老人ホームにいる母が救急搬送され入院したのが、昨年の今ごろでした。
結論から言うと母はすぐ退院でき、もとの老人ホームへいったん戻れました。
いったん、と書いたのは、もう住宅型有料老人ホームでは暮らせなくなるので介護付き有料老人ホームへ移らないといけなくなったからです。
その後、言語聴覚士の妹が務める病院系列のホームに無事入居することができ、今に至ります。
あれから私はあらためて考えてきました。今後も起こるであろう母の急変時の対応に、妹や弟とどう分担できるかということを。
目次▶
老人ホームにいる母が救急搬送され入院▶
妹や弟に負担がかかってしまい▶
Zoomできょうだい間会議▶
親の介護をきょうだいで分担するコツ▶
おわりに
老人ホームにいる母が救急搬送され入院
私も妹も弟も、奈良県内に住んでおり、互いに1時間弱あれば行き来できる距離にいます。私が母のいる老人ホームに一番近いし外で働いているわけではないので、本来ならいちばん動きやすい。
でもあの日は、老人ホームから連絡があった真夜中に、妹がかけつけてくれました。
1時間近く救急車で病院探し。受け入れてくれるところが見つかり、治療をうけた母は少しずつ痛みが落ち着いていきました。
心配なことが検査で見つかりましたが、ただちに手術が必要というわけではないとのことで、老人ホームへ戻りました。
母はホームへ入居するまで、これといった持病もなく、毎日飲む薬もなかった人です。たまに腰痛で整形外科へいくくらい。
それだけにあの入院は心配しましたが、なんとか今より悪くならないようにと願いながらここまで来ています。
この1年でも救急車で搬送されたことがあったのですが、そのとき行ける誰かが付き添ってきました。
おかげさまで今は面会にいくと笑顔のことが多く、きょうだいLINEでも「良かったね」が飛び交っています。これが続くといいな…。
妹や弟に負担がかかってしまい
ところで、昨年の救急搬送で戸惑ったのが、病院がすぐ見つからなかったことでした。
だいぶ前から言われていたことだし、仕方ないことだと思っていましたが、いざ自分の母が…となるとやはり考えてしまいます。
また、入院した病院独自のルールにも、少々戸惑いました。詳しい検査結果はもちろん、母の様子を聞くのも簡単ではなかったからです。
申し訳なかったのが、妹や弟に負担がかかってしまい、私にできることが少なかったこと。
とくに妹に負担がかかってしまった…。
妹とのことは、以前こんな記事を書いています。未読の方はご覧ください。
Zoomできょうだい間会議
あの時はとくに妹も弟も仕事が忙しく、母の今後についてそれぞれの考えを伝えあうのが難しい状況でした。LINEや電話だけでは限界がある。
入院中の母の様子を知るのが容易でなかったのもあり、なおさらもどかしい空気が漂ってしまいました。
この空気は何とかしなければマズい…
「Zoomで話した方が良くない?」と私から提案、妹がホストになってくれて、その日の夜に3人で話し合う時間を持ちました。
この30分があって良かったと、あとあと思いました。互いの思いや今の状況を、短時間のうちに大量に伝えあえたからです。
たしかに、文章で事実や思いを表すのは、お互いに分かりやすいです。整理してから文字にするのだし、読み返せるし。
ただ同じ時間を使ったとしても、文字だけより会話のほうが圧倒的に情報量が多くなる。
つくづく便利な時代になっていると感じます。
父が脳腫瘍で入院し、きょうだい交代で付き添った18年前は、ガラケーと入院ノートで情報を交換していましたから。
親の介護をきょうだいで分担するコツ
親の介護をきょうだいで分担する際には、協力してトラブルを避けるためのコツがあると思います。
●まずは、それぞれの親の介護への思いを共有しておく事前にきょうだい間で親の介護について話し合っておくのが、もっとも大事で、基本になることです。
どのような介護が必要になるか、誰がどの役割を担当するかをあるていど決めておくと、いざという時に動きやすいです。
●親の経済状況を確認しておく親の貯金額や生活費などの経済状況を把握しておくのも大切なことです。
有料老人ホームに入居する前に、母にも(認知症のごく初期の頃)、管理を任されている弟にも、私から聞いておきました。
親の経済状況がわかっていると、介護費用をどこからどう出すのが妥当かもわかるし、足りなくなった場合のことも話しやすいです。
●妹や弟とふつうに話が出来る関係を保つ
きょうだいがいるなら、なるべく一人に負担がかからないよう、役割分担できるようにしておきたいもの。
それをスムーズにするには、程よい距離を保てるようにしておくのが大事でしょう。
18年前、3交代で父の付き添いをする時につくづく思ったのが、妹や弟と
ふつうに話が出来る関係で良かったということでした。
きょうだい間で何らかのわだかまりがあるうえに親の介護について考え方が違ったら、たとえそれそれの言い分が正しいとわかっていても、受け入れにくかったと思います。
常に仲良くする必要があるなんて思わない。
でも、きょうだいと程よい関係を保つことが大事なのはたしかだし、私が年齢を重ねれば重ねるほど実感していくと思います。
●公的機関やサービスを利用する公的なサービスや支援を、早い段階から利用するほうがいいです。
親の介護度や性格、そのお宅の事情にもよりますが、暮らしが壊れかけてからでは遅いかもしれません。
今はスマホ1つあれば情報をいくらでも引き出せるので、「利用ありき」で進めていいと思います。
介護に関する経済的な公的支援についても、早めに情報を得ておくと安心です。昔書いた記事です、未読の方はぜひご覧ください。
おわりに
というわけで、妹や弟と親の介護を分担する際のコツについて、私の経験や考えをお伝えしました。
ちなみに退院してホームへ戻った母は、救急車で運ばれたことも、さっきまで入院していたことも、きれいさっぱり忘れていました。
「え?そう(入院していた)だったの?困ったわねぇ」とニコニコしていたのです。まあそんなもの。
そしてこういう時いつも書いてしまいますが、同居の義母が機嫌よくデイサービスに行ってくれるようになったことに、あらためて感謝しています。
こういう時だけ義母に感謝?そうでもないですよ、ほんとですー。


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入院は2024年2月末でしたがおかげさまで卒寿祝もできました。
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