いじめを許さない教師の会

世の中から「いじめ」を撲滅し、地球的正義の実現を目指す教師の会です。2007年6月24日に始まり、現在も活動しています。

大人になれば親とは別の家庭を築ける 

2018-04-03 09:36:26 | いじめ・教育
子連れ再婚の家庭で起きた事件

 それから、青春期には、家庭環境の問題で自殺する人も多いようです。

 子供時代は辛いかもしれませんが、やがては大人になります。大人になったら、あなたはあなたで別の家庭を築くことは可能なのです。

 自分の家庭が嫌だったら、「親のようにはなるまい」と思って、まったく違う家庭をつくればよいのです。

 したがって、「あと数年ぐらい我慢できませんか」ということです。

 以前、ある新聞に、家庭問題が原因で自殺した少女の記事が載っていました。

 記事によると、その少女の家庭は、母親が娘を連れて子連れ再婚をした家庭でした。

 一般に、再婚の場合、子連れだと条件が悪くて非常に不利なのですが、男には、いやらしいところがあり、「子連れでも、息子の連れ子は嫌だが、娘の連れ子ならいい」と考える男性は、けっこう多いのです。

 男性にとって、息子を連れてこられるのは、うっとうしいものです。最初は小さくても、やがて大きくなるため、男同士で戦いになります。家のなかで中学生や高校生の息子が暴れる姿など、想像するだけでも嫌なので、連れ子でも、「息子は嫌だが、小さい娘が一人だけならよい」と考える男性は、わりに多いのです。

 それで、母親のほうは、「『娘がいてもよい』と言ってくれて、ありがたい。優しい人だ」と思って結婚するのですが、やがて娘は大きくなってきます。親子といっても、義理の父親と娘とは血がつながっていません。

 そのため、娘が大きくなり、体が大人になってくると、義理の父親のほうは、若い愛人を囲っているような気分になることがあるのです。

 その新聞記事によると、「義理の父親が十五歳の娘を強姦した」ということでした。それで娘が妊娠してしまい、法律上、中絶のできる、ぎりぎりの時点になったため、とうとう、その事実を父親が母親に告白したわけです。

 その後、父親は家を出たのですが、ストーカーのごとく家の近辺を徘徊するようになったため、告訴され、警察に強姦罪で逮捕されました。しかし、父親は、「娘のほうから誘われた」と言って無罪を主張したのです。

 結局、娘は十七歳で飛び降り自殺をしてしまいました。

 不幸な悲しい事件ではありますが、そういうことは、ある程度、結婚前に予見されることでもあります。「子連れ再婚では、そういうことがよく起きる」ということを、あらかじめ知っておいたほうがよいのです。

不幸な出来事のあとの生き方は人それぞれ

 家庭内の問題は、外に漏れないようにされることが多いのですが、ときどき、ちょろちょろと漏れてきます。おそらく、水面下には、もっとたくさんあるだろうと思います。

 男女の問題は、現実に、いろいろと起きてくるものです。

 その新聞記事のように、義理の父親に性的な虐待をされて自殺する子もいれば、同様の体験を小説に書いて作家になった女性もいます。

 二千五百年前の釈尊の時代にも、やはり、似たようなことはありました。

 ある女性が結婚して娘を産んだのですが、その女性は、娘が小さいころに夫の家を出てしまい、別の町で大商人に見初められて、その人の妻になりました。しばらくして、その夫が第二夫人を連れてきたのですが、その女性は、実は自分の別れた娘であり、母子で同じ男性を共有していたことが分かったのです。

 それで、その女性は世をはかなみ、出家して仏陀教団に入り、有名な代表的尼僧になったと言われています。

 世の中には、そういう女性もいるのです。

 人生には、いろいろと不幸な出来事はありますが、その後の生き方は人それぞれなのです。人生は長いので、逆転することは可能です。まだまだ、よいことはたくさんあるので、どうか、思い詰めずに粘り抜いてください。

 青春期には、以上のような問題が多いと思います。

(「生命の法」第二章 自殺を防止するためには 第四節 大人になれば親とは別の家庭を築ける 大川隆法著より)

いじめを許さない教師の会 会長 後藤克彦

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