定借マンション、50年後を考え未来を見る | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
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こんにちは! 廣田信子です。

 

今回、マンションコミュニティ研究会の勉強会で、

旧借地権マンションの建替えの大変さを学びました。

 

借地権は、1992年改正以前の「旧法借地権」と

「新法借地権」に分けられ、

新法の大多数は「定期借地権」です。

 

今回、これを機会に、これまで

借地権マンションについて学んだことを整理しました。

 

18年には旧法の借地権マンションが

頑張っている話を聞きました。

 

その後19年12月のフォーラムでは、

「定期借地権」を扱いました。

 

「マンションの終わりを想定した

管理組合運営の意味を考える

~定借マンションの住民意識から学ぶ~」

 

というテーマでした。

 

今思うと、コロナ禍の直前でした。

その後、このようなオープン会場でのフォーラムは

行っていませんから感慨深いです。

 

このフォーラムの趣旨は、

 

「マンションの建物も管理組合もいずれは終わりを迎える。

最後を考えることはタブーではなく、

選択肢を検討して自分の意思で選択する課程で、

積極的に未来を考えることに繋がるのではないか。」

 

というものでした。

 

定められた契約期間(50年以上)の満了後は、

原則、更地にして土地を返却しなければなりません。

 

基調講演は、明海大学の周藤利―教授がつとめて下さいました。

周藤先生は、その後急にお亡くなりになられ、

この時の元気な姿が懐かしいです。

 

パネルディスカッションの中で紹介された

マンションの一つは

 

50年契約で、

「原則、契約期間の終了日までに更地にして土地を引き渡す。

 

ただし、土地賃借人が契約期間終了の2年前までに、

建物を解体せず現状のまま譲り受けることを希望した場合は、

地上権者は建物の解体義務を免れる」

 

という契約になっています。

 

建物診断を基に、

解体まで残り40年の長期修繕計画を作成しています。

 

給排水管がステンレス、鋳鉄管で、

解体まで交換不要な仕様となっていて、

 

かなり修繕積立金は少額で済むという状況です。

 

終わりが決まっているからプランを立てやすいのです。

 

最初から50年という期間が決まっていることで、

解体積立金を積み立てつつ、未来をしっかり見据えて、

将来50年を超えての更新も考えているという

状況が生まれているのです。

 

長期修繕計画をもとに、

地権者と話しをしてみようという機運もあります。

 

終わりを考えることで未来が見えているのです。

定借マンションから学びました。

 

 

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