もう採り上げるのが四作目になる青山美智子さんの作品。
どゆことかと言うと、本屋大賞候補の常連の作家さん。つまり、もう毎年のように作品を発表していて、本屋さんに務めている店員さんの鑑賞眼に耐え人気があり、しかも、アマゾンのaudibleにカタログがあるという超偉大な作家さん。
どの作品も、短篇を重ねながら、中心になる話、人物にきちんとまとめていく。
そして、なんといっても、ここがいいんだけど、優しいんだよね。基本的にハッピーで、生きる力、いきる意味をめちゃくちゃ与えてくれる。
今回の作品も、ラストが気になりすぎて、実家に行った時にずっと聞いてたんだけど、最後、じわ~って涙出てきたもんなあ。
青山美智子さん。ちょっと母親の名前に似てる。笑。そんなのカンケーね~。
元気ない時には、もうめっちゃいい。
もうワタクシの理想の作家さんだよ。
最初の話、だけちょっとネタバレ。
相手がめっちゃ好きすぎて背伸びしすぎて、意図はしていなかったんだけど、思わず犯罪を犯しそうになるんだよね。でも、そこでなんとか踏ん張って、いままで好きだから背伸びして、見栄貼って、無理ばっかりしてたけど、本当の素直な自分を見せよう、と決心するんだよ。
そして、いくつかの短篇を挟んで、ラストに、相手の女性の話に繋がります。
けれど、その最後の話に挿入されるサブストーリーも鮮やかで、その最後の種明かしが本編のラストを飾ってる。これがまた素敵な話。
エイプリルフールには、がっかりするウソじゃなくて、ほっとするウソを、というのは、ドラえもんのしずかちゃんが言ってたけど、こうした種明かしは、ほんっとにじわっと来ました。
気になった人は、また、「人魚が逃げた」というタイトルの意味を知りたい人、そして、アンデルセンの人魚、この悲しい話に、なんとか希望の光を当てたいと思う人も、ぜひこの小説を。
お勧めします。
ラストの思い込みからのドンデン返し。いつかどこかで使いたいって思ってるだろ~。
いや、ぱみゅ代とぱみゅ奈が、もう少し歳が近かったら、まんまバクった話書きたかったんだよおお。
でも結婚の話だから書きたくないんだよおおお。