ごっとさんのブログ

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湿布薬をたくさん使ってはいけない理由

2024-04-25 10:38:07 | 健康・医療
私はどこかが痛いという事がほとんどありませんので、湿布を使ったことはほとんどありません。

かみさんはクリニックで多量に処方してもらい、そのまま貼ったり小さくしてガムテープで止めて使ったりしています。多くの人が肩こりや腰痛で湿布薬を使ったことがあるのではないでしょうか。

医療機関でも処方してもらえますし、薬局やドラックストアでも市販品を購入できますから、最も身近な薬と言ってもいいかもしれません。しかし手軽だからと言って安易に使い過ぎてはいけないようです。

とりわけ心臓にトラブルを抱えている人は注意が必要です。また高血圧で血圧を下げる薬(降圧剤)を服用している人も気を付けたいものです。湿布薬には血圧を上昇させたり、病状を悪化させたりする危険があるのです。

湿布薬に含まれている代表的な成分は、フェルビナク、ジクロフェナック、インドメタシンの3種類ですが、いずれも非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される薬剤です。解熱鎮痛剤のアスピリン、ロキソプロフェン、イブプロフェンも同じ分類です。

このNSAIDsは、体内で炎症、痛み、発熱を引き起こすプロスタグランジンという生理活性物質が作られるのを抑えることで症状を改善します。

プロスタグランジンはシクロオキシゲナーゼという酵素が作用して作られることから、NSAIDsはその酵素の働きを阻害し、プロスタグランジンが産生される経路を抑制します。その一方で腎臓の血管が収縮して、腎血流量が低下します。

その結果体内に水やナトリウムが溜まりやすくなり、血圧の上昇や浮腫が生じることがあります。NSAIDsが血圧に及ぼす影響を検討した報告によれば、平均5ミリ程度の血圧上昇を招くとされています。

血圧が正常な高齢者がNSAIDsの使用を開始した直後から、血圧が高血圧の区分にまで上昇し、使用を中止すると血圧が正常化したという報告もあります。

もともと高血圧の人であれば、湿布薬の過度な使用は、狭心症、心筋梗塞、大動脈解離といった心臓疾患を発症するリスクが高くなる可能性があるようです。

普段から血圧のクスリを飲んでいる人が、安易に湿布薬を多用していると、気付かぬうちに血圧のクスリの効き目が弱くなり、血圧が高い状態のまま過ごすことにもなりかねないのです。

たぶん湿布薬の副作用など考える人はいないと思いますが、むやみに痛の湿布薬を張るときは注意が必要なのかもしれません。


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