こんにちは! 廣田信子です。
マンションコミュニティ研究会の勉強会で、
多摩ニュータウンの築40年の階段室型団地で、
長寿命化のための大改修工事を成し遂げた話を聞きました。
外断熱工事を行い、
サッシ、玄関扉の交換で断熱性能と遮音性能を向上し、
また、住戸内の給排水管枝管も含めて給排水管の全面更新、
外構の給水管更新も行いました。
なぜ、外断熱工事を実施したのかです。
多摩地区には、
地域の専門家や市民が協力して
集合住宅の居住環境の向上や環境負荷低減を目指す
エコリノ協議会が活動しています。
そのセミナーへの参加と、
外断熱工事先進地の視察で、
多数の委員の外断熱への意識が高まったことがあります。
国や市の補助金制度を全面的に利用して、
外断熱や給排水管更新その他の多岐に渡る工事を
目指すこととなりました。
費用は、1戸当たり 525万円と多額でしたが、
補助金として、国から戸当たり約100万円、
多摩市から戸当たり約50万円を得ることを目指しました。
不足分は、住宅金融支援機構から融資を受けることとし、
団地修繕積立金は、700円から1,500円/月戸 に、
各棟修繕積立金は平均9,420円から平均12,580円/月戸に
値上げをすることとなりました。
問題は、それを、どうやって住民に理解して頂くかです。
外断熱工事の実施には、
「冷暖房関係光熱費 1,000~2,000円/月減額
(エコリノ協議会試算)」
「医療費2,000円/月減額
((一財)建築環境省エネルギー機構)」
を全面的に伝えました。
総会前の説明会は一週間余の間に計9回開催し、
いかなる質問にも必ず回答しました。
説明会を繰り返すうちに、
組合員の関心はより真剣に、工事に前向きとなって行き、
反対意見は影を潜めました。
修繕委員のきめ細かい説明と、
実施しようという熱い思いが伝わったのだと思います。
補助金獲得の手続きは複雑で、
エコリノ協議会の関連で優秀なコンサルタント2名に
加わってもらいました。
工事期間は2年を超え大変でしたが、
工事をなしとげたことが、
広く住民にプラスの成果があります。
今回の大規模修繕工事を
96%がやって良かったと答えています。
修繕積立金の値上げも、
89%がこの工事ならば仕方がないとの評価でした。
管理組合の熱い取組み姿勢と、
サポートする専門家との連携、
補助金等の活用の知恵の賜物です。
エコリノ協議会の存在も大きかったと思いました。
勉強会の内容は、
松田理事がしっかりまとめてくれています。
くわしい内容は
下記の「議事録」を参照してください。
mckhug2.com/topics_20240423.html
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