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性被害のトラウマ記憶をあえて思い出し、かつ「今はもう大丈夫」と実感する、という流れを繰り返す中で、一度だけトラウマ体験に引きずり込まれたことがある。恐怖の再体験が眼前・体感で起こり、制御不能、ストップできなくなるという状態。その時の状況をあえて書いてみる。
普段、成功した時の流れ
・安心できる布団に寝転がり
・スマホのメモ帳に当時の状況や心情、気づいたことを打ち込みながら、
・刺激が強すぎる時はパズルゲームで感覚緩和
・「辛かったね」と自分に言い、腕やお腹をさする、涙が出るまで
涙が出ると、圧倒的な感覚緩和が起きて、すーっと楽になった
制御不能時の流れ
・当時のことがフラッシュバックした時に、物理的にベッドに横になれず、代わりに玄関近くのフローリングの床に座った
・スマホをタイムロッキングコンテナに入れていたので、メモ帳に書き出して情報や心情を視覚的に整理することが出来ず
・感覚緩和のパズルゲームも出来なかった
・冷たいフローリングの床の感触が、被害当時の感覚を思い出させた
・なんとか、頭の中だけで状況を整理しようとするものの、追い付かず、ネガティブな心情に引っ張られていき、
・動悸や腰痛、めまいが強くなりすぎて、床に倒れ込む
・床に寝転がる、という状態が、被害体験時を更に思い出させ、
・一気に、当時に戻ったかのような恐怖の再体験が襲ってきた
・私は、それを阻止しようと、自分の腹を殴った
お腹への強い痛みで、なんとか意識を取り戻すも動けず、その後布団に運ばれて寝た後、ようやく感覚が緩和した。
この時の体験を通じて、普段の「成功時の流れ」がいかに重要かを感じた。
安心できる場所、記憶に引きずり込まれないようにするための小道具(私の場合はメモ帳、パズルゲーム)
この環境が整っているからこそ、「私がいるところは過去の被害現場でなく、現在の安心できる居場所」と認識できた。
被害時の心情から出てくる言葉、(なぜ私だけあんな酷い目に、まだ小さかったのに、死んだ方が楽になれるのでは)というような、を、
今の立場からの言葉(今はもう大丈夫、辛かったね、私がそばにいるから泣いていいよ)によってなだめていく作業というのも、
環境が整っていないと、力関係が逆転し、
ネガティブな心情に圧倒されてしまったのだ、ということが、よく分かった。
その問題点を整理したことにより、
過去の記憶と向き合う時のスタイルには十分注意を払い、その後、制御不能になることはなかった。(この1年間の記録、内、制御不能1回、成功回数100回以上)
追記:
涙が出る、と書いたが、初期の頃は、涙が軽く出るくらいでは感覚緩和に至らず、号泣すると感覚緩和に至った。特に、最初の10回くらい。その後も時々。
身体反応として、体の硬直及び腰痛があった。初期の頃、この流れをやっていた頻度が高かったこともあり、腰痛が重なってぎっくり腰に。
「動悸や発汗、体の硬直は、当時の記憶に対する、恐怖による身体反応だ(感覚緩和すれば収まる)」という認識でいたのが違うところ。
また、このパニック発作的なものは、小1の時、冗談でかんちょうをされ、身体反応だけのフラッシュバックとして起きたのが最初だったと思い出される(健忘中、映像記憶にはアクセスされない)
テーマ:幼少期の性被害と複雑性PTSD