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身近な生き物:大きな谷さん

2024-03-27 06:29:39 | 日記
目的は除草

 地元紙の経済面の記事が何やらおかしな気配。
見出しに「ジャンボタニシ」とあるのです。
文化面に似合いそうな生き物の固有名詞がどうして経済面に?
ちょっとばかり興味が湧きました。
 記事には<農林水産省が稲の食害を気にして、ジャンボタニシを田んぼ
で放し飼いにしないように農業関係者に呼び掛けている。>とありました。
 ジャンボタニシと言えば在来のタニシの倍以上の大きさがある外来種。
そんな生き物を田んぼで放し飼い?
今度は疑問が湧きました。

 読み進むと今回の呼びかけの背景が書かれていました。
<ジャンボタニシを水田にまく様子を収めた投稿がXで拡散され話題に
なっている。
それに対して農林水産大臣が<繁殖力が高く、一度蔓延すると根絶は
不可能と注意を促している>(信濃毎日新聞 より)とありました。
 なんでも投稿の主はジャンボタニシの旺盛な食欲を除草目的に使う目論見
なのだとか。
おもしろい目の付け所ですが、効果の程はどうなのか?
はたまた農林大臣が乗り出すほどに危ない行為なのか?
その辺りが気になります。

大スターの名前

 ジャンボタニシがいればほとんど全ての雑草を食べてくれるので、除草剤
をまく必要が無いと主張する農家があるそうで。
 <1メートル四方に2cm以上の個体が2~3匹いれば除草剤を使用せず
に済む。>(ジャンボタニシ除草 より)
となると投稿者の目論見通りの成果が期待できそう。
でもそれは全てのジャンボタニシの行動を管理出来たらの話でした。
 <1匹のメスが4月から10月に掛けて20~30回産卵を行い年に
3000個以上の卵を生む。
2週間で孵化し藻や浮き草を食べて成長すると稲を食害し始める。>
 
 その後は爆発的な繁殖力で生息域を拡大します。
<2020年には沖縄・九州・四国の全県を含めた関東以西の31府県で
分布が確認されている。>(プレジデントオンライン より)
 例えば兵庫県での被害の推移はこんな具合。
<2011年の被害面積は0.1ha、16年には24.4ha、20年には
36.3haに拡大。>(ひょうご経済 より)
一度入り込まれたら根絶はほぼ不可能。
 繁殖力に加えてタニシ本体もかなりやばい相手。
<卵と内臓には神経毒が含まれる。
広東住血線虫の中間宿主なので人への感染もあり得る。>
(プレジデントオンライン より)
 うっかり触れて線虫に乗り移られたら大変。
とてもじゃないけれど放し飼いする様な相手ではありません。

 ふと思ったけれどジャンボタニシを日本語にすると「大きな谷さん」
大リーグのスター選手みたいです。
 「『ジャンボ谷氏』と一緒にするな!」
熱烈なファンに怒られそうな連想でした。

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