スペースバルーンを打ち上げるにあたっては、非常に多くの法律が関係してきます。中でも大きなものが航空法と電波法。これらは十分な配慮が必要です。

そしてあまり関係なさそうだけど、実は少し関係するのが「高圧ガス保安法」です。本法律は、基本的には高圧ガスを管理、販売する組織側に関係してくるのですが、第二十三条は一般利用者側にも関係してきます。第二十三条の2を要約すると、経済産業省令で定められた車両以外でガスを運搬してはならないということです。つまり自宅に届いたガスボンベを打ち上げ場所まで移動するには、人力で運ぶか、省令で指定された車両に依頼して運んでいただくしかないのです。

法律は守るべきもの。どんなに小さなことでも、順守した上で行動しなければなりません。上記内容に関しては、「スペースバルーンの高圧ガス保安法」ページにまとめてあります。
スペースバルーン用の、大きな風船にヘリウムガスを充填すると、大きな浮力を生み出します。とうぜん、充填するガス量によって浮力は異なってきますので、現在販売されている巨大バルーン(ジャイアントバルーンとも言われます)を調べてまわり、そのガス量と浮力の関係性をまとめてみました。結果がこちら。

ヘリウムガス充填量と浮力


浮力とガス量は、3000リットル程度までは、ほぼ比例関係にあるようです。このグラフを数値化した、詳細な情報はスペースバルーン打上機材の風船ページにまとめてあります。

スペースバルーンの回収においては、「落下地点の予測」が非常に重要な要素になってくるものと考えられます。GPS機能付き無線機や電子アラームは、落下地点近辺にたどり着いてから、最後のピンポイントで場所を特定するための道具です。
が、まずはどの辺りに落ちるかという落下地点を予測できなければなりません。スペースバルーンを初めて打ち上げる前段階として、一番の懸念点が、この落下地点予測です。

少しでも正確な予測を立てるために必要なのは、おそらく「経験則」と「風の予測」になるでしょう。前者は経験豊富な方を頼るか、自身で経験を積むしかありません。しかし後者に関しては、様々なウェブサービスがあります。

北海道の風向・風速を予測できるサービスをまとめましたので、「風の予測」ページに記載しておきます。
パラシュートの開傘実験、及び落下時の電子アラーム再生実験を兼ねた実験機が「4号機」です。機体重量も、3号機の300gから、500gに増加させています。

スペースバルーン

さすがに500gになると、相当に重たく、落下速度もあがります。が、それだけにパラシュートも確実に開いてくれるようで、何度も実験を繰り返した結果、見事成功しました。

実験動画や製作方法に関しては、「4号機」のページにまとめてあります。

先日、オリジナルのパラシュート作成方法を公開いたしました。

今回はそのパラシュートを新造した3号機につけ、落下時の開傘実験を行いました。重量を300gに設定し、1点吊りで付けたパラシュートの実験動画、及びそのまとめは「3号機」のページにございます。ぜひご覧ください。
スペースバルーンの機材が地球に落下してきたあとは、無事に回収する手段を考えなければなりません。上空の風を計算した事前予測、高度2万kmのGPS衛星からキャッチするGPS情報、近くまで行った時に発見しやすい電子アラーム音など。

様々な策を講じますが、それでも発見できない可能性もあるでしょう。ロストするだけなら残念ですみますが、最悪なのは第三者にご迷惑をお掛けしてしまうことです。発見された方に、不審物でないことを伝達するためのシールを作成しました。今後の機体には、すべてこれを貼り付けます。

連絡先シール

詳細は「スペースバルーン 連絡先シール」にまとめます。

スペースバルーン用の風船は成層圏で破裂し、浮力を失った機材は地上へ落下してきます。この時、少しでも落下速度を落とし、安全性を高めるためには、空気抵抗などを考慮しなければなりません。

まだジェット気流を通った経験がないので憶測に基づくものですが、空気を逃がしつつ空気抵抗を受けられるもの。途中でタコ糸の一本くらいが切れても、パラシュートの機能を果たしてくれるもの。製作の容易さ。
などなどを考えているうちに、最終的にオリジナルデザインのパラシュートに行き着きました。

作成方法をまとめたので、掲載しておきます。但し、著作権は当方に帰属します。

パラシュートの作り方

パラシュートの詳細、並びに後日の実験状況等は「パラシュート」のページにまとめていきます。

スペースバルーンを成層圏まで打ち上げるためには、様々な機材が必要になります。現時点で明確になっているものとしては、以下のようなものが挙げられます。

風船
ヘリウム
たこ糸
パラシュート
機体用発泡スチロール
デジタルカメラ
GPS機能付きアマチュア無線機

各機材の選択方法等も含め、詳細はすべてウェブサイトの方にまとめております。興味のある方は、ぜひ「スペースバルーン 打上機材」の方を御覧下さい。
スペースバルーンは上空に打ち上げるものなので、うっかりしがちですが、道交法にも関係をしてきます。打ち上げる瞬間と、機材が地上に戻ってきた時。

これらに関して、道交法を順守するため警視庁相談コーナーに直接かけあい、詳細をお伺いしました。すべては法に則った打ち上げをするため、徹底的に調べています。

詳細に関しては「道路交通法」のページにまとめました。
スペースバルーン打ち上げに関わる航空法の、「第99条の2」「第209条の3」「第209条の4」を調べました。難しい条文で書かれていますが、内容を熟読し、国土交通省に掲載されている画像もあわせて、情報を整理しました。

詳細は「航空法」のページにまとめてあります。例によって、その合法性等を保証するものではありませんので、情報の取り扱いは個人の責任としていただき、当方は一切の責任を負えませんのでご了承ください。