風を呼んで
雲を隠して
陽を浴びる
山々を飛び越え
木々を揺すり
神々に祈る
草木が萌え
野花が咲いて
木の実が弾けて
風が吹く
緑が揺れて
小鳥が鳴く
何処へ行こう
何処まで行こう
何処でも行こう
昨日を忘れて
今日は今日で
明日はどうだろう
風に乗る
雲に乗る
夢に乗る
いつか何処かで
いつか貴方と
いつかはいつ
風が囁き
風が微睡み
風が揺する
何がある
何を見たら
何を知りたい
風は我が儘で
風は好き放題で
風は独り善がりで
誰を呼ぼう
誰と話そう
誰かは誰だろう
いつも何処でも
いつもどんな時も
いつも風がそよぐ
風を呼ぶ
風を追う
風と歌おう
どこでも風が吹く
泣いても笑っても風が吹く
いつも風のなか~
いま 風のなか~
何処から吹いているのか
何処へ 行きたいのか
風を追ってみたけど 解らない
そこには
揺するものも
揺すられるものも
何もない
風音だけが 騒めき
通り過ぎていくから
ただ 黙って 何も言わず
吹いている風を追いかける
風は何処へ行くのだろう
木々も 幹も 梢も 木の葉も…
寄せ付けないで 気儘に吹くだけ
心を騒がせて~
何かを描きたくて
何かを綴りたくて
何かを伝えたくて
何かを知りたくて
空を仰ぎながら
話しかけている
風に聴いても
雲に聴いても
陽に聴いても
何も言わないから
持っていた鉛筆を転がして
また空を見上げる
いつもの蒼空 解ったふりで
柔らかな 陽射しを
ちょっぴり届けてくれた
何でもない 小さな 小さな出来事…
ひらひら ひらひら ひらり…
風に吹かれて 舞い散る花びら
飛ばされたなら 何処で舞う
山里の裾野 密やかに咲いていた山桜
誰もいない村で 誰かを待つように
幹や枝 取り巻くように枝垂れ
すっくと伸びて 小さな池の畔を
分捕っているよう
清楚で可憐 くちなし色の花は
晩秋を彩るように 咲いて魅せ
訪れる旅人を待っているのか
風のなか
はらはら はらはら ひらりひら…
舞いながら 廻されながら
飛んで行く
何処へ行くのか
何処へ行きたいのか
いつか 誰かと
飛び交いながら 春を待たずして
散っていく花
水辺の水面に浮かんで
青空を眺めながら~
ひらひら ひらひら ひらり…
風に吹かれて 舞い散る花びら
飛ばされたなら 何処で舞う
風が吹く
風が啼く
風が叫び
風が詠う
何処へ行こう
何処まで行こう
何処がいいのか
何処も通せんぼ
風に乗る
風に聴く
風を呼び
風を待つ
何処にしょうか
何処でもいいか
何処へ行ってもか
風が吹く~
風の揺らめき 風の煌めき 風の騒めき 風の閃き
だから風
いつも風
誰もが風
何処でも風
何を待っている
何が待っている
何も無いから
何も見つけられない
強い風 優しい風 柔らかな風 暖かな風
自由で 気儘で 我儘で 気難しくて 強がりで…
いつも誰かを待ちながら
いつも誰かを探しながら
いつも誰かを呼びながら
いつも誰かとかくれんぼ
風を追う
風になって
何処までも
何が待つ 何を待つ
いつも風のなか
季節を巡り 雲を追い 陽と遊び 健やかな風に生きて!
彼岸花よ!
2023-09-30 | 詩
何時頃から咲いているのか
鮮やかな紅色で華やかに染めて
繊細で か細くて 直ぐに折れてしまいそう
誰を待って 揺れているのだろう
ゆらゆら ゆらゆら ゆらり…
秋風に靡きながら 今年も咲いて魅せる
彼岸花・・・よ!
風を揺すり
雲を追い
陽を呼んで
空を仰ぐ
野辺の散歩道は
秋の香りでいっぱい❣
まだ向日葵が咲く土手に
コスモスや野菊や山百合が咲いて
競い合い 助け合い 生き抜く
ちょっぴり鬼火のような怖さもあり
嫌われもするけど
独特の存在感で人を引きつけ
離さない 忘れさせない
強さがある
もうすぐ
溢れるほどに
咲き乱れ 仲間を増やし
季節を彩りながら 楽しませて
みんなに愛される花
風に吹かれ
風と一緒で
周り一面を覆いつくすだろう
彼岸花よ! 気高く 優しくあれ~
窓を開けよう
出窓に広がる いつもの風景
四角いガラス窓は CANVAS
一枚の絵画を描いているようで
天も 山も 木々も 雲も 陽も…
全てを包み込んでしまう
何処までも広がる蒼空に
ぽっかりと浮かんだ白い雲
ファファ ファファ 流され
何処へ行くのか 浮船みたい!
何故か 風は吹かないのに
庭の小枝や葉が微かに揺れて
草木も花も誘われ
ゆらゆら ゆらり 揺らめき
涼風を待って 騒ぎ出しそう
さあ~ 空の彩り
青の世界をどう表現しょう
水彩絵の具で塗ったら
あの空色に近づけるだろうか
普段の生活をどのように色づける
木立も 山も 近くの家並みも 野道も 外灯も…
陽射しに聴いて
秋風に聴いて
変わり行く自然と語り合いたい
毎日が同じようで 毎日が違う
どのように色づけられるのか?
誰かが いつも教えている
形も 規則も 決まりもない
そう ありのまま
気持ちを描いて行く
だから 窓から眺める全てを
確かめるように…
窓を開けよう~