社会福祉士や精神保健福祉士国家試験の次に目指す資格として人気があるのがファイナンシャル・プランニング技能検定(以下FP)。
お金を扱うプロとして厚生労働大臣がスキルを認めた国家検定です。
直近では、2024年に芸人サバンナの八木さんが4度目の正直で難関の1級にチャレンジしたことが話題にもなりました。
3級に関しては、2024年4月1日より、CBT試験として、通年対応会場で受験できるようになりました。
今回はFP技能試験に興味がある方に向けて、かつて私が受験した体験談についてまとめました。
さかのぼること10年前の1月24日日曜日、この日は第28回社会福祉士試験日・第18回精神保健福祉士試験日でもありましたが、私にとっても勝負の日でした。
FP技能3級試験を受検してきたのです。
「過去問一冊さえやっておけば合格は難しくはない」と見込んでいましたが、学科科目の本試験は過去問とは傾向が異なっており、苦戦したものでした。
一般社団法人金融財政事情研究会の試験を受検したのですが、学科試験合格率55.86%と比較的低水準の結果に終わりました。
なんとか1発合格を果たしたものの、一部合格ですので、まだ実技試験が残されていました。
2科目を合格しないと真の合格にはならないのです。
そして、4ヶ月後の5月22日、FP技能3級実技試験を受検してきました。
既に学科試験を合格しているため、2年間学科科目の免除期間があったのですが、先延ばしせずに早めに受けておこうという思いから直近の試験日として選んだわけです。
学科は金融財政事情研究会のものを受けましたが、実技はFP協会のものを選びました。
FP試験は、国家資格キャリアコンサルタント試験同様に、試験実施団体が二つ存在し、学科と実技をそれぞれ別々の機関を選択して受検することが出来ます。
いずれの機関でも、学科と実技の総合合格を果たせば、FP技能士として認定されることになります。
私は今回、FP協会の主催する実技試験を選びました。
学科と異なる機関を選んだのは、確実に一回で合格したいという強い思いがあったからです。
実技試験の場合、金財の実技よりも、FP協会の実技試験の方が難易度が明らかに簡単だからです。
過去問題集を比較してみた所感もそうですし、合格率を比較しても差が際立ちます。
FP協会の実技試験は計算式(求め方や速見表)等が予め記載されているような設問もあり、数学が大の苦手の私にとってはこれ以上ないアドバンテージでした。
今回受検に使用したのも学科時と同じ過去問でしたが、現在は改訂版が存在しないため割愛しますが、過去問一冊あれば、合格レベルに達することが可能だと思われます。
勉強に費やした期間は約10日間です。
いつものように、スロースターターすぎる私でしたが、4月5月は本業が想像以上に忙しいのもあり、勉強に傾注する余裕が持てなかったというのもありました。
そして、1月に学科試験を勉強していた経験があったからこそ、10日あればなんとかなると見込んでいましたが、勉強を再開してすぐに現実を痛感することになります。
当時の半分以上忘れてしまっていたのです。
一度覚えた知識のはずなのに、次々と不正解になってしまった時の焦りやストレスと言ったら、体験した方ならばお分かりだと思います。
FP3級学科試験体験談でも触れましたが、この試験は暗記がものを言う試験で、細かい数字が相当数出題されるわけですが、かなり苦戦しました。
覚えたつもりが復習すると忘れていて、また覚え直すもののまた数日後には忘れていての繰り返しが一番の苦行でした。
保険、金融、株式等、生活上でそれほど馴染みがあるような世界ではなかっただけに、イメージがつかみにくいのもあって、なかなかインプット出来ずにいました。
ですが、勉強の才能があるわけでもない私にとっては単純作業以外の勉強法はありません。
社会福祉士受験勉強時にも応用したグーグルの画像検索を使って、キーワードを具現化して視覚でインプットするように工夫しました。
時より不正解が連続で続くと、「数学が苦手な自分が本当にFPに受かるのだろうか」という不安に駆られましたが、そんな自分を変えるためだと原点回帰してモチベーションを維持していました。
また、不動産分野については、かつて受験した宅建士や賃貸不動産経営管理士国家試験の知識も応用できたため、捗りました。
このような浮き沈みと闘いながら、スキマ時間を使い10日間の詰め込み式受検勉強で当日を迎えました。
ちなみに、具体的な勉強としては、学科試験の復習を9日間ほど重点的に繰り返して、試験前日に初めて実技問題を解いてみるというやり方でした。
結果として、驚くべき結末を試験当日に目の当たりにすることになりました。
続く