もぐらたたき!

CDのレビューとかなんとか

おしらせ

2015-12-02 16:23:37 | レビュー

いつも御覧下さりありがとうございます。

さて、このブログを開設して早1年。時の経つのは早いものです。
あれを書き忘れた、これは後で読み返すとこれはまずかったと追想していました。
 
以前から決めてはいたのですが、ここからは週1回の更新から不定期更新としたく皆々様に御伝え致します。

理由は2つ。1つ目は貧困の為、3つの仕事を受け持つ事となり疲労困憊の中でクリエイティブな作業をする事が困難と考えた為。

2 つ目は、さすがにネタ切れ。CDはかなり持っているのですが、音楽という抽象的な価値観を表現する事が如何に難しいかを感じ取りました。曲への想いは聴い ている間にパッと閃き、そして綺麗に忘れている。土曜日の期日は間に合わせないといけないとプレッシャーが常にありました。ですのでいつもギリギリの投稿 になっていました。
 
初期の頃からほぼ欠かさず御覧下さった方々、つい最近読者として登録して下さった方々、皆々様に感謝です。

ですが、前述しました通り不定期更新としてこのブログを閉鎖する事はしません。
ですので、更新回数は減りますが変わらず御愛顧下されば嬉しく思います。
 
不定期という事で、中身の濃いものに仕上げます。
今後とも宜しく御願い致します。


A Show of Hands/Rush

2015-11-29 00:18:45 | レビュー

<List>
1. Intro
2. The Big Money
3. Subdivisions
4. Marathon
5. Turn the Page
6. Manhattan Project
7. Mission
8. Distant Early Warning
9. Mystic Rhythms
10. Witch Hunt
11. The Rhythm Method
12. Force Ten
13. Time Stand Still
14. Red Sector A
15. Closer to the Heart

<Member>
・Geddy Lee(Bass, Vocal, Keybord)
・Alex Lifeson(Guitar)
・Neil Peart(Drums)
 
1989年リリースの3枚目のライブアルバム。9th"Signals"から12th"Hold Your Fire"までの楽曲を中心に収録されています。
 
ところがある有名な速弾きギターリストがネガティブな意味で発言したのではないのは解るのですが、Rushのライブアルバムは各曲のベストテイクを繋ぎあわせているとのこと。そうかもしれませんね。GeddyによるMCはわずかしかなく、淡々と演奏されていきます。
 
でもこのアルバムは凄いですよ。ボーっと聴いていると、フルレンスアルバムに収録されているテイクと思ってしまう程オリジナルに忠実なのです。特にNeilのタイム感はそれが顕著です。音も粒がそろって最高です。GeddyのWalのベースもとても整った良い音がします。

Geddyがベースからキーボードへ、キーボードからベースへ頻繁に移るのも聴き所です。

このライブアルバムで聴く事が出来るNeilのドラムソロは本当に素晴らしい。"Exit...Stage Left"でのドラムソロを発展させたものですが、音が良いし、もちろん上手いし、長さが丁度いいです。私も尊敬するNeil Peartですが、これ以降のライブでのドラムソロは正直言って長すぎます。
 
それと過去の曲は15曲中2曲だけ。彼らが如何に前向きな姿勢で音楽に取り組んでいるかが解ります。
不自然な終わり方をしますが、彼らのライブアルバムの中では一番完成度が高いと思います。

 


The Dreaming/Kate Bush

2015-11-22 00:08:28 | レビュー


<List>
1. Sat in Your Lap
2. There Goes a Tenner
3. Pull Out the Pin
4. Suspended in Gaffa
5. Leave It Open
6. The Dreaming
7. Night of the Swallow
8. All the Love
9. Houdini
10. Get Out of My House

1982年リリースの4th。彼女の作品群の中で一番キチキチなアルバム。

このアルバムにはありきたりなものは何もありません。反則と禁じ手が満載です。今後もこれを凌駕する女性アーティストは現れないでしょう。いや、女を捨てていると言ってもいい。この頃は今と比べて美(ry。全編に渡って叫び、唸り、わめく。高い緊張感でキレまくっています。
ひとつ間違えると奇を衒っていると批評されるでしょうが、ギリギリのところで踏みとどまっています。

このアルバムはプログレではありません。ですがPink FloydのDavid Gilmourが参加している事もあってかプログレ愛好家の評価は高いようです。

Kateのアルバムの中で最も前衛かつアグレッシブな作品です。決して万人向けではありませんが、いつまでも新しく、色褪せません。音楽に対し好奇心旺盛な方にはお勧めです。


Live at Montreux/It Bites

2015-11-15 00:09:52 | レビュー




1. Fanfare
2. Turn me Loose
3. All in Red
4. Black December
5. Never go to Heaven
6. Yellow Christian
7. Screaming on the Beaches
8. Calling All The Heroes
9. I Got You
10. Once Around the World


・Francis Dunnery(Vocal,Guitar)
・John Beck(Keyboard, Vocal)
・Dick Nolan(Bass)
・Bob Dalton(Drums)
 
2003年にリリースされたらしいライブアルバム。バンドが解散してからこのような音源がリリースされたり、解散前の作品のベストアルバムがリリースされたりとやはりオリジナルメンバー、とりわけFrancis Dunneryのいた頃のIt Bitesを懐かしむ、いやオリジナルメンバーでの再出発を望む人は多いのでしょう。John Mitchellには悪いけど。
 
このアルバムは、まだ2ndアルバムまでのマテリアルの中からの選曲なので、1stアルバムの曲の割合が必然的に多くなります。もう一枚のライブアルバム、"Thankyou & Goodnight"は3rdアルバムリリース後の音源ですが、このアルバムも1stアルバムからの選曲が多いように感じます。つまり、1stの楽曲はメンバーも思い入れがあるのだろうし、優れているのだからだと思います、1stアルバムは音が悪いとは思いませんが、アルバム全体の音圧が低い事が説得力を削いでいる様に思います。

このアルバムで聴かれる1stアルバムからの曲、2ndからの曲もスタジオアルバムと思い込んでしまう程素晴らしいものです。
Bob Daltonのプレイは手数は多くありませんが、パワフルでとても精確で、変拍子も楽々こなすというイメージがあります。
インプロビゼーションの要素は少なく、アルバムのイメージを大切にする姿勢は素晴らしいです。どの曲も演奏するの難しいですから。
 
このアルバムのハイライトは"Once Around the World"の完全再現でしょうね。
どこかで「It Bites版Supper's Readyだ」と書いてあったのですが、私もそう思います。
この曲だけ会場が違うのか、録音した日付が違うのか、明らかに音が違います。Francis Dunneryのギターの音がとても良いです。数箇所ですけど、こもってコキコキ鳴るのは、マーシャルのチューブアンプだなぁと思わせるものです。
 
全ての曲を鑑みて、十分な長さでとても気に入っています。"Thankyou & Goodnight"は短すぎましたから。

 


Youthanasia/Megadeth

2015-11-07 21:32:50 | レビュー

<List>
1. Reckoning Day
2. Train of Consequences
3. Addicted to Chaos
4. A Tout le Monde
5. Elysian Fields
6. The Killing Road
7. Blood of Heroes
8. Family Tree
9. Youthanasia
10. I Thought I Knew It All
11. Black Curtains
12. Victory
 
<Member>
・Dave Mustaine(Guitar, Vocal)
・David Ellefson(Bass)
・Marty Friedman(Guitar)
・Nick Menza(Drums)
 
1994年リリースの6th。あのジャケットが買おうという気を萎えさせます。

前作"Countdown to Extinction"リリース頃からMegadethの動向については別の音楽に興味が移っていた事もあってリアルタイムで追うのを止めました。もうかなり経ってから(発売当初はまだ20世紀だったんですね)"Countdown to Extinction"と同時期にこの作品を聴きました。その後リリースされた3作品も聴きました。
 
この作品は"Countdown to Extinction"の延長線上の作品ですね。違う部分と言えば、さらにミドルテンポの曲が増えて、Daveのボーカルを前面に出した作りになっています。プロダクションも前作同様とても良いです。

曲も良いです。"Train of "Consequences"はとても良いし、"A Tout le Monde"は名バラードです。Martyも自由に弾きまくっています。
最後の"Victory"は何を言ってるんだ?という感じですが。

でも、1stから4thまでの無機質なリフは無いです、標榜していたIntellectual Thrashの看板は下ろしてしまったのでしょうか?
"A Tout le Monde"は良いバラードですが、3rdの"In My Darkest Hour"の方が何倍も良い曲です。こちらの方向性を追求して欲しかった。
 
とはいえ、良いアルバムには変わりありません。で、この後が困ったものです。正直この後の3作はリリースする度に状況は悪化。
"The World Needs a Hero"に至ってはひどすぎてもう2度と聴く事は無いでしょう。

またメンバーチェンジを繰り返すMegadeth。歳相応の円熟味のある作品となるような気がしますが、ボーカルも含めてとても心配です。