全国の生鮮野菜・加工品などが一同に並び、有機野菜やこだわりの農産物を買いながら、フードコートのような所でオシャレな酒や食べ物をつまむ事も出来ます。
そこで、実際に私が手伝った事もあるマルシェから、オススメをご紹介したいと思います!
なぜ、マルシェを手伝った経験があるのか?
私は2014年~2015年にかけて「郡山ブランド野菜協議会」という農家集団の野菜販売のお手伝いをしていました。
また今後細かくお話したいと思いますが、「郡山ブランド野菜協議会」との関わりは、私がまだ会社員で青年海外協力隊受験を考え始めていた頃でした。
「協力隊に行くためには、農業の経験を少しでも積んでおきたい」と思い、会社員との二足のわらじを履いて、畑の手伝いや販売イベントに手伝いとして呼んで頂けるようになったのです。
そこで私が野菜の販売を通じて経験した事も交えながら、書いていきます!
ファーマーズマーケット@東京・青山 国連大学
日本の中では先駆けと言っても過言ではないマルシェで、10年以上に渡り毎週土日の午前~夕方まで行われているマルシェです。
毎回出展者が変わるのはもちろんのこと、関東近郊に留まらず、北海道から九州まで全国の美味いものが一同に会するファーマーズマーケットは、他のマルシェでは出会えないものが本当におおくあります。
この時は、農家さんの初めてとなるファーマーズマーケット出展&東京進出のお手伝いをさせてもらいました。
朝3時頃から自分で車を運転して、野菜を青山に運び、販売も手伝うなどハードな1日を過ごしました。
1日ファーマーズマーケットの会場にいて分かったことは、午前より夕方近くのほうが集客があるということです。
恐らく、飲みやディナーに行かれる方が、ふらっと立ち寄って来られたのだと思います。
普通のマルシェや出展では、午前中のうちが集客が多く、午後にはほとんど客がいないパターンがほとんどなので夕方近くのほうが人が多いというマルシェは都市型らしく意外性を感じました。
ファーマーズマーケット@UNU
毎週土日 10:00-16:00頃まで開催
開成マルシェ@福島・郡山
開成マルシェとは、福島県郡山市で月1回程度開催されているマルシェであります。
震災からの復興を目的として始めたマルシェなのですが、生鮮品の比率が高く本来あるべきマルシェの形を表しているなと思っています。
最近では、浜通りの出展者も増えているようで福島を象徴するマルシェになっています。
柏屋さんという「薄皮饅頭(郡山の名物です!)」を作っているお菓子屋さんの裏庭を使って開催
知る人ぞ知るマルシェ感が漂うので、本当に沢山のお客様がいらっしゃいます。
筆者が手伝っていた農家さんのブース
この時は生食可能なトウモロコシをメインに販売
数年前から、東京からマルシェと生産者をめぐるツアーを定期的に開催したりと、県外からの注目も高いマルシェです。
開成マルシェ
月1回程度 土曜日 10:00~15:00
<まとめ>美味しい食べ物が沢山あるマルシェはオススメ!
2009年ごろから農水省が主体となってマルシェのポータルサイトも開設しています。
地産地消やこだわり農産物を買いながら、お酒・フードをつまむ贅沢な時間は、色んな人にオススメしたいです。
今回は私が販売を経験したマルシェだけをご紹介しましたが、全国各地にはいろんな志向を凝らしたマルシェがあると思います
食にこだわりがなくても、雰囲気がどのマルシェも素敵なので、行ったことが無い方はお近くのマルシェに行ってみてはいかがでしょうか?
もしかしたら野菜や食べ物、農業への見方が変わるかもしれません!
起業するなら欠かせない!マネーリテラシーと金融教育とは!?
ナマステ!
青年海外協力隊から帰国後に私がなる起業家は、日本ではまだまだマイナーな職業であります。
ここ10年で起業をするというのは、ずいぶんと簡単に行える時代になってきました。
それでも、まだまだ世間の風当たりは強いように思います。
なぜ日本は起業に対して、これほどまでに風当たりが強いのか?
その理由として私は「日本人のマネーリテラシー」と「日本人のビジネス感覚」が関係していると思っています。
なぜかと言うと
起業=投資であり、日本人は投資ではなく貯蓄をしている人が多いために、金融の正しい知識を持っていない大人が多いからではないでしょうか。
そうしたことから、お金について、もっとシビアな部分を義務教育から教えていくことも必要なのではないかと考えています。
今回は日本人のマネーリテラシーの現状と、義務教育での金融教育についてお話したいと思います。
日本人のマネーリテラシーについて
【金融リテラシー】
「金融リテラシー」とは、金融に関する知識や情報を正しく理解し、自らが主体的に判断することのできる能力であり、社会人として経済的に自立し、より良い暮らしを送っていく上で欠かせない生活スキルです。国民一人ひとりが金融リテラシーを身に付けることは、健全で質の高い金融商品の供給を促し、我が国の家計金融資産の有効活用につながることが期待されます。
言ってしまえば、自分で金融商品の取捨選択を適正にできる社会人には必須のスキルのように思います。
しかし、一般的に日本人のマネーリテラシーは先進国と比べて低いと言われております。
日本人は「貯蓄主義」だと言われており、戦後の国策で貯蓄を推奨してきた経緯があります。現在の「貯蓄主義」はそこから来ています。
こうしてみると「複利」「分散投資」など、投資や借金に関する知識があまりないように思います。
また、投資を行なっていない日本人は諸外国に比べるとかなり多いと言われ、まだまだ貯蓄主義が根強いことがよくわかります。
今の金融の教育について現状
みなさんは、幼いころにお小遣い帳をつけたり、お年玉などを貯金にしていた経験はありませんか?
お小遣い帳や貯金から、金融教育って始まっているように思います。
昔は、お小遣いや貯金といった家庭での教育で良かったのかもしれませんが、働き方やお金の使いみちが、多種多様になっている現在で「これ!」と断定して教える事が難しくなっています。
そこで、自分でお金の使いみちを決めてもらえるように、金融教育プログラムを2007年から小中高校別に始めています。
金融教育プログラム~社会の中で生きる力を育む授業とは|知るぽると
金融教育の成果は、着実にあがっています。
金融教育を受けた学生
項目 | 全サンプル | 学生 | 金融教育 を受けた 学生 |
|||||
金融トラブルの経験者の割合 | 5.9 | 3.1 | 5.6 | |||||
年収が500万円以上の人の割合 | 33.1 | 0.4 | 1.9 | |||||
金融資産額が500万円以上の人の割合 | 28.5 | 1.3 | 3.7 |
金融教育を受けていない学生
項目 | 全サンプル | 学生 | 金融教育 を受けて いない学生 |
|||||
金融トラブルの経験者の割合 | 5.9 | 3.1 | 2.7 | |||||
年収が500万円以上の人の割合 | 33.1 | 0.4 | 0.2 | |||||
金融資産額が500万円以上の人の割合 | 28.5 | 1.3 | 0.9 |
金融教育受講の有無をみると、年収もしくは金融資産500万以上の学生が、受講の有無に関係している事がよくわかります。
未来に投資出来ない人は、起業できない!
なぜ、投資出来ない人が起業できないかと言うと…
「投資=先を見通す力」が「起業=新しい道を作る力」には絶対必要だからです。
お客さんを掴むのも、トレンドであったり、世の中の流れを作るのも、先を見通して行われた結果だと思っています。
起業というのは、この先仕事として食っていけそうだと、先を見通し、自分で投資しても儲けがでるとGoサインを出すから成り立つのです。
そのためには、金融というフィルターを通して、世の中のありとあらゆる問題や事象に迫っていくことが、新たな道を築いていく起業家には必要なのです。
もちろん農業分野も同じです。
農家は会社法人を除くと、すべて個人事業主です。サラリーマン以上に、お金に関することが常につきまとっていると言っても過言ではありません。
出荷した農産物の手取り
確定申告
出荷経費の計算
などなど…
そういったものを適正に行うためには、マネーリテラシーが必須スキルです。
マネーリテラシーを広めることが、起業に対するハードルを少しだけ下げる事で、参入を容易になれば、日本も起業に対して、もっと寛容になっていくのかもしれません。