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週刊現代とか女性セブンあたりの雑誌に近い雰囲気の紙面に、非常に綺麗な女性の顔写真が載っている。『黄金水ぶっかけ犯』という見出しだ。どうやら電車の中でレジ袋に入れていた小便をぶちまけたらしいが、それを取材に来たジャーナリストとの丁々発止のやり取り。
最終的に女は、なかなか引き上げる素振りを見せないジャーナリストに業を煮やして警察を呼び、彼を暴行の容疑で逮捕させようとしたのだ。それが命取りだった。勝手に尋ねて来て家から帰らずにいるという男と女性の関係やら、知り合いではないと主張する女性の部屋に上がり込んで何をしようとしたのか、そのわりに質問へは堂々とした態度であることに警官は妙に思い、色々と調べているうちに『黄金水ぶっかけ』の犯行が露見することとなる。手錠をかけられやがては裁判を受けさせられる、女側にとって最悪の結果となったのだ。
場面は変わって満員電車に乗っているが、なかなか発車せずに一旦停車する。ドアが開かれる。ちゃんと閉まっていなかったのかもしれないと感じ、私も一旦ホームに降りすぐにまた乗り込む。
昔の片側式のファストドアに比べ、現在の両開きのパワードアは動力に負担がかかりこういった発車障害を起こしやすいとか。何回かそれが繰り返されたのちに電車は動き出す。