以前は、生活に必要なものを買う時でさえ、罪悪感を感じていた私。
そんな気持ちをいやだな~と感じつつも、最悪感を感じるのは当たり前で仕方がないことだと、みんなそれに耐えているのだと思っていました。
でも、今では、買ったもの、受けたサービスなど、手に取ったり思い返したりしたときに、幸せな気持ちに包まれることさえあります。
自分がお金を使ったときのことを幸せな気持ちで思い返すことがあるなんて、というか、そもそもそんな人がいるなんて、考えたこともありませんでした。
けれど、いつの間にか、そんな世界が開けていたのです。
お金を使うことの罪悪感が減るまでの歩み
早く家を出たかった若いころ
私は、お金の不安がつきまとう家庭で育ちました。
このまま家に居続けたら、私はダメになってしまうとまで思っていました。
でも、ひとり暮らしは許してもらえませんでした。
結婚が比較的早かったのは、早く家を出たかったからかもしれません。
欲しい家計簿に気づいたころ
結婚を機に、さまざまな家計簿を試みましたが、なかなか家計を把握することができませんでした。
混沌とした家計管理が長く続きましたが、そのうちに、自分がどんな家計簿を望んでいるかがわかってきました。
それは…
「銀行からお金をおろして来たら、通帳の残高が減って現金が増えるよね? それが一目でわかる家計簿をつけたい!」
いま思えば、それはまさに複式簿記の考え方なのですが、当時の私は、簿記という言葉は知っていても、その内容は全く知りませんでした。
ましてや、家計簿と結びつくなどとは!
《スッキリ家計簿》の誕生
とにかく、自分の願いがはっきり見えてしまったら、そして、既製のもので叶えられないなら、自分で作るしかありません。
頭の中には、家計簿の構成が出来上がっていました。
手書きならすぐに始められる、と思いました。
でも、続けるには手間がかかりすぎると思いました。
もう一つ、エクセルで作る方法がありました。
でも、完成するまで相当時間がかかりそうだなと思いました。
悩みましたが、結論はエクセル。
最初の手間さえかければ、あとは半永久的に楽ができると思ったからです。
それが《スッキリ家計簿》の始まりでした。
2005年のことです。
お金に振り回される生活から抜け出したころ
家計の状態が一目でわかるようになったら、いろんなことが、少しずつできるようになってきました。
家計簿ですから、まずは、何にいくら使ったのかがわかります。
管理しているお金については、365日、どの日の残高でもあとから確認できるので、残高が大きく変化した日やその理由も、簡単にわかります。
翌月の予算が立てられるようになりました。
日常生活費とは別にかかりそうな金額も、予想できるようになりました。
そのために備える方法も、試行錯誤しながら、我が家に合ったやり方が見つかりました。
お金に振り回される生活から、自分の考えでお金を振り分ける生活にシフトした時期です。
罪悪感がなくなってきた!
なにより大きかったのは、お金を支払うたびに感じていた「悪いことをしているような気持ち」を感じなくなってきたこと。
以前は、生活に必要なものを買う時でさえ、罪悪感があったのです。
今では、買ったもの、受けたサービスなど、手に取ったり思い返したりするたびに、幸せな気持ちに包まれることさえあります。
楽しい気持ちでお金を使う日が来るなんて、考えたこともありませんでした。
実は、《スッキリ家計簿》を使い始めたとき、何の根拠もないのですが、こう思ったのです。
この家計簿は私を救ってくれる、と。
どうやって救ってくれることになるのか、何もわからないままでしたが
諦めずに続けてきて本当によかったです