*岡田麿里監督作品『アリスとテレスのまぼろし工場』*
副監督で参加しています。
2024年1月15日よりNetflixで配信開始。
英語版タイトルは"Maboroshi"です。
Trapped in a town frozen in time, life must keep going without any change. While struggling for a future, two students have their fate altered upon an encounter with a mysterious girl.
— Netflix Anime (@NetflixAnime) November 26, 2023
Directed by Mari Okada, #maboroshi will be streaming on Netflix, January 15! pic.twitter.com/81kulPW3JI
「未来へ、未来へ、君だけでゆけ」
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毎年恒例「今年の漢字」が発表されました。
「今年の漢字」は、漢字能力検定協会が1995年にはじめたもので、その年の世相を表す漢字ひと文字を募集し、一番多かったものを京都の清水寺で発表しています。
年末は一年を振り返る節目です。これまでのいろいろなことを胸に刻んで、これからの糧にしていく。良いことには慢心せず、悪いことは改めてポジティブに転換したいものです。
今年は…
税 でした。
経済を観察してる身からすると納得のひと文字ですが、一般的な認識としても所得が上がらないなか日々税に追われ、
ガソリン税は下げられず、
さらに 税が増やされるインボイス制度や、
その反対運動、反対派への脊髄反射の如き反発
…など 税 が強い印象を与えていたわけです。
何度も何度も書いていますが、「税」とは何か、改めて書いておきます。
税は景気の調整機能、格差を是正する機能、増やしたくないものを抑える機能があります。逆に、増やしたいものや促したいことに減税する、という機能もあります。ほとんど使われませんけどね。
企業利益と所得(生産)の大元は政府・日銀の貨幣発行です。政府の支出(政府の負債=赤字)によって生み出された利益や所得(国民の資産=黒字)から税で回収する行為は、利益と所得の消滅です。であるからこそ、景気の調整や格差是正、増やしたくないものの抑制に機能するのです。今更ですが、税は財源ではありません。
税には三大原則「公平・中立・簡潔」があり、公平性を担保するために「応能負担原則」があります。つまり、利益や所得が少ないところからは少なく取り、多いところから多く取るのです。
消費税はどのように増税されてきたか。
法人税は、昭和の時代は大企業と中小企業には累進課税の二段階、12ptの差が設けられていて、格差是正機能を持っていました。
しかし法人税は、1989年、1998年、2012年にかけて、減税されるとともに累進性が弱められ、その差は3ptと、4分の1にまで縮小。軽減措置も微々たるもの。格差是正効果が機能しなくなっている。
上であげた年を見てピンとくるでしょうか。
そう、消費税が増税されるのと引き換えに法人税(特に大企業)は減税されてきた。
法人減税の代わりに導入され増税されてきた消費税は、利益の少ない企業ほど、所得の少ない人ほど負担率が高くなる逆進税です。格差を拡大する税制であり、公平性、応能負担原則も破っている。
しかも、消費税は輸出大企業への還付金になっている。経団連など大企業団体が消費増税に賛成するのは、これです。
そこにインボイス制度導入です。
2019年の増税で消費税が10%に、軽減税率が8%に設定された。複数税率において消費税の確実な徴収をおこなうためとしてインボイス(適格請求書保存方式)制度が10月から施行されました。これも増税です。
そもそも、税の機能が成り立っていない、弊害ばかりな税を確実に取るとはどういうことか。
経済を破壊するつもりがないとしたら、税のことを何も理解していないのです。
その反対運動は何年も前からあったものの表に出ない状況でした。しかし、導入が近づいた今年になって、インボイスの危険性が世間にも徐々に浸透。STOP!インボイスの反対運動も盛り上がりを見せ、反対署名は導入前の締め切りまでに50万筆を越えた。
この国民の声は首相官邸に渡されたが、岸田総理は無視しました。
「ガザ地区とイスラエルの即時停戦を」求めるアンケートが登場するまで、このアンケートサイトの最多記録でした。
現在も署名活動は続けられております。まだ署名していない方は、是非署名をお願いします。
100万筆達成でもっと政治に圧力をかけるんだ
…で、「今年の漢字」を政治家にたずねるのも恒例です。
なんと答えたのでしょう。
松野官房長官は政治資金パーティ裏金問題で追及されおり、保身のための備えかと思わせる。
野党の不信任案を否決しといて更迭になった場合、その後の立場保持に備えてるのではないか。それを北朝鮮のミサイルに備えるとか、外国に責任転嫁したのは嘘つきの深層心理が露見したのではとすら思える。
岸田総理は「克」です。「克」の字は「かつ」とは読みません。「かつ」は常用漢字表外の音訓で慣用読みでしょう。名前では「かつ」の読みが使われるので、慣れでそういったのではないか。そんな、なんとなくな意識だから「デフレを克服する」の「こく」との不一致にも気づかない。上滑りした政策ばかりで実際と乖離してしまうのもさもありなん。
他方、長野県中信地区の主要企業204社を対象にした漢字ひと文字は「耐」だったそう。
エネルギー価格上昇でガソリン税の重負担に耐え、コロナ禍でのゼロゼロ融資の返済ができない中小企業も耐えきれず、倒産件数は連続増加しています。
消費税は毒性を強めており、全ての企業活動や生活に不可逆的な致命傷を与えている。
ある物質を投与したうちの半数が死亡する投与量「LD50」という毒物の指標があるそうです。
消費税のLD50はいかほどだろう。
少量なら影響は弱いものの、長期間常用することで依存性を強め、増量に増量を重ねて死に至らしめる。危険な依存性毒物に違いあるまい。
インボイスは毒性を強めるブーストです。
消費税だけでなく、おおよそ全ての諸悪の根源は「税が財源」による緊縮財政です。
自国通貨を発行している日本に、生産力の制約以外に財政政策を縛るものはありません。
財源は国債です。
状況に応じて財政を調整する普通の考え方をとれば良いだけです。現在は長期不況ですから、大規模な財政拡大が必要です。消費税は廃止です。
このように与党を追求する野党はありますか?
れいわ新選組しかありませんよね。
立憲民主党は、消費減税を封印しました。
日本経済新聞が大喜びです。
「需給ギャップが解消した」と政府と同じことを言っている。
デフレ不況で好都合な平均概念による計算を導入した結果、統計は直近の状況に引っ張られて歪んでしまう。コロナ禍で需要が落ち込んだ数値が大きく影響するため、現在は持ち直してるように見えるだけです。長期的に見れば不況は悪化している。
自民党と変わらない立憲民主党。
今のままでは、自民党を勝たせる与党支援政党でしかありません。
岸田政権の支持率はすべての世論調査で「危険水域」まで下がっていますが、何がなんでもこのまま年を越し、任期満了の総選挙までに国民が忘れてくれるのを待つつもりかもしれません。
来年6月には一度だけの所得減税があるので、選挙の宣伝材料にされます。
野党が自民党と変わらないのでは、どんだけ支持率が落ちても自民党政権は安泰でしょう。
政権交代で別な名前の自民党政権がつづくのを防ぎ、本物の政権交代を達成するために国民は声をあげ続ける必要があります。
忘れちゃダメですよ。
今年の漢字「税」は9年前の2014年。8%増税の年にも選ばれていた。にもかかわらず、10%増税を許しインボイスまで導入されてしまった。
忘れてはいけません。
わたしたち国民が意識を変え、悪政に立ち向かわないといけない。その武器は「一票」です。
特に安倍政権以来の自民党政権がどれだけ国民を欺き、貧困化させ、自己責任や負担を押し付けてきたのか、しっかり胸に刻み込んでおきましょう。
おまけ
ボクの今年の漢字は、「前」かな。
空間的な前。前へ進む。前を見る。
時間的な前。10年前、100年前、1000年前…。
両方に目を向けたい。今年に限らないけどね (^_^;)
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